目次
タイヤ痕の消し方①コンクリート
駐車場や駐輪場の土間コンクリートにつきやすい汚れは、コケ、カビ、錆、油汚れ(ガソリン)そしてタイヤ痕です。中でも自転車や車のタイヤが摩擦することによってついてしまう濃いタイヤ痕は、なかなか消すことができません。
コンクリートについた薄いタイヤ痕の消し方
コンクリートについたタイヤ痕と言っても、薄いものであればすぐキレイになるものもあります。うっすらと黒くついた程度のタイヤ痕の場合、ホウキで掃くだけで思いのほか簡単に消すことができます。
汚れの強弱にもよりますが、まずはホウキで掃いてみてください。それでも消えない場合には、水を流しながらデッキブラシで擦ってみましょう。完璧とまではいかないものの、薄いタイヤ痕なら消すことが出来ますよ。
コンクリートについた濃いタイヤ痕の消し方
白いコンクリートにくっきりと黒くついてしまった濃いタイヤ痕だと、水とデッキブラシを使って擦っても満足できるほどきれいにすることは難しいかもしれません。濃いタイヤ痕を消すおすすめの方法として、「メラミンスポンジ」や「高圧洗浄機」「重曹」を使用してみましょう。
力いっぱいゴシゴシとコンクリートを擦っていると、場合によってはコンクリートの素材が出てきてしまいますので注、やり過ぎないようにしてくださいね。
メラミンスポンジを使用する
さまざまな汚れを落としてくれるメラミンスポンジに水を含ませて擦ってみましょう。汚れたメラミンスポンジをバケツの水で洗いながら、繰り返し汚れを擦って落とします。タイヤ痕の範囲が広いとかなり時間がかかりますが、徐々にきれいになっていきますよ。
高圧洗浄機を使用する
高圧洗浄機を使えば、コンクリートの汚れを簡単に落としきれいにすることが出来ます。メラミンスポンジで擦るよりも体力的に楽ですし、短い時間でスッキリと汚れを落とせます。
ノズルを間違えたり、1か所に水圧を集中させると白いコンクリートに傷が付き、表面が剥がれたり穴が開いたりするので気を付けてくださいね。同時にカビや苔などもきれいに落とせるので、一台持っていると屋外のさまざまな用途に使えて便利ですよ。
重曹を使用する
タイヤ痕にも重曹を活用してみましょう。掃除好きな方にとっての必需品!「重曹」をスプレーボトルに入れて水を加えて重曹スプレーを作ります。
これをタイヤ痕に散布してしばらく置いたあと水で洗い流してみましょう。この方法で落とすことができないようでしたら、デッキブラシで軽く擦ります。
《 ポイント 》
- 薄いタイヤ痕はホウキで掃くだけで簡単に消すことができる
- 濃いタイヤ痕には「メラミンスポンジ」「高圧洗浄機」「重曹」を活用する
タイヤ痕の消し方②フローリング
自転車や車のタイヤ痕がフローリングつくとそれがシミになり、なかなか消すことができません。家庭用の中性洗剤を含ませた布で拭いても消えないのですが、どうしたら床を傷めずにタイヤ痕を消すことができるのでしょうか?
