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りんごの皮、捨てていませんか?
りんごに限らず、野菜や果物の皮はむくもの、その方が味も美味しいし、健康面でもむいた方が安心…と思われるかたも多いですよね。
たしかに、りんごの実本体に比べたら、皮は食感が良いとは言えないかもしれないし、汚れがついているかもしれないという不安を抱くのは当然かもしれません。ですが、そんなかたにこそ知ってもらいたい、皮も実といっしょに食べるメリットがあるのです。
りんごの皮は非常に栄養がある場所と言われています。本来であればむいて捨ててしまいがちな皮部分には、実は、りんごの実本体よりさらに豊富な栄養的メリットがあるので見ていきましょう。
りんごの皮には、体にも美味しい栄養がたっぷりなのです。
りんごの皮の栄養素
上でりんごの皮には栄養が多く含まれていることをお伝えしましたが、実際にはどういった栄養が含まれているでしょうか。ここでは具体的な栄養素でご説明します。
プロシアニジン
とくに含まれるのがこちら。抗酸化作用が多くてアンチエイジング効果があります。
エピカテキン
抗酸化作用がやはり高く、活性酸素除去に役立ちます。免疫力アップにも貢献します。
アントシアニン
ブルーベリーなどに含まれることで有名ですが、りんごにも豊富です。視力の改善効果や、高血圧の予防が期待できます。
食物繊維
いわずと知れた、便通改善をサポートする食物繊維。腸の働きを活発にし、消化吸収を助けます。中でもりんごの繊維成分はペクチンと呼ばれ、整腸作用の他にも、血糖値上昇抑制、内臓脂肪分解作用があります。
カリウム
体内の塩分を排出する働きがあるカリウム。高血圧の予防やむくみ改善に役立ちます。
りんごを皮ごと食べるメリット
上でご紹介しましたが、りんごは美味しいだけではなく、皮の栄養が豊富。だからこそ、りんごを皮ごと食べるメリットは大きくあります。代表的な健康効果をご紹介します。
健康に良い
りんごの皮、皮の近くの部分には、果肉部分以上に食物繊維やビタミンC、ポリフェノール(アントシアニンなど)の栄養が詰まっていることから
- 生活習慣病の予防
- 高血圧の予防
- 便秘改善
- 整腸作用
- 貧血予防
- 太りすぎ予防
などに効果が期待できます。
ヨーグルトやはちみつと一緒に食べたりすることで、健康効果の相乗効果も見込めますし、飽きなく食べられるのでおすすめです。
美容に良い
ポリフェノールのプロシアニジンには強い抗酸化作用があるので、美白効果があります。しみやクスミを予防・改善することで、肌がきれいになります。その他には、虫歯予防・育毛作用・白内障予防効果などの効果も。
また、カリウムの塩分排出作用があるのでむくみ予防・改善によって体が細く見える効果も期待できます。
無理なく摂取できる
健康や美容のために、ジムに行ったり、健康器具やサプリを購入するとやはりお金がかかってしまいますし、通ったり使うことが負担になることもありえます。
ですがりんごの皮なら、いつも買うりんごをそのまま活用すればいいだけですから、健康・美容のために日常から取り入れて効果を継続して実感しやすいです。
りんごの皮の農薬は?心配ない?
