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冷凍した肉の賞味期限はいつまで?
冷凍した肉の賞味期限はいつまでか?それは肉の種類と部位(形状)で賞味期限が違います。
肉の表面の空気に触れてしまう部分が多くなるほど肉が酸化しやすくなってしまうので、賞味期限の短い順で、ひき肉→薄切り肉→ブロック肉→厚切り肉→かたまり肉となります。
また、肉に含まれている水分の量が多いと細菌が繁殖しやすくなってしまうので、賞味期限の短い順に並べると鶏肉→豚肉→牛肉の順で含まれる水分が多くなります。
牛肉の賞味期限
- ひき肉の賞味期限:2~3週間くらい
- 薄切りの肉、ブロック肉、厚切り肉(ステーキ用)の賞味期限:3週間くらい
- かたまりの肉の賞味期限:4週間くらい
豚肉の賞味期限
- ひき肉の賞味期限:1~2週間くらい
- 薄切りの肉、ブロック肉の賞味期限:2~3週間くらい
- 厚切り肉の賞味期限:3週間くらい
- かたまりの肉の賞味期限:4週間くらい
鶏肉の賞味期限
- ひき肉の賞味期限:1~2週間くらい
- もも肉・むね肉・ささみの賞味期限:2~3週間くらい
- かたまりの肉の賞味期限:3~4週間くらい
冷凍した肉が賞味期限が過ぎたらどうなる?
冷凍して使うのを忘れてしまっていた肉は賞味期限が過ぎたらどうなってしまうかご存知ですか?
冷凍をしておくと食中毒を起こす細菌は休眠状態になるので賞味期限を過ぎてしまっても調理して食べても問題はないのですが、「冷凍庫焼け」と呼ばれる現象を起こしてしまいます。
「冷凍庫焼け」とは、肉の水分が抜け肉の脂身が酸化して異臭がしたり、冷蔵庫特有の匂いが染みついてしまい食感や味に変化が出てしまいます。冷凍してあることを忘れずになるべく早く肉の風味と味が落ちない賞味期限までに消費するようにしましょう。
悪くなってしまった肉の特徴
- 肉の色が茶色っぽくなっていたり、白っぽく変色している
- 肉の匂いが変化して異臭がする
- 肉を触ってみると粘ついている
- 肉の表面にカビが生えている
- 肉の繊維がポロポロ崩れている
- 解凍すると肉の匂いがおかしい
上記のような状態を感じたらもったいないのですが食べるのを止めて、廃棄するようにしてください。
肉を長持ちさせる冷凍のコツ
肉の賞味期限を少しでも長くさせる冷凍のコツは、新鮮な肉をできるかぎり清潔な状態で早く冷凍させることです。保存するときは雑菌が入り込まないように手をよく洗って清潔な菜箸とまな板と包丁で作業しましょう。
肉を購入した時のパックのまま冷凍庫に入れずに、冷凍用の密閉保存袋に移してから冷凍することをおすすめします。
購入時のパックのまま冷凍してしまうと肉の内部から出る赤い血のような液体のドリップが臭みの原因になり、肉の品質を下げ細菌の繁殖を早めてしまう原因にもなってしまいます。さらにパック自体も冷凍時に断熱材のようになってしまい冷凍に時間がかかってしまいます。
肉を冷凍するときは購入時のパックから肉を取り出し、キッチンペーパーでドリップの水気を吸収させてから冷凍用の密封保存袋にできるだけ薄くなるように入れて空気を抜きながら封をします。
肉を小分けにして冷凍する場合は冷凍用の密封保存袋に入れる前にラップで包んで小分けしてから冷凍用の密封保存袋に入れましょう。
冷凍庫に入れる際はお持ちの冷蔵庫に急速冷凍室があればそこに入れるのが最適となりますが、無い場合は金属製のトレイの上に冷凍用の密封保存袋に入れた肉を置いて冷蔵します。金属製のトレイは熱伝導率が高く冷凍室内の冷気が肉に伝わりやすいので、冷凍までの時間を短くすることができます。
冷凍するまでの時間が短いと肉にできる氷の結晶を小さくすることができ解凍時に出る赤い血のような液体のドリップを減らすことができるので、品質の良い状態を保持することができます。
