新玉ねぎの旬の時期と選び方のコツ

新玉ねぎ

春になるとスーパーで見かけるようになる、皮が白っぽい玉ねぎは、新玉ねぎと呼ばれているものです。通常の皮が茶色の玉ねぎとは、色や形も少し異なります。見た目の違いだけでなく、通常の玉ねぎより生で食べても辛みも少ないものが特徴です。そんな新玉ねぎは、1年を通して手に入る通常の玉ねぎと違い、買うことができる期間は限られています。新玉ねぎの旬の時期や選び方のコツをご紹介します!

新玉ねぎの旬の時期

玉ねぎ収穫

新玉ねぎの旬は、一般的には1年のなかで春の3カ月程度しか旬の時期が無いと言われています。

秋に蒔いた種の収穫が5~6月で、その玉ねぎを3~4月頃に早取りしたものが、新玉ねぎと呼ばれています。しかし実際には、新玉ねぎはいくつかのブランドがあり、そのブランドによって旬の時期も異なっているようです。

それは気温の変動により北上していくため、春の期間が圧倒的に多いなか、品種によっては11月から旬を迎える新玉ねぎもあります。新玉ねぎは、収穫してからすぐに出荷となるため、手に入る新玉ねぎはどれも、旬の時期を楽しめる玉ねぎとなっています。

おいしい新玉ねぎを選ぶコツ

ざるにのせた新たまねぎ

新玉ねぎは通常の玉ねぎと違って収穫後、日持ちするような手を加えずに出荷されるため、キズや柔らかい部分があると、腐ってしまっているというケースも中にはあります。

美味しい新玉ねぎを選ぶポイントは、次の3点です。

  • 表面は光沢があり、キズがないもの
  • 持ったときに、硬く重みのあるもの
  • 軽く押しても、へこまないもの

また、新玉ねぎは大きく分類すると3種類に分けられます。つぶれた扁平なカタチをしている真っ白な「白色玉ねぎ」、普段食べている玉ねぎの早取りの「早生玉ねぎ」、葉付きで実の部分が小さい「葉玉ねぎ」です。

白色玉ねぎは水分が多いため、柔らかすぎないものを選ぶとよいでしょう。葉つき玉ねぎは、葉が青々として枯れかかっていないものを選びましょう。

産地別新玉ねぎの旬と特徴

玉ねぎサラダ

ハートオニオン

  • 旬の時期:11月に収穫
  • 産地:愛媛県南宇和郡

特徴

愛媛県の最南端にある、冬でも霜が降りない温暖な場所で育てられている、輝くような真っ白な玉ねぎです。8月末に植え付けて、なんと収穫は11月には行われるそうで、日本一早い玉ねぎの出荷としても話題になったそうです。

ふっくらとしているカタチが可愛いハート型に見えることから「ハートオニオン」という名称がつけられ、辛みがなく食べやすいのが特徴です。

また、美しい緑色の葉っぱ部分も美味しく食べることができます。愛媛県ならではの「みかんの皮」を使った肥料を使っているそうです。

空飛ぶ新玉ねぎ

  • 旬の時期:1月~3月
  • 産地:宮崎県延岡市

特徴

冬場の日照時間が長く、快晴日も多い宮崎県延岡市のメリットを生かし、秋に苗を植えて1月末には市場に出回る新玉ねぎです。

水にさらさず、そのままスライスして食べても刺激が少なく、甘みもあり、柔らかいのが特徴です。味が濃いので、生食用として食べるのがおすすめとのことです。

特徴のある「空飛ぶ新玉ねぎ」のネーミングの由来は、少しでも早く消費者へ美味しさを届けたい、という生産者の夢を乗せて飛び立ってほしい、作り手の方々の願いが込められているそうです。

サラダオニオン(白玉葱)

白玉葱

  • 旬の時期:1月~3月
  • 産地:静岡県浜松市

特徴

年間の平均気温が約16度と1年を通して温暖な気候の静岡県浜松市の新玉ねぎです。浜松市南部の海岸に面した、砂地地帯で栽培され、白く平べったいカタチが特徴です。

辛みが少なく、みずみずしい柔らかな食感は、名前の通りサラダに最適です。スライスしてから冷蔵庫で1時間くらい置くと、さらに辛みが少なくなるそうです。

たま坊

  • 旬の時期:1月~4月
  • 産地:愛知県知多半島

特徴

愛知県は玉ねぎの収穫量が全国でも第4位という、玉ねぎ生産県です。たま坊は、一般的な早生玉ねぎよりさらに早い、1、2月から収穫できる極早生品種です。

出始めから2月中旬までは、葉付き玉ねぎとして出荷され、その新鮮さが人気です。たま坊は甘味が強く、生で食べるサラダはもちろん、電子レンジで丸ごと加熱する食べ方もおすすめだそうです。

