目次
ケチャップのシミ抜きをする前に確認すること
衣服についたケチャップのシミを落とし始める前に、注意・確認しておかなければならないことがあります。洗い始める前に、ここで紹介するチェックポイントを把握しておきましょう。
洗濯方法を確認する
まずは、服のタグに書かれている洗濯表示を確認します。洗濯機のマークや手洗いのマークがあり、水洗いすることができることを確認してからシミ抜きをします。水洗いすることができない服である場合には自宅でのシミ抜きはできません。クリーニングに出しましょう。
色落ちを確認する
白いタオルを水で濡らし、衣類の目立たない部分に押し当ててください。衣類が色落ちしている場合は、タオルに色がつきます。色落ちしてしまう衣類のシミをご家庭で取り除くことはお勧めできません。クリーニングに出すことをお勧めします。
色落ちしないことを確認したら、これから紹介する方法でケチャップのシミを落としてみてください。
こすって落とさない
衣服についたケチャップのシミを落とそうと、こすって洗ってしまうのはNGです。
厳密には擦り洗いでも、ある程度汚れは落とせますが、やり過ぎるとケチャップの汚れが衣服の繊維奥まで入り込んでしまいます。そうなると余計にケチャップのシミが落としにくくなるだけでなく、汚れの範囲が広がってしまう恐れがあるため好ましくはありません。
ケチャップのシミがついてしまうと、慌てて落とそうと焦りがちですが、まずは冷静になることが大事です。
中心から落とそうとしない
衣服についた汚れは、周囲から中心に向かって落としていくのが基本です。中心から周囲に向けて落とそうとすると汚れの範囲が広がってしまう恐れがあります。また、中途半端に汚れが落ちて一部シミが落としきれなくなる可能性もあります。
ケチャップのシミも同様で、シミの周囲から中心に向かって落とすように叩き洗いをしましょう。
急いで洗う
ケチャップのシミは、できるだけ早く落とした方が良いです。というのも、ケチャップのシミは時間が経つごとに、布地の繊維奥深くまで染み込んでしまい、落とすことがさらに難しくなります。
できるだけ早くケチャップのシミを洗い落とすことで、キレイに取り除ける可能性が高くなります。応急処置したときも同様です。上手に応急処置が成功して一見、汚れが目立たなくなったとしても、できるだけ早めに洗剤で洗い落としましょう。
ケチャップのシミ抜き方法4選!
注意・確認事項をチェックできたら、早速ケチャップのシミを落としにかかりましょう。今回はケチャップのシミ落としとして代表的な方法を紹介していきます。
ケチャップのシミが衣服についてしまったときの参考にご活用ください。
①水洗いまたはぬるま湯洗いをする
軽度の染みである場合、水洗いまたはぬるま湯洗いのみでもシミ抜きをすることができる場合があります。
シミ抜きをしたい部分のみを水洗いまたはぬるま湯で濡らし、優しく洗います。このとき擦り洗いではなく、叩き洗いの方がケチャップのシミを落としやすいです。
擦り洗いでも、ある程度はシミを落とせますが、それ以上にシミ汚れを繊維の奥まで広げてしまう可能性の方が高いです。叩き洗いであれば、シミが広がることも防げるため相性が良い洗い方といえます。
具体的な方法としては、タオルにケチャップのシミが付着した衣類を乗せ、その上から濡らしたティッシュやハンカチなどでトントンと叩いていきます。使い古したハブラシなどを使用してもOKです。
このとき、叩き洗いをするのはシミの裏側から。加えてシミの周囲から中心に向かうように洗いましょう。こうすることでケチャップのシミが繊維の奥に行かず、汚れも広がりません。もし、この方法でケチャップのシミ抜きができなかった場合は、②の方法に進んでください。
②中性洗剤を使ってシミ抜きをする