メラミンスポンジで擦る
フローリングのタイヤ痕を消すためには、100円ショップでも扱っているメラミンクリーナーで擦ってみましょう。メラミンクリーナーとはメラミンフォームという材質で作られたスポンジで、洗剤を使わずにお掃除できる優れものです。
硬い材質のメラミンフォームが、汚れを削り取ってきれいにしてくれるとても便利なスポンジなのですが、ほかの部分まで傷つけてしまう可能性があるので注意する必要があります。まずは目立たないところで試してから、タイヤ痕の掃除に取りかかりましょう。
フローリングのワックスをはがす
タイヤによってできたシミが、フローリングに塗られたワックスの範囲内にある場合、このワックスをはがすことで変色した部分をなくすことができます。フローリングワックス専用の剥離剤があればそれを使いますが、無い場合は時間がかかりますが、油汚れ用のマジックリンでもはがすことができるでしょう。
柔らかめのスポンジで軽く擦ってワックスを剥がし、変色がなくなっていれば新たにワックスを塗り直して完了です。
フローリングの表面を削り取って補修する
この方法は最終手段になります。ワックス専用の剥離剤か油汚れ用のマジックリンを使ってワックスを剥がしてもタイヤ痕が取れない場合、フローリングの樹脂層に至るまで変色しています。
そんなときは紙やすりを使って変色部分を削り、フローリング用の補修材で補修します。その後にニスやワックスを上から塗りなおしましょう。初めての方は失敗する可能性が高いので、賃貸物件にお住いの方は管理会社に相談してから行うようにしてください。
《 ポイント 》
- メラミンフォームで汚れを削り取ってきれいにする
- ワックス専用の剥離剤か油汚れ用のマジックリンを使ってワックスを剥がす
- 最終手段として、紙やすりで変色部分を削り補修材で補修する
タイヤ痕の消し方③壁
タイヤが壁に触れていた所に汚れのようなものがついていた!ということありませんか?ポリ袋に入れてあるタイヤであっても、壁につけた状態で保管しているとシミになることがあります。
ポリ袋は気体を透過させるため、タイヤのゴムから染み出てきた成分が、接している壁に移りタイヤ痕になってしまうのです。
中性洗剤を使う
タイヤ痕やクレヨンの汚れ落としに中性洗剤を使ってみてください。食べ物や調味料が壁紙について汚れてしまったときは、食器用洗剤を含ませたスポンジで汚れを落としている方も結構いるようです。
汚れた部分を手軽に掃除できるリビング用のスプレー式中性洗剤も販売されていますので、一家にお一つ常備しておくとよいでしょう。
シール剥がし剤を使う
ティッシュにシール剥がし剤を塗布して、壁に貼り付けてからしばらく置いて軽く擦ります。これである程度は薄くなりますが、全てきれいに落とすには時間が掛かりそうです。
紙やすりで削り落とす
壁を削るのはあまり良い方法とは言えませんが、普通の紙やすりでタイヤ痕を削り落とすこともできます。これはシミになっている壁紙の表面を削り落とすので、壁紙を傷めてしまうことにもなりかねません。
ゴシゴシと強く擦るのではなく軽くさするようにして、壁紙へダメージを与えないように気を付けます。完全にタイヤ痕を落とすというよりは目立たなくする程度にしてくださいね。
《 ポイント 》
- ポリ袋は気体を透過させるため、タイヤのゴムから染み出てきた成分がシミになる
- スポンジに中性洗剤を含ませて汚れを落とす
- シール剥がし剤を塗布してしばらく置いてから軽く擦る
タイヤ痕が付かないための予防策
白いコンクリートや壁にはどうしてもタイヤ跡はついてきてしまうもの。できるだけつかないようにしたいものですよね。そこで、タイヤ痕が付かないための考えられる予防対策をご紹介しましょう。
タイヤとの間にクッションになるものを挟む
自転車や車のタイヤを屋内に置く場合、床に直置きしてしまうと、化学変化を起こし床が変色してしまいます。このタイヤ痕を防ぐには、タイヤと床、タイヤと壁の間にクッションになるものを挟むことが一番手っ取り早い方法でしょう。
床の上にダンボールを厚めに敷き、その上に不要となったタオルケットや座布団などを敷きます。その上に壁に付着しないようにタイヤを置きましょう。
タイヤラックを利用する
