チューブわさびは体に悪いの?食べ過ぎるとどうなる?

チューブわさび

チューブわさびは体に悪いので食べ過ぎない方がいいと言われたことがありましたが、本当に体に悪いのでしょうか?確かにチューブわさびでツンと鼻の奥や目が刺激で痛くなったことはありますが、体に悪いというほどのことではないと思っていました。でも、ツンとくる辛み成分が体に悪いこともあるようです!今回はその話をしますね。

チューブわさびの食べ過ぎは体に悪い?

腹痛

ほとんどのご家庭にチューブわさびはあるかと思いますが、チューブわさびを食べて下痢や腹痛など体に悪い症状が出たことはありますか?それはチューブわさびに含まれる辛み成分が原因です。

チューブわさびの食べ過ぎは体に悪い

チューブわさびも本物のすりわさびも食べ過ぎは体に悪いです。一般的に、わさびは1日3~5g程度が適量だと言われていますが、それを超えて食べ過ぎると次のような症状になります。

下痢・腹痛・吐き気、胃痛

チューブわさびに含まれる辛み成分が胃腸を刺激することで下痢や腹痛を起こすことがあります。

味覚障害

チューブわさびの辛み成分によって舌の表面が荒れ、味覚障害になる可能性があります。味覚障害になると、味が分からなくなりますので、何を食べても美味しくないです。

アレルギー

チューブわさびを食べた後、口が痒くなったり、湿疹が出たらアレルギーの可能性があります。重度のわさびアレルギーを発症すると、発熱、蕁麻疹、頭痛、悪寒、めまいなどの症状がでますので注意しましょう。

心筋症

まれな例ですが、わさびを食べ過ぎ、強い刺激を受けたため心筋症を発症した例が医療雑誌に掲載されました。

2019年にイスラエルの60歳の女性がアボカドと間違えてわさびを大量に食べたために「たこつぼ心筋症」をおこして心臓が一時的にストップしてしまったそうです。国が違うと味覚も変わってしまうのでしょうか。日本人では考えられない間違いですね。

チューブわさびの致死量は体重50キロで約600gだと言われています。600gというとチューブわさび15本程度です。チューブわさびを食べ過ぎると体に悪いことは忘れないでくださいね。

チューブのわさびを食べ過ぎて体調が悪くなった場合、白湯や温かいお茶、ミントティーを飲んで安静にしましょう。

《 ポイント 》

  • チューブわさびの食べ過ぎはNG
  • 辛み成分によって下痢、腹痛、吐き気、胃痛、味覚障害、アレルギー、心筋症をおこす可能性がある

チューブわさびの成分は体に悪い?

チューブわさび

添加物が配合されている

チューブわさびには香辛料や甘味料などさまざまな添加物が入っていますので。添加物が心配な方にとっては体に悪いと感じるかもしれません。

チューブわさびには油や糖質が添加されていますので、天然のすりわさびよりも高カロリーです。また、塩分が多く含まれているため塩分の摂り過ぎを心配している方は体に悪いので注意が必要です。

わさびを食べてツンとした刺激で鼻の奥が痛くて涙が出てきた!という経験はありませんか?そのツンとした刺激はチューブわさびにツンとする香辛料が入っているからです。

また、天然のすりわさびは無添加なので薄い緑色で水っぽくなっていますが、チューブわさびには着色料が入っているため濃い緑色をしています。

チューブわさびの主な原材料

原材料名:本わさび、西洋わさび、コーン油、砂糖、でん粉、食塩/ソルビット、セルロース、酸味料、香料、増粘剤(キサンタン)

S&B おろし生わさび

保存料は入っていない!

チューブわさびには保存料は入っていません。それはわさびの辛味成分「アリルイソチオシアネート」に強い殺菌効果があるため、保存料を入れなくても細菌を防ぐことができるからです。

さて、ここからはチューブわさびの種類についてお話します。チューブわさびには「本わさび」や「生わさび」という表記があります。その違いはなんでしょうか?