シミ抜きをしたい部分に直接、中性洗剤をつけます。衣類用洗剤がベストですが、備えがなければキッチン用洗剤でも問題ありません。
中性洗剤をつけたら優しく叩き洗いします。ただし、服の素材によっては、洗剤により傷んでしまう可能性がゼロではないため、必ず洗濯タグを確認しましょう。
綿棒の先に中性洗剤をつけて、シミ抜きしたい部分をトントンと叩きます。中性洗剤をつけて優しく洗った後、もしくは中性洗剤をつけた綿棒でトントンと叩いた後、しばらく放置しても構いません。
しばらく放置してから、また同じ洗い方をする、または綿棒でトントンと叩くようにします。シミ抜きができたら、水またはぬるま湯ですすぎ洗いをします。後は、洗濯機または手洗いで洗濯して仕上げましょう。
中性洗剤をおすすめする理由は、アルカリ性洗剤と比べて色落ちしにくいからです。アルカリ性洗剤は中性洗剤よりもシミ・汚れに対する洗浄力は高いです。その一方で衣服の相性によっては、色落ちが激しい場合があります。
どうしても、ケチャップのシミが落ちない場合は検討する余地がありますが基本的には中性洗剤で十分事足ります。衣服や汚れの状態に合わせて洗剤は使い分けましょう。
専用リムーバーもおすすめ
子育て中のご家庭などで食べ物のシミが衣服に付着することが多い場合、上記のような専用リムーバーを自宅にストックしておくと便利です。
洗剤よりも食べ物のシミ落としに向いています。ケチャップのシミもより落としやすいので、頻繁にシミ抜きをされているご家庭は、この機会に専用洗剤を試してみてはいかがでしょうか。
③酸素系の漂白剤を使ってシミ抜きをする
どうしても落とせなくなったケチャップ汚れに対して、酸素系漂白剤を使うことも有効です。特に時間が経過し頑固になったケチャップのシミ落としで活躍してくれます。
ただし、確認しておかなければいけないこともあるため、ここでチェックしておきましょう。
事前に確認すること
まず、服の目立たない部分に酸素系の漂白剤をつけて色落ちしてしまわないことを確認する必要があります。基本的に酸素系漂白剤はそこまで漂白効果が強くないため、色落ちしにくく色柄物にも使えるケースは多いです。
ただし、絶対ではなく繊細な素材であるウール系・シルク系・染め物などは酸素系漂白剤を使用することで傷んだり色が薄れる恐れがあります。目立たない部分に試してみて色落ちするようであれば、酸素系漂白剤を使ったシミ抜きはおすすめしません。
シミ抜きの手順
酸素系の漂白剤には液体タイプと粉末タイプがあります。ケチャップのシミ抜きをしたい部分は一部分だけだと思うので、使いやすい液体タイプをおすすめします。
シミ抜きをしたい部分に酸素系の漂白剤を直接つけます。そのまましばらく放置し、シミ抜きができていれば水またはぬるま湯ですすぎ洗いをします。後は、洗濯機または手洗いで洗濯して仕上げます。
しばらく放置してもシミ抜きができていなかった場合は、綿棒でトントンと叩くようにしたり、優しく洗い、しばらく放置して様子を観察してみてください。
それでも、ケチャップのシミ抜きができなかった場合は、クリーニングに出すしかありません。もしくは、「塩素系漂白剤に対応している衣服」という条件に合う場合は、次にご紹介する④の方法を試してみてください。
④塩素系の漂白剤を使ってシミ抜きをする
塩素系漂白剤とは、次亜塩素酸ナトリウムが用いられる漂白剤です。酸素系漂白剤よりも漂白力が強く頑固な汚れも落とすことが可能です。その分、取り扱いに注意点が多い他、匂いも強烈であるため自宅で行えるケチャップのシミ抜きの最終手段といえます。
事前に確認すること
塩素系の漂白剤の効果は強力であるため、シミだけではなく服の色まで抜けてしまう可能性が高いです。白い服とは比較的相性が良いですが、色柄物への使用は避けましょう。
