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冷蔵庫の霜取りを電源切らないで行うことはできる?
冷蔵庫の霜取りをする際、電源を切らなくてはいけないという決まりはありませんが、冷蔵庫の電源を切るのが一般的ですよね。
しかし、コンセントを外すのに冷蔵庫をちょっと移動させたり、中の食材を取り出して移動させたりするのは面倒なことで時間もかかってしまいます。
電源を切らずに手軽に霜を除去する方法があればそれに越したことはありませんよね。そこで、今回は電源を切らずに霜を取る方法はないのか調べてみました。
道具を活用して電源を切らずに霜を取ることができる
霜が少ない場合は、温めたタオルを直接霜にあてて溶かす方法や、ドライヤーの温風や扇風機の風を吹きかけて溶かす方法があります。
また、増えてしまった霜を取りたい場合は、プラスチック製のヘラか木ベラを使って削り落とすこともできます。
冷蔵庫の電源は切っても切らなくてもOK
冷蔵庫の霜を取る方法でよく見かけるのが、電源を切るってから行う方法です。しかし、電源を切った後、自然に霜を溶かすのにおよそ10時間もかかってしまいます。
冷却機能が止まっているので、霜取りにはもちろん有効ですが、わざわざ電源を切らなくても霜取りの作業はそれほど難しいわけではありません。
霜取りモードや除霜モードが搭載されている冷蔵庫もある
一人暮らし用の小型の冷蔵庫と違って、内容積が100L以上もある冷蔵庫のほとんどは、霜取りを自動的に行う機能がついていますので、霜取りをする必要はありません。
まずは設置してある冷蔵庫の取扱説明書を確認してください。取扱説明書が手元にない場合には、冷蔵庫のメーカーと品番で検索してみて下さい。
冷蔵庫を購入する際に、霜取り機能がついているかどうかも確認しておくと面倒な霜取りをしなくてすみますよ。
冷蔵庫に霜ができるしくみ
そもそも冷蔵庫の中にどうして霜ができるのでしょうか。霜のはじまりは空気中の水分です。冷蔵庫の中の気体に含まれている水分が冷やされ、液体に変わり結露(けつろ)します。
結露とは、空気中の水蒸気が水滴となって物体の表面に付着する現象のことです。この結露した水分が冷凍庫でさらに冷やされて氷になる…これが霜の正体というわけです。
最初はほんの少しだけ冷凍庫に付着していた霜が、そのまま放置しているとどんどん大きくなり、氷のかたまりになってしまうのです。
《 ポイント 》
- 温めたタオル、ドライヤー、扇風機、ヘラなどを活用する。
- 電源を切った後、自然に霜を溶かすのにおよそ10時間かかる。
- 霜取りモードや除霜モードが搭載されている冷蔵庫は霜取りする必要がない。
- 電源を切らなくても霜を取ることはできる。
冷蔵庫の霜取りを電源切らないでやる方法
比較的新しい冷蔵庫であれば、自動霜取り機能や除霜モードが冷蔵庫に搭載されているものが多いので電源を切らずにその機能をスタートさせます。
そのような機能がついていない冷蔵庫の場合で、電源切らずに霜を取る方法を説明しましょう。霜がついたままだと冷凍機能が下がるので、大きくなってしまう前に作業するようにしてください。
霜取り前の準備
〈用意するもの〉
- 保冷バッグやクーラーボックス
- タオル
冷凍庫の中の食品を減らしておきましょう。冷凍庫内にたくさん食ベ物が入っていると霜取りができません。霜取りをすると決めたら、計画的に少しずつ中身を減らしておくと食品をクーラーボックスに移す手間が省けます。
最後まで残っている食品があれば、冷凍庫からクーラーボックスへ移動させてもいいですし、冷蔵庫の電源を切らずに作業しますので、クーラーボックスを使わずに済むかもしれません。
冷凍庫内を空にしたら、霜をとかしていくために扉を開けておくと、霜が少しずつ溶けていきます。
霜取り方法1:温めたタオルを霜に当てて溶かす
〈用意するもの〉
- タオル
- 40℃前後のぬるま湯
- 水を受けるトレーなど
清潔なタオルを40℃前後のぬるま湯で濡らして軽く絞り、温かいおしぼりのようなものを作ります。このタオルを霜に当てて溶かします。
軽度の霜でしたら、この作業を何度か繰り返すと氷が溶けていきます。大きな氷の塊になっている場合は、ドアを開けっぱなしにしている時間がどうしても長くなってしまいます。
冷凍庫を空っぽにできなかったときは、事前に冷凍庫からクーラーボックスに食品を避難させておきましょう。
霜取り方法2:扇風機やドライヤーを使って霜を溶かす
〈用意するもの〉
- 扇風機かドライヤー
- タオル
- 水を受けるトレーなど
温めたタオルを使っても落とせない頑固な霜には、冷凍庫内を室温で温めて溶かす方法があります。気温が上がる春から夏にかけて作業すると、霜が溶けるスピードが早くスムーズにできるでしょう。
冷蔵庫を販売しているメーカーでは、扇風機やドライヤーの風で霜を取る方法は冷蔵庫に負担がかかるのでおすすめしていません。高熱を当て続けると冷凍庫本体が変形する可能性があるからです。
なので、急いで霜をとかしたいときにはドライヤーは熱風ではなく、温度が低めの温風か冷風を使うようにしてください。
また、扇風機を霜だらけの冷凍庫のまん前に置いてがんがん回すと霜が溶けてきます。水浸しにならないようにタオルを冷蔵庫のまわりに敷いておくことをおすすめします。
霜取り方法3:頑固な霜はヘラを使って落とす
〈用意するもの〉
- 木ベラもしくは料理用のシリコン製ヘラ
- タオル
- 水を受けるトレーなど
ヘラを使用する場合、調理用のラスチック製の柔らかいものか木でできたものを使うようにしましょう。金属製の固いヘラや先のとがったものは、庫内を傷つけてしまい故障の原因になってしまいます。
業務用の霜取り専用のヘラでなくても100均で販売しているヘラで十分です。力を加なくても取れるくらいに霜が溶けてから、壁と霜の隙間にヘラを差し込んで削り取ります。無理やり取ろうとすると、庫内に傷をつけてしまう危険があるので、くれぐれも注意してくださいね。
一部の冷蔵庫には冷凍庫の霜を取る「専用霜取りヘラ」が付属品として付いていることもありますので、そちらを使う際は取扱説明書を読んでから作業に取りかかりましょう。
仕上げに拭き掃除
霜がきれいに取れた後は、清潔なタオルや布巾を使って冷凍庫内の水分を拭き取りましょう。水分が残らっているとそれがまた霜になってしまいますので、乾いたタオルで掃除を兼ねながら丁寧にふいてくださいね。これで霜取り作業とお掃除が同時に完了です!
