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コンセントから発火事例多数…火事に発展するケースも
令和に入ってから行われた総務省消防庁の調査によると、建物火災の出荷原因として、コンロ、タバコの不始末、電気機器がTOP3に入っていることが判明しています。
そしてその後に続く火災原因が「配線機器」です。配線機器による火災とは、家電製品を使用する際のコードや電源タップ、コンセントなどからの発火により、火災が起きてしまった事例を指します。
このように、日常的に何気なく使用しているコンセントから発火し、火事に発展するケースは珍しくありません。毎日のように使用しているコンセントの取り扱いには、十分注意しましょう。
実際にあったコンセント発火による事例
実際に起きたコンセント発火による事例には、子どもが被害に遭った事例もあります。例えば、壁付きコンセントと電子機器の間に、子どもがちょっとした悪戯として一円玉を差し込んでしまったため、発火現象が起こり、子どもが手に火傷を負ってしまいました。
また、コンセントに延長コードを差し込んでいたところ、経年劣化によって発火が起こり、コンセント部分から壁や柱などに燃え移り、最終的に全焼してしまった事例も存在します。
このように、何気なく毎日のように使用しているコンセントですが、一度発火してしまうと怪我人が出たり、家が全焼したり、最悪の場合、死者が出てしまう恐れもあります。
非常に危険な現象なので、コンセントは正しく扱い、発火が起きないように気をつけましょう。
コンセントから発火する『絶対NG行為』5選
コンセントからの発火事故は、火災につながる危険性もあるため非常に危険です。では、どのような扱い方が発火を引き起こすのでしょうか。ここでは、コンセントから発火する絶対NG行為を紹介します。
1.コンセント周辺を掃除しない
コンセントの発火事故に多い事例として、コンセントの穴に埃が溜まり、湿気が加わることで発火を引き起こす「トラッキング現象」があります。
埃が湿気によって水分を保つことで、コンセント内部の電気を吸収してしまい、空気中へと放電してしまうのです。これにより、発火だけでなく、火災につながるケースも多いため、コンセント周辺は定期的に掃除し、清潔な状態に保つことが重要となります。
2.許容量を超える電力を使用する過剰な「タコ足配線」
コンセント火災に多い事例として、「タコ足配線」が挙げられます。タコ足配線とは、多くの電源タップを有する延長コードなどを利用し、一度に多くの電子機器を使用することを指します。
タコ足配線はとても便利ですが、コンセントの許容量を超える電力が生じ、発火してしまう事故が多発しており、総務省消防庁からも注意喚起が出されています。
延長コードを使い、2〜3個コンセント穴を増やすという方法は、基本的に問題ありません。しかし、その延長コードからさらに電源タップを増やす行為は危険です。過剰に電力を発生させないよう気をつけましょう。
3.コード部分を持ってコンセントから引き抜く
コンセントから電子機器のプラグを抜き取る際、「コンセントまで行くのが面倒だから」という理由でコード部分を持ち、無理に引き抜く人は少なくありません。しかし、この行為によって、コード内で断線が起きたり、コンセント部分が破損してしまう恐れがあります。
すると、同時に発火を引き起こしたり、後々破損部分から発火してしまう可能性があるので大変危険です。コードプラグをコンセントから引き抜く際は、必ずプラグ部分を持って抜くようにしましょう。
4.家電製品の電源が入っている状態でプラグを差す
家電製品のプラグをコンセント穴に差し込む際、家電製品の電源が入っていないかどうかを確かめるようにしましょう。
電源が入っている状態でプラグを差し込んでしまうと、コンセントに差し込んだ瞬間に大量の電気が発生します。すると、一気に大量の電流が流れることで発火してしまう危険性があり、火事につながる恐れがあります。
家電製品のプラグを差し込む際は、必ず電源がOFFになっていることを確認してからコンセントへ差すようにしましょう。
5.破損したまま放置する
コンセントは、経年劣化によって破損してしまうことがあります。コンセントのカバー部分が緩くカタカタを揺れたり、ひび割れが生じたりしているにもかかわらず、放置する行為は非常に危険です。
破損部分に埃が溜まりトラッキング現象を引き起こす可能性や、破損している状態で放電を引き起こし、発火してしまう可能性が考えられます。
近くにカーテンなどがある場合は、放電した電流によって火が燃え移る危険性もあるため、破損したコンセントや10年以上経過しているコンセントは、きちんと取り替えたり安全点検を実施してもらいましょう。
コンセントから発火しないよう安全に使うことを心がけて
いかがでしたか。コンセントによる火災事故は、毎年何件も報告されています。怪我や家屋の破損、全焼、最悪の場合、大火災につながり死者が出る恐れもあります。コンセントから発火しないよう、日々安全に使うことを心がけてください。