にんにくの冷凍保存方法!皮つきのままでもOK

にんにく

にんにくを購入しても1回の調理で使うのは1片か多くても2片なので残ってしまいます。余ってしまったにんにくも冷凍保存をすることで長期保存が可能になります。今回はにんにくを冷凍保存する方法や保存できる期間から解凍の仕方と調理での活用方法を紹介します。常温から冷蔵、さらにひと手間加える保存の方法も紹介するので、是非参考にしてください。

にんにくの冷凍保存

にんにく

薬味や味付けとして料理に欠かせない『にんにく』。料理ににんにくを入れただけで香りや味にパンチが出ますし、食べるとスタミナがつくこともあって人気のある食材です。

しかし、家庭でにんにくを使用する際は1片か2片ずつ調理することがほとんどで、余らせてしまうことも多いですよね。できるだけ鮮度の良いうちに使い切りたいものですが、使うタイミングがなくて冷蔵庫の隅で干からびてしまったり、芽が出てしまったりすることも少なくありません。

そんな時におすすめなのが、にんにくを冷凍保存する方法です。にんにくを冷凍保存すれば長期保存も可能になりますし、とっても便利なんですよ。冷凍保存の方法をご紹介するので参考にしてくださいね。

「皮つき」は風味がキープできる

にんにくは皮つきの状態で冷凍保存することで、特有の風味をキープすることができます。冷凍保存での保存期間は6ヶ月程度です。

皮つきで冷凍保存した場合の解凍方法は凍ったままの状態で根元の部分を切り落とせば、にんにくは中まで凍ってしまうことが無いので簡単に切ることができます。

その後1分間水に浸けると切り落とした根元の部分から皮を簡単にむけるので、調理に使うことができます。

皮をむいて冷凍する方法

にんにくについている薄皮を全部むいてさっと洗い、キッチンペーパーで拭いてキッチンペーパーの上に1時間程度置いて水分をとります。

1片ずつラップなどで包み、密封できる冷凍用の保存袋に入れて出来るかぎり空気を抜いて保存します。ラップで包むことでにんにく同士がくっついてしまうことが無くなるので、使う時に簡単に取り出せます。

保存期間は2ヶ月程度ですが、2ヶ月を越えてしまっていても、カビが生えていなかったり、冷凍焼けが気にならない場合は使用できますが、特有の風味は落ちていきます。

冷蔵保存の仕方

冷蔵保存の方法は2種類あります。1つめはにんにくを丸ごとそのままの形で新聞紙で包み冷蔵庫の野菜室に入れておく方法です。できるかぎりにんにくの外皮をつけたままの状態で保存しましょう。保存期間は1~2ヶ月程度です。

もう1つの方法は、料理で使いやすくするために薄皮を全部むき1片ずつキッチンペーパーで包み密封できる保存袋に入れて冷蔵庫のチルド室に入れて保存します。

皮をむかない場合よりも傷みやすくなるので、保存期間は1ヶ月程度と考えてください。

加工して長期保存もおすすめ

にんにくは冷凍、冷蔵以外にも加工すれば長期保存ができます。醤油を使った醤油漬けとオリーブオイルを使ったオイル漬けです。

醤油漬け

醤油漬けは煮沸した容器に、薄皮まできれいにむいたにんにくを入れて、にんにくが隠れるくらい醤油を入れて冷蔵庫で保存するだけです。醤油漬けの保存期間は2ヶ月程度になります。

醤油漬けはにんにくに醤油がしっかり染み込むため、とても濃い味になるので使用する際は細かく刻んで炒め物やチャーハンに混ぜて使用するのがおすすめです。

にんにくを浸けていた醤油は、にんにくの香りがうつっているので冷奴のときに使用したり、肉料理をするときに肉の下味をつけるときに使用すると美味しくなります。

オイル漬け

オイル漬けをする際は、にんにくをみじん切りやスライスにして煮沸した容器に入れて、にんにくが隠れるくらいオリーブオイルを入れて冷蔵庫で保存するだけです。保存期限は冷蔵庫で1ヶ月程度になります。

オイル漬けで保存したにんにくは、普通のにんにくと同じような使い方ができます。カットして漬けてあるのでパスタを作るときや、お肉を焼くとき、魚を焼くときも重宝します。

