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ふきんは洗濯機で洗うべき?
一口に「ふきん」と言っても、食器用ふきん、台所用ふきん、調理用ふきん、テーブル用ふきん、手ふきんなど、さまざまな種類を使い分けている方も多いでしょう。
どの場面で使うふきんであっても、食べカスや汚れ、雑菌はどうしても付着してしまいます。ふきんは濡れたまま放置されることも多く、不衛生になりがちです。汚れたままのふきんを使用すると、食器やテーブルに菌が広がり食中毒も怖いですよね。
衛生的に使うために、ふきんはこまめに洗う必要がありますが、皆さんはふきんを洗濯機で洗いますか?それとも手洗いをしているでしょうか?
台所で使うふきんの洗い方について、マイナビウーマンが「台所で使用するふきんはどうやって洗っていますか?」というアンケートを実施しています。
Q.台所で使用するふきんはどうやって洗っていますか?
- 第1位:洗濯機で洗う(49.3%)
- 第2位:手洗いのみ (22.9%)
- 第3位:手洗い+除菌(22.3%)
※「その他」は除く
参照:マイナビウーマン「Q.台所で使用するふきんはどうやって洗っていますか?」
また、食器用ふきんだけの洗濯方法について、Kufura(クフラ)では305人に「洗濯機派?つけ置き派?」のアンケートも実施しています。
- つけ置き洗い:134人
- 洗濯機使用 :105人
- つけ置き洗い+洗濯機:9人
洗濯機で洗う理由は、「毎日洗うので手間がかからない」「忙しくて手洗いしている時間が無い」「時短になる」「洗濯機の方がキレイになる」などが多いですが、手洗いしている人の理由は「他の洗濯物にふきんの汚れがつく」「清潔ではない」「手洗いの方が殺菌できる」などの意見でした。
参照:kufura(クフラ)の「食器用ふきん」いつ洗う?つけ置き洗いvs洗濯機、多かったのは…主婦305人に調査」
では、「洗濯機」「手洗い」は、どちらで洗うべきなのでしょうか?
調べてみたところ、老舗ふきんメーカーではふきんを手洗いすることが推奨されていました。しかし、アンケートの結果を見ると実際は洗濯機で洗っている人も多いようです。
どちらで洗うのが正しいということはありませんが、それぞれメリット・デメリットがあります。
洗濯機で洗うメリット・デメリット
洗濯機で洗うメリットは、何枚でも枚数に関わらず同時に洗うことができる点です。手洗いの場合は、1枚ずつ洗わなければなりません。
デメリットは、ふきんだけ別に洗濯機にかけると電気代・水道代がかかること。ふきんが傷んでしまうことがあります。
手洗いをするメリット・デメリット
手洗いで洗うメリットには、ふきん1枚から洗えることが挙げられます。ふきんをためておく必要がないので、雑菌の繁殖が酷くなる前に洗うことが可能です。
デメリットは、手間と時間がかかることです。洗濯機の場合は、手間がかかりませんので時短になります。
次は「ふきんを洗濯機で洗わないほうがいい理由」と「ふきんを洗濯機で洗うおすすめの洗い方」を紹介します。
ふきんを洗濯機で洗わない方がいい理由
台所用ふきん、調理用ふきん、テーブル用ふきんには、油や醤油などの調味料や食材から出る汁、食べこぼしなどの汚れが付いています。
それを洗濯機で他の衣類と一緒に洗うと、一緒に洗濯したものに汚れがつく可能性があります。キレイにするはずが、かえって汚れてしまっては洗濯機を使う意味がないですよね。
逆に、泥がついた衣類や汗が付着した肌着などと一緒に、キッチン周りに使うふきんを洗うのが不安という人もいるでしょう。
また、洗濯で柔軟剤を使っている場合は、柔軟剤に衣類やタオルなどの生地をコーティングする効果があるため、吸水性が落ちてしまう可能性もあります。
柔軟剤の香りが強いと食器類を拭く時に匂いが移ることがありますので注意しましょう。
これらの理由から、ふきんは洗濯機で洗わないほうがいいと言われています。
ふきんを洗濯機で洗うときのおすすめの洗い方
ふきんは洗濯機で洗わないほうがいいとは言っても、忙しくて洗濯機でしか洗えないという人もいるでしょう。そんな人のために、ここからは「ふきんを洗濯機で洗う時のおすすめの洗い方」をご紹介します。
衣類とは分けて洗う
ふきんについた汚れが一緒に洗濯した衣類などにつく可能性がありますので、ふきんだけを分けて洗いましょう。もし、ふきんだけを洗うのはもったいない場合はタオルと一緒に洗うのがオススメです。
アルカリ性洗剤がおすすめ
油汚れや食べこぼしなどの汚れは酸性ですので、アルカリ性の洗剤を使いましょう。また、漂白剤を入れてしっかり除菌しましょう。