りんごを皮ごと食べる、と考えたときに不安になるのが農薬の存在。最近では無農薬・有機栽培、などのワードも注目されていますが、実はりんごは農薬を使わずに育てることが難しいのです。
ですが日本では、薬剤の安全性や残留度合いなど、農薬に対する審査基準が設けられているため、水洗い程度で皮ごと食べても、人体への害が無いように配慮されています。
皮のメリットを生かすためにも、あくまで水洗いはしっかりしつつ、美味しいりんごの味わい方をしてみてください。
りんごの皮の美味しい食べ方
りんごの皮をそのまま食べるのはやっぱり苦手…という人に、りんごの皮のメリットを活かしつつ美味しい食べ方をできるアレンジレシピをご紹介します。
ジャム
果物アレンジの定番は、やはりジャム。りんごを皮ごと一口大に切って、レモン汁や砂糖をまぶして置いておきます。少し水っぽくなったら、弱火にかけて、りんごをつぶしながら煮ていきます。できあがったら、殺菌しておいたビンなどに入れておけば、長期保存もできます。
りんごの品種によっても味が変わるので、今回はふじ、次回はジョナゴールドを使って…という風に作り分けて、酸味や甘味のお好みのバランスを見つけるのも楽しいです。シナモンなどスパイスを入れてもおいしくなります。
アップルティー
鍋に水とりんごの皮を入れて沸騰させます。あらかじめティーバッグでお茶をいれておき、そこにりんごの皮を煮だしたお湯を注いだらお手製のアップルティーができあがります。
また、水の代わりに牛乳や豆乳にリンゴの皮を入れて沸騰させれば、りんごの香りが漂うミルクティー・ソイティーになります。お好みで砂糖やハチミツをいれて甘さを足しても美味しいです。
りんごチップス
皮つきりんごを薄く切ってオーブンで焼くだけで、サクサク風味がおいしいチップスができあがります。この方法なら、皮の存在をあまり気にせずに食べられます。好みでシナモンやカルダモン、はちみつをかけても美味しいです。
焼肉のつけダレ
りんごの皮をこまかく刻んで、醤油・ごま油・酒をお好みでまぜてタレを作ります。ここにお肉を漬け込んでから焼けば、お肉はリンゴの作用で柔らかくなります。さらに、さっぱりとした風味のあるタレがあるから、お肉をさっぱりと気持ちよく食べられます。
きんぴら
りんごの皮を千切りに。ごま油で炒めてから、めんつゆと砂糖・お水を加えて水分が飛ぶまで煮れば、香ばしい香りとしゃきしゃき食感を楽しめる金平りんごのできあがり。大根や人参、ブロッコリーなどほかのお野菜をいれたり、ごまをトッピングするのもおすすめです。
天ぷら
りんごの皮を食べやすいサイズに切ります。水に入れた天ぷら粉に皮を入れ、かき揚げのようにカラッと揚げて完成!
りんごの皮の利用方法
実は、りんごの皮は食べる以外の使い方もあります。美味しいだけではない、りんごの皮の様々なメリットをご紹介します。
入浴剤
皮を日干しにして乾燥させたものを、ネットやガーゼに入れて湯船にいれれば入浴剤として使えます。良い香りもしますし、リラックス効果も期待できます。湯船にいれたあとにお湯のなかでもめば、さらに香りがたってきます。
掃除グッズ
リンゴの酸は酸性なので、アルカリ性の汚れを落とします。シンクを皮でみがけば、くもりやぬめり対策になりますし、鍋で皮を煮こむことで鍋についた水垢や黒ずみなどが落ちやすくなります。洗剤だと手が荒れてしまったり、環境面で気になったりするかたも、この方法なら安心感が高まるかもしれません。
臭い防止アイテム
生ゴミに入れておくと、りんごポリフェノールの消臭効果で臭いが気になりづらくなります。常備しておきたい場合には、りんごの皮を乾燥させておくと保存性があがるので、消臭剤として活用しやすくなります。乾燥させたものは、ガーゼなどに包めばポプリとしても活用できるので、タンスの防臭にも使えます。
りんごの皮は捨てずに食べるのがとても良い!
りんごは実本体が美味しいだけではなく、皮にもたくさんの栄養やメリットがあることを紹介しました。
皮ごと食べられるレシピや、皮を生活に活用するアイデア、気になるものがあればぜひ試してみてください。健康や美容、生活に役立てることはもちろん、りんごのメリットを実感して、りんごをますます好きになってくださいね。