オリーブオイルにも、にんにくの香りがしっかり移るので、調理に使用すれば風味がグッとアップしますよ

にんにくの保存期間まとめ

にんにくの保存方法をいくつかご紹介しましたが、一旦ここで方法別の保存期間をまとめておきましょう。

  • 常温保存・・・2~3週間
  • 冷凍保存(皮つき)・・・6ヶ月
  • 冷凍保存(皮なし)・・・2ヶ月
  • 冷蔵保存(皮つき)・・・1~2ヶ月
  • 冷蔵保存(皮なし)・・・1ヶ月
  • 醤油漬け・・・2ヶ月
  • オイル漬け・・・1ヶ月

どのくらい保存したいかや、冷凍する際の手間などを考えてお好みの方法でやってみてください。にんにくの状態や保存状況によって期間は前後するので、食べる前に傷んでいないかは確認してくださいね。皮つきで冷凍保存する方法が断トツで長持ちしますし簡単なので、一番おすすめですよ。

《 ポイント 》

にんにくは冷凍保存することで、保存できる期間が大幅に増えます。1回の調理で使う量も少ないので、冷凍保存して長く保存できるようにして無駄にならないようにしましょう。

下処理をしてから保存する

カットしたにんにく

料理をするときに使用しやすいように下処理をしてから冷凍保存をする方法があります。風味は少し落ちてしまいますが、調理の手間を省くことができるのでおすすめの保存方法です。

スライスやみじん切り

冷凍後のにんにくを細かくきれいに切ることは大変な作業になるので、あらかじめ使いやすい大きさに切ってから冷凍しましょう。

普通ににんにくを使うときと同じように皮をむいて好みの大きさに輪切りにスライスしたり、みじん切りにしておきます。芽は取っておきましょう。

冷凍するときは密封できる冷凍用の保存袋にできるかぎりにんにく同士がくっつかないように入れて保存します。そのときに1回で使う量をラップで小分けしておくと使う時に便利です。

保存期間は2ヶ月程度です。但しカットしてからの保存となると時間の経過と共に風味も少しずつ落ちてしまうので、早めに使い切るようにしてください。

すりおろし

すりおろしたにんにくを冷凍する方法は、密封できる冷凍用の保存袋にできるだけ平らになるようにして空気を抜いて保存します。

このときに菜箸を使って使いやすい量に筋を入れておけば、使う時に使う分だけ折って使えるので便利です。すりおろした場合の保存期間は1ヶ月程度です。

《 ポイント 》

にんにくは下処理をしてから冷凍保存をすることで、調理で使う際に便利です。時短調理にもなるので、使いやすい形に加工してから冷凍保存しましょう。

冷凍にんにくの使い方

ガーリックライス

1片ごとに冷凍保存していた場合の解凍方法は、電子レンジで解凍せずに自然解凍させましょう。

電子レンジで解凍してしまうと水分が出て味が落ちてしまいます。1片ごとに冷凍保存していた場合は、少し自然解凍させてから切りましょう。

カットしたり、すりおろして冷凍した場合は、解凍せずそのまま調理で使うことが出来ます。炒め物や煮込み料理やスープを作るとき、例えばチャーハンやアヒージョなどを作るときは加熱調理になるので、凍ったままの状態で調理します。

《 ポイント 》

下処理をして冷凍したにんにくは、加熱調理で使う際は解凍する必要がないので時短調理が出来るので便利です。

にんにくを冷凍するメリット

保存袋に入れたにんにく

にんにくを冷凍保存することで得られるメリットについて紹介します。

長期保存が出来て臭いも気にならない

にんにくを常温で保存するよりも冷凍で保存することで、より長い期間保存することが出来ます。また常温保存や冷蔵庫保存の場合はにんにくの強いにおいが充満してしまいますが、冷凍保存の場合は臭いが気になりません。

また、生のにんにくは食べた後も口のにおいが気になってしまいますが、なんと冷凍したにんにくは食べてもにおいが気になりにくいそうです。

しかも、にんにくは冷凍しても栄養素はほとんど変化しません。においが気になる人はにんにくを冷凍保存しましょう。

芽が出ない

常温で保存している場合、にんにくが発芽してしまいます。芽が出ると風味や栄養が落ちるので、冷凍保存をすることでにんにくの成長を遅らせることができるので発芽をしなくなります。

変色しない

カットやすりおろしたにんにくは冷蔵庫保存や常温保存をした場合、時間の経過と共ににんにくの成分が酸化してしまい緑色に変色します。

これはにんにくのにおいの元になる成分のアリシンが原因です。酸などの刺激で分解された成分がにんにくの中の鉄分と反応して起こる現象です。

緑色に変化したからと言っても悪くなっているわけではありません。食べても問題ありませんが風味は落ちてしまいます。変色させないためにも冷凍庫で保存することをおすすめします。

《 ポイント 》

にんにくを冷凍保存しておくと臭いも気にする必要が無くなり、変色することなく長期保存ができます。

にんにくに関するQ&A

収穫したにんにく

Q.にんにくの旬の時期はいつ頃ですか?