また、白い服であっても、シミ抜きをした部分だけが真っ白になり、他の部分と色の差が出てしまう恐れがある他、衣類の素材によっては傷めてしまう恐れもあります。絹やナイロン製の衣類だと対応していないケースが多いです。
塩素系漂白剤は、使用する前に必ず洗濯タグを確認し衣類が対応しているかどうかをチェックしておきましょう。
シミ抜きの手順
塩素系漂白剤を使用するときは、手袋などの装着を推奨します。効果が強力なので皮膚を傷つけてしまう恐れがあります。
まず、綿棒に塩素系漂白剤を染み込ませます。落としたいケチャップのシミを綿棒で叩いてシミを落とします。シミが取れるまでしばらく放置しても構いません。
シミが取れたら、水かぬるま湯でしっかりとすすぎ洗いします。その後、洗濯機または手洗いで洗濯して仕上げましょう。
絶対に酸性液体と混ぜない
塩素系漂白剤を使用するとき、絶対に酸性液体と混ぜないように注意しましょう。万が一、塩素系漂白剤に酸性液体が混入してしまうと、有毒ガスが発生してしまいます。
非常に危険なので、必ず塩素系漂白剤は単体で使用しましょう。また、密閉空間での使用も避け、換気状態が整えられた環境で使われることを推奨します。
ケチャップがついてしまったときの応急処置
ケチャップのシミが衣服に付着してしまったとき、応急処置するしないでキレイに落とせるかどうかが異なります。ここでは外出先でもできる応急処置方法を解説します。
叩き洗いする
外出先で衣服についたケチャップのシミを落とすときは、叩くように洗うのがおすすめ。
色移りしても問題ないハンカチなどの布を水に濡らし、ケチャップのシミにあてます。用意ができるのであれば、衣服の下にタオルなどを敷いて、反対側から濡らしたハンカチでケチャップのシミを叩き落としましょう。
叩き洗いはケチャップのシミがついた裏側から汚れの中心部に向かうイメージで行うのが好ましいです。ケチャップのシミが繊維の奥に潜り込むことを防ぐと同時に、汚れが広がってしまうことを防げます。
軽く水洗いする
叩き洗いした後、サッと水洗いをします。ぬるま湯でも構いません。その後、ご紹介したシミ抜きの方法で本格的に洗ってみてください。
水洗いできない環境の場合には、自宅に帰ってからでもいいので、しみ抜き方法を試してみてください。このとき応急処置したからいいやと放置してしまうと、シミが頑固になってしまい落すのが困難になる恐れがあります。
水洗いできない服であれば、できるだけ早めにクリーニングに出すことをおすすめします。
シミ抜きアイテムを活用する
これから急用があるので急いでケチャップのシミを落としたい、できるだけ目立たずシミ抜きしたいという方は、コンビニやドラッグストアなどで販売しているシミ抜きアイテムを活用するのも、ひとつの方法です。
近年のシミ抜きアイテムは非常に充実しており、使い勝手も優秀です。リーズナブルな価格で販売されており、シミに垂らす、叩いて落とすなど少しの手間で比較的キレイにシミを落とすことができます。
ファミリーマートなど身近にあるコンビニなどでも販売されていることが多く、困ったときにすぐ購入できるのが嬉しいポイント。小型で携帯しやすいため、事前に購入しておいて持ち運ぶのもオススメです。
まとめ
今回は意外と手ごわいケチャップのシミ抜き方法をご紹介しました。一見、面倒で手こずりやすいケチャップのシミですが、すぐに応急処置ができれば、ほとんどの場合しつこいシミになってしまうことはありません。
それでもシミになってしまった場合には、今回ご紹介したシミ抜き方法を試してみてください。適切な洗い方ができれば、シミがつく前のキレイな状態に戻せる可能性は十分あります。
私も、ほとんどの場合、キッチン用の洗剤でシミ抜きできているので、ぜひ試してみてください。今回の記事をケチャップのシミ落としにご活用ください。