「本わさび」と「生わさび」の違い

「本わさび」

  • 日本原産のわさび使用していることを強調するため
  • ヨーロッパ原産の「西洋わさび」と区別する名称

「生わさび」

  • 生の原料を使用していることを強調するため
  • わさびをすりおろしたもの(粉状のわさびと区別する)
  • 本わさび、西洋わさび、どちらにも使われる名称
※1:日本原産のわさびを強調するためのものなので、国産のものでは無い可能性があります。チューブに「国産」という表示がなければ輸入物です。中国産、台湾産、ベトナム産などが多いようです。また、本わさび100%と表記されていても、さまざまな添加物は入っています。

さらに!「本わさび」でも、「使用」と「入り」という表記があります。

「本わさび使用」と「本わさび入り」の違い

  • 本わさびの量が50%以上であれば「本わさび使用」
  • 本わさびの量が50%未満であれば「本わさび入り」

この違いはわさび協会で統一されているそうです。

日本わさび協会

《 ポイント 》

  • チューブわさびには香辛料や甘味料など添加物が入っている
  • 「本わさび」の表記は、日本原産のわさび使用していることを強調するため
  • 「生わさび」の表記は、生の原料を使用していることを強調するため
  • 本わさびの量が50%以上であれば「本わさび使用」、本わさびの量が50%未満であれば「本わさび入り」

チューブわさびの栄養

チューブわさび

一般的なチューブわさびは、本わさびではなく、西洋わさび(ホースラディッシュ)が原料です。

一般的なチューブわさびの栄養素

100gの栄養成分

  • エネルギー:265kcal
  • 水分:39.8g
  • タンパク質:3.3g
  • 脂質:10.3g
  • 炭水化物:39.8g
  • ビタミンA:1μg
  • ビタミンB1:0.11mg
  • ビタミンB2:0.07mg
  • ナイアシン:0.7mg
  • ナトリウム :2400mg
  • カリウム:280mg
  • カルシウム: 62mg
  • マグネシウム:39mg
  • 鉄:2.0mg

本当の生のすりわさびには含まれているけど、チューブわさびには含まれていない成分も多く、生のすりわさびと同じ効果効能はありません。

たとえば、一般的なチューブわさびには、抗酸化作用の強い成分「6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート」が含まれていないため、抗酸化作用は期待できません。

しかし、本当の生のすりわさびには「6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート」が含まれていますので、抗酸化作用、解毒作用、血流改善作用、がん細胞転移抑制作用など素晴らしい効果が期待できます。

また、チューブわさびは本当の生のすりわさびに比べ、栄養価が低いため効果効能と呼べるものはほとんどありません。

ただし、一般的なチューブわさびにもアリルイソチオシアネートという成分が含まれていますので殺菌作用はあります。

チューブわさびの賞味期限

チューブわさび

チューブわさびの賞味期限は、未開封で12ヶ月、開封後で3ヶ月程度です。未開封のチューブわさびは冷暗所での保管でOKですが、開封後は必ず冷蔵庫で保存しましょう。

チューブわさびに入っている成分で体に悪いものはありませんが、開封してから高温多湿な場所や直射日光があたる場所で長期間置いておくと傷んで体に悪いものになります。

《 ポイント 》

  • チューブわさびの賞味期限は、未開封で12ヶ月、開封後で3ヶ月程度

最後に

チューブわさび

チューブわさびは体に悪いのか?を判断するのは、添加物を気にするか気にしないかです。
また、塩分が多いので減塩に気を付けている方は量に注意しましょう。

一般的なチューブわさびの原材料が日本原産の本わさびでは無く、西洋わさび(ホースラディッシュ)だということをご存じでしたか?

西洋わさびは色が白く辛いので、辛い大根おろしの味に似ているといわれていますが、香りは国産の生わさびには劣るため、香りも楽しみたい料理には、国産の生わさびがおすすめです。

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