春菊の冷凍保存方法!解凍の仕方や保存期間まで

新鮮な春菊

春菊は鍋物やかきあげなどバリエーションが多いだけでなく、栄養面ではベータカロテンや鉄分などを豊富に含んでいます。特に花粉症など免疫系で体調を崩しやすい時期にはうってつけの食材なのです。ただ葉物野菜に共通することとして、実際に美味しく食べられる期間というのが短いです。そこで春菊のおいしさを保つために、春菊の冷凍保存方法と解凍方法などの豆知識を紹介します。

春菊の冷凍保存方法

春菊の束

春菊は収穫してから2日経つと劣化が急速に進むので濡れた新聞紙でくるむと少し持ちますが、それでも食べきれない時には冷凍保存するのが大事です。そこで春菊のおいしさの劣化を抑えつつ、長期保存ができる冷凍方法を紹介します。

生のままの冷凍は駄目

冷凍保存というと切った春菊をそのまま冷凍することを考えてしまいますが、それは春菊を駄目にする方法です。

そのまま冷凍庫に入れてしまうと、春菊の中で生きている酵素が生命維持をするために活性化し春菊の中にある糖分などの栄養を使ってしまうため劣化が急速に進み変色を起こしてしまうからです。

実際にスーパーで売られている冷凍葉物野菜も、製造過程のお湯でボイルするか高温の蒸気で蒸してから急速冷凍することで色落ちを防いでいます。

高温のお湯で30秒下茹でする

自宅でも簡単にできる方法としては、やはり高温のお湯でボイルする方法が手っ取り早いです。

まず鍋に水を注いで加熱し沸騰したら、まず火の通りにくい固い根っこ部分からいれて10秒後柔らかくなったら、そのまま葉の部分までお湯の中に沈めるのです。

その間の10秒の間に、ボールの中に氷を入れた氷水を用意しておきます。そしてお湯に入れて30秒経ったら、すぐに色止めをするために氷水に入れます。

そして氷水に入れて冷えたら、春菊をキッチンペーパーで余分な水気を切った後に根と葉の部分を半分に切ります。それをラップの上に縦に積み重なるように並べて包み込み、さらに冷凍焼けを防ぐために冷凍パックに入れて冷凍庫に入れます。

電子レンジで加熱する

春菊が少量であればボイルするのが簡単ですが、家庭菜園での収穫などによってあまりにも数が多いとボイルでは面倒です。

そんな時には電子レンジでの加熱がお勧めで、その方法は春菊を耐熱皿の大きさに合うように切りそろえた後にキッチンペーパーを濡らして上に置きます。そしてラップを上にのせて、電子レンジの600ワットで30秒加熱した後はボイルと同じ流れになります。

春菊の解凍方法

サラダ春菊

冷凍した春菊を使いたいときの解凍方法も知りたいところです。ただ解凍方法を間違えるとせっかくの春菊のうまみと栄養を逃がしてしまうことになります。そこで上手な解凍方法を紹介します。

そのままみそ汁や鍋物の具として加えて食べる

冷凍すると春菊の細胞膜が壊れてしまうため、そのまま解凍すると細胞膜に包まれている栄養素がすべて外に逃げてしまい美味しくなくなります。

手っ取り早い方法がすでに加熱してあるので、冷凍した春菊をそのままみそ汁や鍋物の中に入れてしまうことです。そうすることで春菊が解凍できるだけでなく、春菊の細胞膜に包まれていた栄養素や旨み成分が冷凍によって壊れやすくなっているので抽出しやすくなります。

生のままで食べたいなら自然解凍がおすすめ!

みそ汁や鍋物の具として加えて食べてしまうのが手っ取り早いですが、その反面再加熱してしまうので柔らかくなりすぎてしまうのが難点です。

もし春菊の歯ごたえを楽しみたいのであれば、流水にさらすなどの行為は行わずに皿にのせてそのまま自然解凍するのが良いです。その際に冷やしたポン酢や出汁をかけておくことによって、解凍する際に味が染み込むので美味しく食べられます。

春菊の保存期間

冷蔵庫を使う女性

冷凍は長期期間の保存が可能といっても、決して永久というわけではなく美味しく食べられる期間というのは存在します。そこで美味しく食べられる期間を意味する保存期間がどれぐらいなのか紹介します。