また、洗濯用洗剤の中には「ふきん専用の洗濯洗剤」も販売されています。ふきんに特化した洗剤で、油汚れ、魚や肉の血液などを洗い流してくれる優れものです。
洗濯洗剤だけでなく浸け置きとしても使うことができます。ふきんの汚れや臭いが気になる、除菌をしっかりしたいという人は使ってみてください。
先につけ置きしてから洗濯機に入れる
ふきんは洗濯機に入れる前に、つけ置きをするのがオススメです。洗面器に張った水に台所用漂白剤を溶かし、ふきんを30分ほど浸します。
水道水ですすぎ、洗濯機に入れて他の洗濯物と一緒に洗いましょう。先につけ置きをしていれば、菌や汚れが他の洗濯物に付くことを防ぐことができます。
重曹でふんわり仕上げる
洗濯機で洗う場合、ふきんに柔軟剤はNGです。柔軟剤で洗うと吸収性が低下するため、食器やキッチン周りを拭くふきんにはマイナスです。
変わりに重曹を入れてすすぐとふんわり仕上げることができます。重曹は静電気防止効果や消臭効果もあり安心して使うことが可能です。
タオルもふきんと同じく吸水性が必要な物なので、ふきんと一緒に柔軟剤ではなく重曹であらえばふわふわに仕上がります。
しっかり乾燥させる
洗濯機で洗ったふきんはすぐに乾燥させないと、雑菌が繁殖する可能性があります。乾燥機を使うか、風通しの良い場所で天日干ししましょう。紫外線には殺菌効果があります。
ふきんを広げて全体が日光に当たるように乾かしてください。濡れたまま放置しているとすぐ雑菌が繁殖してふきんが臭くなります。生乾きにならないように、しっかり乾燥させてください。
洗濯ネットに入れる
ふきんを洗濯機で洗う時は、洗濯ネットに入れたほうが良いでしょう。ふきんはタオルと違って生地の目が粗く、素材が柔らかいものが多いです。
洗濯機にそのまま入れると破れる恐れがあります。手洗いができない場合は、洗濯ネットにいれてデリケートな衣類を洗うモードに設定したほうが安心です。
《 ポイント 》
- 衣類とは分けて洗う
- アルカリ性洗剤がおすすめ
- ふきんだけ先につけ置きしてから洗濯機に入れる
- しっかり乾燥させる
洗濯機以外でふきんを洗う方法
ふきんを洗濯機以外で洗う方法として、台所用漂白剤を使う方法、重曹を使って煮沸消毒する方法があります。
台所用漂白剤を使って洗う方法
汚れが酷いふきんは、キッチン用の漂白剤を使えばシミや汚れを落とすことができます。また、除菌ができますので清潔です。
手順
- ボウルや洗面器に水を入れ、台所用漂白剤を溶かします。分量は台所用漂白剤に記載されていますので確認しましょう。もし、記載がない場合は、水1リットルに対して台所用漂白剤は10ml程度、ふきんに食器用洗剤をつけて手洗いします。
- 水道水でふきんをしっかりすすぎます。
- 台所用漂白剤を溶かした水にふきんを浸します。
- 汚れが酷い時は30分、除菌だけしたいなら5分放置します。
- 水道水でふきんをしっかりすすぎます。
- 干して乾燥させましょう。
注意点
塩素系の台所用漂白剤は、色や柄を落とす可能性があります。色柄ものを洗う時は酸素系漂白剤を使いましょう。色落ちが気にならないふきんであれば、塩素系の漂白剤でもOKです。
重曹を使ってふきんを煮沸消毒する方法
- 鍋に水を入れて沸騰させます。
- 沸騰したら、大さじ1杯程度の重曹を鍋にいれます。
- ふきんを鍋に入れ、5~10分程度煮沸します。※汚れ具合に応じて調整しましょう。
- 煮沸できたらお湯が冷めるまで放置します。
- お湯が冷めたらふきんを取り出します。
- ふきんを水道水でしっかりすすぎます。
- 干して乾燥させましょう。
注意点
煮沸に重曹を使う時、アルミ製の鍋を使うと変色してしまうので気を付けてくださいね。また、ポリエステルなどの化学繊維は煮沸すると成分が変異し、縮んだり傷んだりすることがあります。煮沸する前にふきんの素材はしっかり確認するようにしましょう。
ふきんの雑菌は70℃以上のお湯をかけるだけでも死滅するので、お鍋や重曹を用意するのが面倒だという人は、ふきんに熱湯をかけるだけでも除菌になります。
電子レンジで除菌する
雑菌が繁殖してふきんが臭くなった場合、レンジで加熱すれば除菌できます。
- 水道水でふきんを洗って絞ります。
- ふきんをラップに包みます。
- 電子レンジに入れて1~2分加熱します。
- 熱が冷めたら水分をしっかり絞ります。
- 天日干しにし、しっかり乾燥させます。
加熱することによって殺菌できますので、臭いも消すことができます。
ふきんはどのくらいの頻度で洗えばいい?
