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黒豆の賞味期限
黒豆はおせち料理の定番ですので賞味期限が長いイメージがあると思いますが、常温で2~3日ですので、さほど賞味期限が長いわけではありません。
黒豆の賞味期限は「乾燥黒豆」「水で戻した黒豆」「黒豆煮」「甘露煮」など黒豆の状態によって賞味期限が変わりますので、それぞれの賞味期限を説明します。
乾燥黒豆の賞味期限
- 常温保存の場合:半年程度
- 冷蔵保存の場合:半年~1年程度
- 冷凍保存の場合:1年程度
乾燥黒豆の賞味期限は基本的に半年程度ですが、正しい保存方法によって乾燥黒豆にカビや虫が発生していなければ賞味期限を1年にすることができます。
ただし、日がたつごとに豆の風味や品質が落ち、水に戻すのに時間がかかることがありますので遅くても半年以内に食べることをおすすめします。
保存方法
乾燥黒豆の保存で注意するのは湿気です。乾燥黒豆は湿気を嫌いますので蓋つきのタッパーで密封するか、紙袋や綿の巾着袋など通気性の良いものに入れて保存しましょう。
タッパーで保存する場合、底にキッチンペーパーを敷いてから乾燥黒豆を入れましょう。紙袋も巾着袋も100均で販売されています。
10℃以下であれば常温保存もOKですが、冬場の冷暗所でも温度変化があるようなら冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
すぐ使う予定が無い場合は冷凍保存をおすすめします。冷凍した乾燥黒豆の解凍方法は自然解凍しましょう。
水で戻した黒豆の賞味期限
- 常温保存の場合:1日程度
- 冷蔵保存の場合:2~3日程度
- 冷凍保存の場合:1ヵ月程度
水で戻した黒豆はしっかり水気を切ってから保存しないと雑菌やカビが繁殖して傷みやすくなりますので水で戻した後すぐ調理しましょう。
保存方法
黒豆を水に戻した場合、水に戻した黒豆をザルにあけて水気を切り、キッチンペーパーなどでしっかり水分を拭き取ってからタッパーや保存用バッグに入れて冷蔵庫の野菜室または冷凍庫で保存しましょう。
10℃以下であれば常温保存も可能ですが、常温保存の場合、冷蔵保存に比べて賞味期限が短くなりますのでおすすめしません。
もし、2~3日以内に調理する予定が無い場合は、一度茹でて柔らかくしてから冷凍保存することをおすすめします。
茹でた後、ザルにあけて水気を切り、冷めたらタッパーやフリーザーバッグに入れて冷凍庫で保存しましょう。
黒豆煮の賞味期限
- 常温保存の場合:2~3日程度
- 冷蔵保存の場合:1週間程度
- 冷凍保存の場合:1ヵ月程度
黒豆煮の賞味期限は使用した砂糖の量でも変わります。基本的に冷蔵保存した場合の賞味期限は1週間程度ですが、黒豆煮の砂糖が多いと2週間程度もちます。
また、冷蔵保存してから2~3日に一度のペースで黒豆煮を加熱すると殺菌されるため賞味期限をさらに延ばすことができます。
保存方法
黒豆煮を冷まし、タッパーまたは保存用バッグに黒豆と黒豆がひたひたに浸かるくらいの汁を入れ、中の空気をできるだけ抜いてから蓋を閉めましょう。黒豆煮が空気に触れない方が賞味期限が長くなります。
また、すぐ食べるのでなければ2~3日に一度電子レンジでチンするか鍋で火にかけて加熱しましょう。
瓶詰の甘露煮の賞味期限
- 常温保存の場合:1週間程度
- 冷蔵保存の場合:1週間程度
- 冷凍保存の場合:1ヵ月程度
瓶詰の甘露煮の賞味期限は砂糖の量が影響します。砂糖の量が多い賞味期限は2週間程度、砂糖が少ない賞味期限は1週間程度です。
また、瓶の黒豆を直箸で食べると雑菌が発生しやすくなりますので注意しましょう。毎回、きれいなスプーンで食べる分だけ瓶から取り出して食べましょう。
黒豆煮の賞味期限を延ばす保存方法
黒豆煮の賞味期限は冷蔵保存で1週間程度、冷凍保存で1ヵ月程度ですが、ひと工夫で賞味期限を延ばすことができます。
鍋からすぐ移す
黒豆を煮た後は鍋に入れっぱなしにせず、粗熱をとってから清潔な蓋つきのタッパーに汁ごと移し、上からラップをかけ、できるだけ空気を抜いてから蓋をして密封しましょう。