目安は1ヶ月

冷凍保存できる期間はどれぐらいなのかというと、春菊を含む葉物野菜全般でいえば1ヶ月が限度とされています。1ヶ月以上たっても食べることは可能ですが、その間に春菊の水分が完全に無くなる状態の乾燥するだけでなく冷凍焼けを起こしてしまい臭くなってしまいます。

ただ1ヶ月が目途といっても、冷凍する前の水分拭きをしっかりしていないと独特の臭いがつく冷凍焼けを早めてしまいます。そのため冷凍する際には、必ずキッチンペーパーを2枚以上使って水分を拭き取って置くことが重要になります。

美味しい春菊の選び方

畑の春菊

春菊を冷凍保存して長期間にわたって食べたいのであれば、やはり一番おいしい状態のままでいてほしいですよね。そこで冷凍する前に、しっかりと美味しい春菊の見分け方を紹介します。

艶があって根元まで葉があること

美味しい春菊の見分け方の一つ目は、実際の部分と茎の部分を見て緑色が濃いのが重要です。春菊は収穫しても内部の酵素は生きているため、時間が経てば経つほど酵素が内部の栄養を消費してしまうので色落ちを始めます。

そして丈夫なものほど美味しいものなので、選ぶ時には茎の下部分まで葉が生えているものを選ぶとよいです。そして茎が太いのも歯ごたえがあっておいしいですが、やはり細い方が柔らかいので食べやすいです。

香りを嗅いだ時に強いものが良い

近年において春菊の香り成分が体に良いということが研究結果で判明しています。春菊の香り成分は自然界に自生しているひのきと同じ香り成分を持ち、その効果は鼻から吸収されると脳に伝わることでリラックスを促す成分を作り出すのに一役買っています。

そんな春菊の香り成分は油分なので、どうしても長時間空気に触れてしまうと消失してしまいます。そのため香りを嗅いでみて、春菊独特の香りが強いのが鮮度の良い証拠になります。

春菊を冷凍するメリット

冷蔵庫の中にジップロップがある写真

春菊を冷凍する理由としては、やはり食べきれないので捨てるのは勿体ないからですよね。ただ冷凍をするとよいメリットが保存以外にもあるので、そのメリットを紹介します。

1ヶ月の長期保存が可能

春菊は収穫した後も酵素が動いているので、何度も言うようにそのまま放置をすると酵素が春菊の栄養を使ってしまうので変色してしまいます。

仮に濡れた新聞紙やキッチンペーパーでくるので野菜室で保存したとしても、実際に美味しく食べられる期間は最低でも2日から3日程度で終わってしまいます。そこで少しだけ加熱して酵素の活動を止めた後に、ラップで包んで冷凍パックに入れて冷凍庫に入れることで1ヶ月の長期保存が可能になります。

そのまま使えるので便利

すでに加熱しているので、そのまま使うことができるのは冷凍野菜のメリットです。特に春菊のような葉物野菜は火の通りが早いので、そのままみそ汁や鍋物に入れればすぐに食べられます。

そして生のままで食べたいときにも、すでに加熱しているのとで何もせずに自然解凍すれば歯型絵が残ったままで食べることが可能になります。

実は冷凍した方がうまみ成分を抽出しやすい

冷凍保存にはもう一つメリットがあって、それは細胞膜が壊れやすくなっているのです。細胞膜は厄介なもので加熱しても壊れないまま残ることが多く、その状態だと春菊の中に栄養素がすべて吸収できない場合があります。

冷凍によって水分ごと凍らせると、その水分が解凍の際に外に出る時に一緒に細胞膜を壊すのでうまみ成分や栄養成分が出やすい状態になっているので吸収しやすくなります。

まとめ

春菊の入った鍋

冷凍方法は加熱した後に冷水に入れた後に、キッチンペーパーで水分を完全に拭き取ってラップで包んで冷凍パックに入れて冷凍庫に入れるだけです。

保存期間は1ヶ月を目安にし、そのまま汁物の具にするか自然解凍で食べるのが一番おいしい食べ方になります。このように冷凍から解凍方法を知っておくことで食材を無駄にせずに最後まで美味しく食べることができます。

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