ふきんは毎日、できれば使うたびに洗うことが推奨されています。最低でも週に1回は必ず洗うようにしましょう。
洗う頻度に関してのアンケートを見てみると、食器用ふきんをいつ洗うかは人それぞれなのが分かります。
【食器用ふきんの洗濯頻度】
- 毎日・・・46.9%
- 2~3日に1回・・・17.0%
- 週に1回・・・10.8%
- 2週間に1回・・・2.0%
- 1カ月に1回・・・3.6%
- 2カ月に1回・・・2.3%
- 3カ月に1回・・・3.0%
- 半年に1回・・・0.7%
- 上記全てに当てはまらない・・・13.8%
参照:kufura(クフラ)の「食器用ふきん」いつ洗う?つけ置き洗いvs洗濯機、多かったのは…主婦305人に調査」による
毎日洗う人の方がふきんを洗濯機で洗っているようです。毎日手洗いは大変ということですね。
「汚れが気になったら洗う」「あまり使わないから月に1度しか洗わない」という人もいるようですが、ふきんは汚れや臭いがなくても雑菌が繁殖している可能性があります。
実際、衛生微生物研究センターの調査によると、ご家庭で使われている約8割のふきんには1000万個/10㎠以上の雑菌が繁殖しているというデータも出ているほど。洗っていないふきんでテーブルや食器を拭くときれいにするつもりが逆に汚染することになるのです。
使ったら洗うということを徹底していれば、いつでも清潔にふきんを使うことができます。
ふきんを清潔に使うコツ
ふきんは毎日洗ったほうが良いとご説明しましたが、なかなかマメに洗うのは難しいという人も多いでしょう。そういった人には、ふきんを数枚用意してローテーションで使うのがオススメです!
ふきんを1,2枚しか用意していないと、すぐに洗わなくてはいけなくなり手間がかかります。数枚、できれば7枚ほど用意して1日1枚使い、週に2度ほどまとめ洗いすれば楽にお手入れが可能です。
また、「洗うことはできるけど除菌が面倒」という人は、こまめに手洗して週に1回程度しっかり除菌するくらいなら手間に感じにくいでしょう。
「使い捨てふきん」なら衛生的に使える
ふきんを洗うのが面倒な人や、「汚れや菌が落ちているか不安になる」という人は、思い切って使い捨てふきんを使うのも一つの方法です。使い捨てふきんなら、いつでも衛生的に使えて洗う手間もかかりません。
最近は衛生面を考慮して使い捨てふきんを使う人も増えており、多くのメーカーから商品が販売されています。ただしコストはかかるので、使用するかはよく検討してくださいね。
最後に
ふきんは「洗濯機」と「手洗い」どちらで洗うのが良いのかについて解説しました。
ふきんは手洗いが推奨されますが、1枚1枚手で洗うのは手間がかかってしまいます。事前につけ置きするなど工夫をすれば、洗濯機で洗うことができ手間を軽減させることが可能です。
不衛生になりがちなふきんは、除菌してできるだけマメに洗うようにしましょう。洗濯をどれだけ手間に感じるかは人それぞれですので、自分に合った洗い方を選ぶようにしてください。
菌が繁殖しないように気をつけて、清潔なふきんを使うように心がけましょう。