《 ポイント 》
- 霜が大きくなる前に作業する。
- 冷凍庫内をできるだけ空にしておくか、食品をクーラーボックスに移し替える。
- 温めたタオルを霜に当てて溶かす作業を何度か繰り返す。
- 扇風機やドライヤーを霜に当てて溶かす。
- 調理用のプラスチック製か木でできたヘラを使って落とす。
- 掃除もかねて冷凍庫内の水分を丁寧に拭き取る。
冷蔵庫の霜対策
冷蔵庫の霜は一度できてしまうとお手入れに手間がかかってしまいますが、ちょっとしたことで予防することができます。霜がなるだけつかないように、日頃から気をつけていると面倒な霜取りをしなくてもすみますよ。
ドア開けっ放しにせずに扉を開けている時間を短くする
霜を防ぐにはドアを開け閉めする回数を減らし、ドアを開けている時間を短くするように心がけます。霜の原因は水分でしたよね。水分を含んだ外気が冷蔵庫に侵入しないように、できる限り素早く開け閉めすることが大切です。
冷蔵庫用の乾燥剤を入れておくのも良いでしょう。また、ドアのふちについているパッキンに、歪みや汚れがあると半ドア状態になることがあります。パッキンが劣化していないか、定期的に確認してください。
食用油でコーティングする
サラッとしていてニオイが少なめのサラダ油を塗って庫内をコーティングしておくと、霜が冷凍庫の壁につきにくくなります。霜がついてしまったとしても、布巾で簡単に拭き取ることができるので助かりますよ。
食品をパンパンに詰め込みすぎない
冷蔵庫に食品を詰め込みすぎると、冷気を出す穴をふさいでしまいます。この穴がふさがっていると、冷却機能が正しく稼働できなくなり霜ができやすくなってしまいます。冷蔵庫に食品を入れるときは、奥が見通せる程度のスペースを確保できるように意識するようにしましょう。
何があるのか一目でわかる程度の量を入れておくと、掃除もしやすくなりきれいな冷蔵庫をキープすることができます。
料理はきちんと冷ましてから入れる
調理した食品を冷凍庫で保管する際は、ラップをかけて食材の水分が蒸発しないようにして、粗熱が取れてから入れるようにしましょう。
《 ポイント 》
- ドアを開閉する回数を減らし開けている時間を短くする。
- サラダ油を塗って庫内をコーティングする。
- 食品を詰め込みすぎると冷却機能が正しく稼働できなくなる。
- 調理した食品は粗熱を取ってから入れる。
冷凍庫の霜取りの頻度やタイミング
冷凍庫の霜が大きくなると食品が保管するスペースが少なくなるだけでなく、電気代が増える原因になってしまいます。
放置しているとどんどん巨大化して大掛かりになってしまいますが、氷の粒が小さいうちでしたらキッチンペーパーで拭き取る程度で簡単に済みます。
日頃からこまめに対処するように習慣づけると、時間も手間もかかりません。少なくても1ヶ月に1回、定期的に行うようにしましょう。
《 ポイント 》
- 氷の粒が小さいうちにキッチンペーパーで拭き取る。
- 少なくても1ヶ月に1回、定期的に行う。
最後に
冷蔵庫の霜取りを「電源切らないでやる方法」と「霜対策」についてご紹介しました。いかがでしたでしょうか?
大きい塊になってしまった霜を取るには手間がかかりますが、日頃から霜対策を心がけながらこまめに取ることが大切です。
ドアの開閉回数や開けている時間を減らすことで、なるべく外の空気に触れないように気をつけます。そして、パッキンが劣化していないかを定期的に確認してしっかりと対策をしておくと良いでしょう。
何度霜取りをしても氷がすぐ付いてしまうようでしたら、冷却機能の故障が原因かもしれません。
そんなときはメーカーや購入したお店に相談して、快適に冷蔵庫を使えるようにしてくださいね。