黒豆煮はできるだけ空気に触れない方が賞味期限が長持ちします。煮汁ごと移すことで黒豆が空気に触れませんし、黒豆の汁が出てしわや固くなるのを防ぎます。
2~3日に一度加熱する
黒豆煮に限らず、食品が傷むのは細菌などの微生物が繁殖するからです。冷蔵庫に入れていても、細菌は少しずつ繁殖しています。加熱することで殺菌されますのでそこからさらに賞味期限を延ばすことができるのです。
ただし、加熱する度に汁気が抜けて豆がぱさぱさ固くなってしまいます。水を足して加熱しても良いですが味が落ちていきますのでできるだけ早く食べましょう。
砂糖や塩を多めに入れる
砂糖や塩は食品を傷みにくくします。ジャムなど砂糖で煮たものや塩分が多い佃煮などは長持ちしますがそれと同じです。
雑菌などの微生物は水分をエサにして繁殖しますが、水分は砂糖や塩に浸透しますので微生物にとって必要な水分がなくなり、繁殖を抑えることができます。同時にカビの繁殖も防ぐことができます。
黒豆煮の冷凍保存方法
黒豆煮を冷凍保存する際は、煮汁と別々に冷凍する方法と煮汁と一緒に冷凍する方法があります。煮汁を別々に冷凍保存するメリットは、煮汁だけを他の料理に使うことができることです。
黒豆煮を汁と別々に冷凍保存する方法
- 作った黒豆煮を冷まします。
- ボウルの上にザルをのせ、黒豆煮をあけて汁を落とします。
- 黒豆煮の汁が抜けたらフリーザーバッグに入れます。
- フリーザーバッグの中の空気をしっかり抜いて、チャックを閉じます。
- アルミトレイなど金属製のトレイの上にのせて冷凍庫に入れましょう。
黒豆煮を汁と一緒に冷凍保存する方法
- 冷凍用タッパーまたはフリーザーバッグの中に黒煮豆と、黒煮豆がひたひたに浸かるくらいの汁を入れます。
- タッパーの場合、上からラップをかけて蓋をします。
フリーザーバッグの場合、フリーザーバッグの中の空気をしっかり抜いてからチャックを閉めます。 - アルミトレイなど金属製のトレイの上にのせて冷凍庫に入れましょう。
- 黒豆煮と汁を一緒に食べる場合は、黒豆煮と汁を分けずに冷凍しましょう。
- 冷凍した黒豆煮の賞味期限は3週間~1ヵ月程です。ただし、冷凍保存してから日数がたつほど味が落ちますのでできるだけ早めに食べましょう。
冷凍黒豆煮の解凍方法
冷凍した黒豆煮は自然解凍します。前日に冷蔵庫に入れて解凍するか、すぐに解凍したい場合は電子レンジで解凍しましょう。
黒豆が腐った時の見分け方
乾燥黒豆や水で戻した黒豆、調理した黒豆は賞味期限が過ぎると傷んで次のような状態になります。
腐った黒豆の見分け方
- 異臭がする。
- 虫に食われている。
- カビが生えている。
- 中が茶色く変色している。
など、一つでも当てはまるものがありましたら傷んでいると考えていいでしょう。
ネットの口コミの中には「乾燥黒豆に虫が出た場合、水を張ったボールに浸けて殺虫したら食べることができる」とか、「乾燥黒豆の表面に少しカビがついているだけなら洗えば食べることができる」と言う方を見かけますが、虫や虫食いの痕がある場合やカビがついている場合は食べずに処分することをおすすめします。
カビは繁殖すると黒豆の中にも根を張りますが、カビの根っこは目に見えませんので注意しましょう。水で戻した黒豆や黒豆煮にカビが生えている場合、食中毒の危険性がありますので食べずに処分しましょう。
最後に
黒豆の賞味期限は保存状態さえ良ければ1年程延ばすことができます。賞味期限を少しでも長くするために、新鮮な黒豆を選びましょう。新鮮な黒豆は、実がぷっくりして光沢があります。
黒豆にはアントシアニンやイソフラボン、サポニン、レシチン、食物繊維、たんぱく質、ビタミンB・Eなどの成分が豊富に含まれており、動脈硬化の予防、糖尿病の予防、高血圧の予防、美肌効果などさまざまな効果があります。
水で戻した煮豆や黒豆煮を冷凍しても成分や効果は変わりません。アンチエイジング効果もありますので、健康や美容のために黒豆を積極的に食べましょう。