市販されているタイヤラックを購入して、タイヤが直に床に触れないようにする方法もあります。
専用のタイヤラックやタイヤ袋は、ネットやホームセンターなどで手軽に購入できますし、タイヤを出し入れしやすい使い勝手の良い作りになっています。タイヤのゴム臭も軽減してくれますので、臭いが気になるという方におすすめです。
コンクリートコーティング剤を塗る
タイヤ痕が付かないように、コンクリート表面にコーティング剤を塗って膜を張ります。コンクリートの劣化や摩耗を防いでくれますし、コンクリートの汚れ防止にもなります。
2~3年おきに塗り直さなくてはいけませんが、どなたでも塗ることができますので試してみる価値がありそうですね。
モデリング塗装という選択肢
白いコンクリートに黒のタイヤ痕が目立ったのであれば、コンクリートの色やデザインを変えてしまうのも、ひとつの予防策です。専門業者に依頼する必要があるため費用は掛かりますが、白いコンクリートをタイヤ跡が目立たなくなるような色合いに調整してもらえます。
整えられたデザインによってコンクリートの景観が良くなる他、滑りにくい仕様を付加することも可能です。
ポリ袋は気体を透過させるため予防策にならない
新品のポリ袋に水を入れたとしても漏れてくることはないので、完全に遮断していると思われがちです。ところが、ポリエチレンを薄くフィルム状にして作られたポリ袋は、そこまで細かい網目ではないので気体の分子は隙間を通り抜けてしまうのです。
要は、床や壁についたタイヤ痕はタイヤのゴムから染み出てきた気体成分がポリ袋を浸透して、床や壁に付着してできてしまったものです。よって、タイヤをポリ袋で包んだとしても不十分だと頭に入れておいてくださいね。
貸し倉庫を利用する
「貸し倉庫」や「レンタルボックス」と契約して、倉庫に保管してもらう方法もあります。月額料金、もしくは年間契約料などの出費はかかりますが、自家用車のタイヤ4本を格納できる広さを借りることができます。
タイヤを家で保管するスペースの確保や、タイヤ痕が付かないように予防する煩わしさからは解放されますよ。
コンクリートのタイヤ跡の原因
普段、道を歩いていてもタイヤ痕が気になることはないのですが、真っ白いコンクリートでは目につくことがあります。
タイヤ痕ができる理由として考えられるのは、以下の3点。
- コンクリートの表面には目には見えない凹凸があり、少しずつタイヤが削られている
- タイヤのゴムの成分が太陽光で熱せられることで溶け出し、コンクリートの凹凸に入り込む
- 何度もハンドルを切りながら駐車場に車を入れたり、入出庫時にアクセルを踏みすぎるとタイヤとコンクリートの間に摩擦が生じて、タイヤの成分がコンクリートに付着する
入出庫時にその場でハンドルを切ったりするだけでも摩擦が生じてしまうのは、タイヤの成分の方がコンクリートよりも柔らかいからです。コンクリートの表面が、細かい目の紙やすりみたいなものとイメージするとわかりやすいでしょう。
結果的には柔らかい物は固い物の上を移動すると傷がつき、それが硬い物に付着してしまうというわけです。
《 ポイント 》
- タイヤと床、タイヤと壁の間にクッションになるものを挟む
- タイヤラックやコンクリートコーティング剤を利用する
- タイヤのゴムから染み出てきた気体成分がポリ袋を浸透して、床や壁に付着する
- 「貸し倉庫」や「レンタルボックス」と契約して保管してもらう
最後に
コンクリート・フローリング・壁についてしまったタイヤ痕の消し方やそうなる原因、タイヤ痕がつかない予防策について紹介してきました。
気になるタイヤ痕をほったらかしにしておくのではなく、薄いものであればホウキで掃く、濃いタイヤ痕だと、デッキブラシやメラミンスポンジを使って擦る、高圧洗浄機や紙やすりなど、いくつかの方法があります。
また、ポリ袋に入れて保管しているタイヤを見かけますが、ポリ袋はタイヤのゴムから染み出てきた気体成分を透過させるため予防策にはなりません。
タイヤ痕がつかないようにするには、タイヤと床、タイヤと壁の間にクッションになるものを挟む、コンクリートコーティング剤を塗るなどの対策をした方が良いでしょう。
これからはタイヤがコンクリート・フローリング・壁に触れないように上手に保管してくださいね!