さが春一番玉ねぎ

  • 旬の時期:3月~4月
  • 産地:佐賀県白石地区

特徴

面積の93%が平地という佐賀県中南部の白石町は、玉ねぎの生産量が佐賀県内でも1位です。

有明海に面しているので、ミネラルをたっぷり含んだ粘土層の土質は、玉ねぎに栄養がいきわたり、甘みのある玉ねぎを産み出しているそうです。

3月~5月に出荷される辛みの少ない「極早生」と「早生」は、4月10日までに収穫されたものを「さが春一番たまねぎ」といい全国へ出荷されています。

塩玉ねぎ

塩玉ねぎ

  • 旬の時期:2月末~5月
  • 産地:鹿児島県塩浜地区

特徴

東シナ海から吹きつける強力な潮風によって、ミネラルをたっぷり含んだ天然の塩畑で栽培されている鹿児島県塩浜地区の新玉ねぎです。

シャキシャキとした食感と甘味のある塩玉ねぎは、生のままサラダで食べても美味しいですが、炒め物、焼き物、煮物とどんなお料理でも美味しく頂けます。無農薬の塩畑で1年に1回しか栽培されない、贅沢な玉ねぎです。

熊本フルーツ玉ねぎ

  • 旬の時期:3月~6月
  • 産地:熊本県うき地区

特徴

果物でも有名な数々のブランドを生み出している産地の熊本県のうき地区のフルーツ玉ねぎは、一般的な新玉ねぎが流通しない12月から出荷できます。

フルーツ玉ねぎというだけあって、辛みが少なく糖度がとても高いと評判です。水分も少ないため、生で食べるのに最適な新玉ねぎです。

淡路島フルーツ玉ねぎ

  • 旬の時期:4月~6月
  • 産地:兵庫県淡路島

特徴

温暖な気候に加え、日照時間が長いことで、玉ねぎの育成に適している淡路島の新玉ねぎは、肉厚なのに柔らかく、みずみずしいのが特徴です。水はけのよい海沿いの砂地の畑と、潮風やミネラルの豊富な地下水で育てられています。

農薬も極力使わず、柔らかい新玉ねぎは、傷つきやすいため、収穫作業もほとんど手作業で行われているそうです。このように大切に育てられた新玉ねぎは、糖度が果物に匹敵するくらい甘いと人気です。

新玉ねぎの保存方法

プラスチックネットでくるんだタマネギ

新玉ねぎは水分が多いため、傷みやすく長期保存には不向きですので、早目に食べるのがおすすめです。

保存をする時は、ビニール袋などにいれて密閉せず、直射日光の当たらない冷暗所の、風通しの良い場所でネットなどに吊るすのが理想です。

冷蔵庫で保存する場合は、1つ1つ新聞紙で包みます。この時、新聞紙を一度くしゃくしゃにして、軽く包むようにしましょう。

湿気に弱いため、新聞紙で包んだまま冷蔵庫の野菜室で保管してください。新聞紙が湿気を吸い取る役割をしてくれますので、ジップロックなどの保存用袋には入れないでくださいね。

もし、数日では食べきれない量の新玉ねぎがあったら、スライスしたり好みの大きさにカットした状態で、冷凍保存ができます。

この場合は、しっかりと密閉できる保存用袋に入れて冷凍保存しましょう。冷凍すると、味がしみ込みやすくなると言われているので、使う時は煮込み料理などにおすすめです。

新玉ねぎと玉ねぎの違い

色とりどりの玉ねぎ

新玉ねぎとは、新しい種類の玉ねぎということではなく、新しい産地の玉ねぎで、収穫から集荷までの間が短い玉ねぎのことを、新たまねぎと呼びます。

また、新玉ねぎと玉ねぎの大きな違いは、収穫してから乾燥させているか、いないかという点です。皮が茶色い通常の玉ねぎは、収穫後に1ヶ月くらい乾燥させています。そのため、身が締まってしっかりしていて、辛みがあります。

一方、新玉ねぎは収穫後に乾燥させず出荷しているため、表面の皮も中身もやわらかく、水分をふくんでいるのでみずみずしいのが特徴です。

保存期間も、通常の玉ねぎは野菜室や、通気性の良い場所で保存すれば長期保存できますが、新玉ねぎは長くは保存できず、頭のほうから傷みやすくなっています。

食べかたも、通常の玉ねぎは火を通すことで甘みが出ますが、新玉ねぎは生で食べても甘味があるものが多く、スライスしてサラダなどで食べるのに向いています。

まとめ

収穫中の玉ねぎ

新玉ねぎにも数々のブランドがあり、それぞれの特徴や旬の時期も異なっているのですね。甘みが強くみずみずしい新玉ねぎは、サラダで食べるととても美味しいですよね。通常の玉ねぎとは違う魅力が詰まっています。

ブランドの新玉ねぎは、市場に出回らないものもあるようですが、その地域のJAが運営する産地直送通販サイトなどで購入できるものもあるようです。スーパーなどで購入する際は、柔らかすぎないものを選びましょう!

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