A.6月下旬から8月にかけての夏の時期がにんにくの旬になります。種(りん片)の植え付けは9月中旬~10月中旬に行われ、にんにくは冬を迎え雪が積もる土の中でじっくりと成熟していきます。寒さに耐えながら育ったにんにくは甘味があって刺激が少ない風味になるのです。

にんにくは6月下旬から7月の上旬に収穫され、食卓に並ぶようになります。夏は暑さによって体力を消耗しやすい季節になるので、強壮作用が強いニンニクは夏の熱い季節に合った食材と言えます。

Q.にんにくの主な産地はどこでしょうか?

A.スーパーなどでは中国からの輸入物が多く出回っています。国内では青森県が全国のにんにくのうち7割を生産・出荷しており、生産量1位です。生産量2位は北海道、3位が香川県となっています。寒い地方での生産が多いようですね。

Q.にんにくには種類がありますか?

A.にんにくの種類は現在40数種あるといわれています。代表的なものでは、無臭にんにく、ジャンボにんにく、ホワイト6片、紫にんにく、赤にんにくなどがあります。

国内のにんにくは主に寒地系と暖地系に分かれており、寒地系は青森県や北海道、暖地系は香川県や宮崎県で生産されているようです。寒地系は球が大きく味がマイルド、暖地系はサイズが小さめで皮に赤みがかっており、味が濃いのが特徴です。

Q.にんにくのにおい消しに有効な方法は?

A.にんにくのにおいを消すために有効なのは「りんご」と「牛乳」です。りんごに含まれるポリフェノールや酵素は、にんにくのにおいの原因成分アリシンと結合してにおいを抑える働きをしてくれます。

牛乳はタンパク質や脂肪分、脂溶性アリルスルフィド類が含まれており、にんにくのにおいを抑えます。牛乳はにんにくを食べる前、りんごはにんにくを食べた後に摂取するのが効果的ですよ。また、にんにくを冷凍しておくと食べた時ににおいが軽減されます。

良いにんにくの選び方

にんにく

良いにんにくの選び方は、ずっしりとした重みがあり、結球がかたい物が新鮮と言われているのでをそのようなにんにくを選びましょう。

手に持って軽くて外皮と身の間に隙間があるのは収穫から時間が経ってしまい、水分が抜けてしまっている可能性が高くなります。

傷んでいるにんにくを見分ける方法

にんにくを冷凍する際は、傷んでいないか必ずチェックしましょう。傷んだり腐ったりしたにんにくは次のような特徴があります。

  • カビが生えている
  • 皮が黒く変色している
  • 皮を剝いていないのに嫌な臭いがする
  • 触ると柔らかくぶよぶよしている
  • 乾燥してしわしわになっている

これらの変化が起きているにんにくは処分してしまいましょう。もったいないからと言って食べてしまうと食あたりを起こす可能性が高いです。

芽が生えたにんにくは食べられる?

常温で保存していたにんにくから芽が生えてくることってありますよね。このにんにくの芽に毒性はなく、食べても人体に害はありません。

しかし、スーパーで売られている「にんにくの芽」とは全く別物で、辛みがあったりにおいが強いことがあります。加熱調理すると焦げやすい特徴もあるので、できるだけ冷凍や調理には使わないほうが良いでしょう。

ちなみに、スーパーで売られている「にんにくの芽」は実際は「にんにくの茎の部分」なんですよ。「茎にんにく」とも呼ばれており、柔らかくて普通のにんにくよりも優しい香りが特徴です。

最後に

にんにく下処理

にんにくは本来なら常温保存が望ましいとされており、以前は玄関先や軒先などの風通しのいい日陰に吊るすのが一般的でした。水分を飛ばして適度に乾燥することで長持ちさせていたのです。

しかし現代の日本の住環境ではこの方法は難しいですし、生のままで保存すると傷んだり芽が出てしまうことも多いでしょう。やはり長期保存には冷凍保存が一番です。

1回の調理で大量に使うことが出来ないにんにくは、購入したら時間があるときに冷蔵保存しておきましょう。あらかじめスライスやみじん切りやすりおろしなどの下処理をしておくことで調理時間を短縮することが出来てとても便利です。

正しい保存の方法をおぼえておけば、1度でなかなか使いきれないにんにくが使いやすくなります。にんにくを無駄にせず、便利に美味しく食べられる冷凍保存、ぜひやってみてくださいね。

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