また、肉を冷凍する時に下処理や味付けをした後に冷凍用の密封保存袋入れて保存する方法もおすすめです。肉の脂身を取り除いたりスパイスなどを使って味付けをしておくと菌の繁殖を抑える効果があり、調理をする際は解凍せずにそのまま加熱調理が出来て時短にもなりますし、味がよく染みこんで美味しくなるといった効果もあります。
冷凍した肉の解凍方法
冷凍した肉は購入して新鮮な状態でそのまま食べるよりも味は落ちてしまいますが、正しい冷凍の方法で保存して正しく解凍することで冷凍した肉も美味しく食べることができます。実践しやすい正しい解凍方法は「冷蔵庫で解凍」と「流水で解凍」と「氷水で解凍」です。
冷蔵庫で解凍する
冷蔵庫での解凍は、調理をする前に冷凍庫から肉を取り出し冷蔵庫に移動させて解凍する方法です。解凍するまでの時間が6時間~10時間と時間がかかってしまいますが、肉の内側と外側の温度差が少ない状態で解凍することができるので旨みを逃がさず解凍することができます。調理をするときにすぐ使うことができないので、前日に冷蔵庫に移動させておかなければなりません。
流水で解凍する
流水での解凍は肉を入れた冷凍用の密封保存袋に流水をあてて解凍する方法です。薄い肉ならば15分くらいで解凍することができるので調理をする当日に解凍することができます。
氷水で解凍する
氷水での解凍は氷水を入れたボウルや鍋に肉を入れた冷凍用の密封保存袋を入れて解凍する方法です。氷が溶けたら随時に氷を追加して冷たさを保ちながら解凍します。
解凍時に温度が上がらず食材が劣化しづらいので刺身などの鮮度が重要な食材の解凍に使われる方法です。1時間から2時間くらいで解凍することができます。
どの方法でも完全に解凍させずに半解凍の状態で調理をすると、肉の中心部は凍っていますが外側に向けて解けている状態なので包丁で切ることも容易になり作業がしやすく旨みを逃さずに調理をすることができます。
おすすめできない解凍方法は「電子レンジで解凍」と「常温で解凍」です。
電子レンジで解凍する
電子レンジでの解凍は肉の内側と外側で解凍ムラができやすいので旨みを損なってしまうと言われています。美味しく肉を食べるためには電子レンジでの解凍はおすすめできません。但し、電子レンジでの解凍はすぐ調理に使えるという大きなメリットがあります。
電子レンジでの解凍で少しでも美味しく食べるためのコツは、冷凍用の密封保存袋から取り出した肉をクッキングペーパーに乗せて解凍させることです。肉の状態を見ながら肉を途中で裏返して解凍ムラが無いようにすれば美味しく食べることができます。
常温で解凍する
常温での自然解凍は絶対にやめましょう。冷凍することで休眠状態になっていた細菌が繁殖してしまう適温は5℃~60℃と言われています。自然解凍をさせる室温は20℃前後になってしまうので食中毒を起こしてしまう細菌が繁殖しやすい温度になってしまいます。
加熱調理をすれば大丈夫という意見もあるかと思いますが加熱調理でも料理に加熱ムラがある場合、食中毒を起こしてしまった事例もあるので常温での自然解凍はやめましょう。
1度解凍して使い切れずに余った肉を再度冷凍することはやめましょう。冷凍焼けの原因になってしまう上、衛生的にもよくありません。
解凍した肉は全て調理をして肉の中心まで加熱し解凍したその日のうちに全て使い切りましょう。量が多いと感じた場合は冷凍するときに小分けにしておくと無駄なく使用することができます。
まとめ
今回は肉を冷凍した場合の賞味期限と冷凍のコツと美味しく食べるための解凍の方法を紹介しました。まとめ買いして余った肉は正しく冷凍して解凍することで再度美味しく調理をすることができます。是非、参考にして日々の食事の準備に役立ててください。