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しいたけが赤いのはカビでも腐っているわけでもない!
冷蔵庫に入れておいたしいたけの傘の裏や石づき付近が赤い、カットしたしいたけの断面が赤いなど、赤くなったしいたけを見たことありませんか?
そのしいたけ、捨てなくても大丈夫ですよ!腐っているわけでもカビが生えているわけでもありません。
しいたけが赤い原因は「チロシン」
しいたけの傘の裏や軸が赤くなっているのは「チロシン」という成分が酵素によって赤く変色するからです。
チロシンはたんぱく質を構成するアミノ酸の一つで、有害なものではありませんので食べても大丈夫です。
チロシンはストレスをやわらげ集中力を上げるなど脳を活性化させる働きがあります。有害どころか食べた方がいいことになりますね。
しいたけが赤いのはカビでも腐っているわけでもありませんので食べても大丈夫ですが、そのまま放置していると傷んで腐ってきます。
次のような状態になったしいたけは食べてはいけません。
腐ったしいたけの見分け方
- ニオイ:酸っぱい臭いがする
- 色:全体的に黒っぽい茶色や黒く変色している
- 感触:ぬるぬるしている
〈見た目〉
- しなびてはりがない
- 緑色や青いカビが発生している
- カット断面が黒く変色している
このような状態になったしいたけを食べると食中毒をおこす危険があります。激しい腹痛や嘔吐、発熱がある場合は病院で診察してもらいましょう。
新鮮なしいたけはあまりニオイがしませんし、ぬめりも無く乾燥しています。また、傘は艶のある茶色で傘の裏は白いものが新鮮です。
白いふわふわした綿のようなものが傘についている場合がありますが、これはカビではありませんし、腐っているわけでもありません。
ふわふわしたものは気中菌糸というもので簡単に言うとしいたけの一部で、しいたけの栄養で伸びています。気中菌糸ができると傷みやすくなりますので早めに食べましょう。
ただし、気中菌糸だけでしたら食べることができますが、緑や青、黒などのさらさらした粉のようなものがついている時はカビの可能性が非常に高いです。
うっかり食べてしまうとアレルギー反応による呼吸障害などが起きてしまう可能性がありますので食べずに処分しましょう。
《 ポイント 》
- しいたけが赤いのはカビが生えているからでもなく、腐っているからでもないので食べても大丈夫。
- しいたけが赤いのはしいたけの成分のチロシンが酵素によって赤く変色するから。
- しいたけが腐ると黒くなる、ヌメリがある、しなびている、カビが生えているなど、
しいたけが赤くなる原因
しいたけが赤くなるのは、しいたけに含まれる「チロシン」という成分が原因で、チロシンは身体に必要なアミノ酸の一つです。
チロシンがしいたけに含まれる酵素「チロシナーゼ」に反応し、メラニン色素を生成するので色が赤く変わります。
チロシンを食べても全く害はありません。チロシンはストレスや疲労をやわらげる効果があります。また、チロシンはドーパミンやノルアドレナリンの前駆体ですので、脳を活性化し、集中力を高める効果もあります。
ただし、チロシンは食べても大丈夫ですが、色が変わっているということは、時間がたって古くなった証拠でもありますので早めに食べましょう。
《 ポイント 》
- しいたけが赤くなるのはチロシンという成分がチロシナーゼという酵素に反応して変色するのが原因。
- チロシンが原因の赤いしいたけは食べても大丈夫。
しいたけの選び方
しいたけが赤いのはアミノ酸の一つであるチロシンが原因ですので食べても大丈夫ですが、古くなった証拠でもあります。
スーパーや八百屋などでしいたけを買う際、新鮮で美味しいしいたけの選び方をご紹介します。
しいたけの傘が肉厚
しいたけの傘が肉厚なものほどみずみずしく美味しいです。
傘があまり開いていないもの
カサが開いているものより、内側に丸まっているものの方が新鮮です。
傘の内側が白い
しいたけの鮮度の目安として、傘の内側が白いものほど新鮮です。時間がたつにつれ茶色っぽくなっていきます。
しいたけの軸が太い
しいたけの軸が太いほど、栄養をしっかり吸収していますので美味しいです。
《 ポイント 》
美味しいしいたけの選び方は
- しいたけの傘が肉厚。
- 傘があまり開いておらず、内側に丸まっているもの。
- 傘の内側が白い。
- しいたけの軸が太い。
しいたけの日持ちする保存方法
しいたけが赤いのは古くなってきたからですが、しいたけは90%以上が水分のため傷みやすい食材です。
ここでは、しいたけが少しでも日持ちさせる保存方法をご紹介します。
冷蔵保存方法
- キッチンペーパーでしいたけについている汚れやゴミを優しく拭き取ります。
- しいたけの傘をキッチンペーパーで包み、ビニール袋または保存用袋に入れます。
- 袋の口を閉じず、冷蔵庫の野菜室に入れます。
〈保存のコツ〉
袋の口を閉じずに野菜室に入れる理由は、しいたけから出る水分を逃がすためです。
密封してしまうとしいたけから出た水分で袋の内部に水滴がつき、その水滴でしいたけが濡れることで早く傷んでしまいます。しいたけが日持ちするための基本は水分を溜めないことですね。
冷蔵したしいたけの賞味期限は、しいたけの鮮度によって変わりますが、約1~2週間です。
冷凍保存方法
- キッチンペーパーでしいたけの傘や傘の裏側の汚れやゴミを優しく拭き取ります。
- 軸を切り落とします。または、お好みの大きさにカットします。
- 冷凍保存用バッグに入れ、空気をしっかり抜いて口を閉じます。
- アルミなど金属制のトレイにのせて冷凍庫に入れます。
冷凍保存したしいたけの賞味期限は、しいたけの鮮度によって変わりますが、3週間~1ヵ月程度です。
しいたけは冷凍すると旨味がアップします。冷凍したしいたけを使う時は、凍ったままカットして、そのまま調理することをおすすめします。
干して保存(カットする場合)
- キッチンペーパーでしいたけの傘や傘の裏側の汚れやゴミを優しく拭き取ります。
- 軸を切り落とします。または、お好みの大きさにカットします。
- 5mm程度の厚さでスライスにします。しいたけの大きさに合わせてスライス幅を調整しましょう。
- ザルや干しもの専用バッグにしいたけを並べます。
- 日光が当たり、風通しが良い場所で天日干しをします。
- 時々、しいたけを裏返したり、ザルをゆすったりして水分を逃がすようにしましょう。
- 2~3日ほど干して、しっかり乾燥したら完了です。
完全に乾燥した干ししいたけは保存用袋に入れて保存しましょう。干ししいたけの賞味期限は2ヵ月程度です。
しいたけの水分を失くすことで賞味期限を延ばすことができます。また、しいたけを干すことでグアニル酸という旨味成分が生成されてさらに美味しくなります。
最後に
しいたけが赤いのは、しいたけに含まれるチロシンが酵素に反応して赤く変色しただけですので食べても大丈夫だということをお話ししましたがいかがでしたでしょうか。
しいたけは低カロリーでヘルシーな食材。骨を丈夫にするカルシウムの吸収を高めるビタミンD、便秘を解消する食物繊維、高血圧を予防するカリウムなどが豊富に含まれています。
しいたけが赤いからといって捨てないでくださいね。黒く変色して腐っていない限り食べることができますし、栄養素も効果も変わりません。
〈効果効能〉
- がん予防
- 骨粗しょう症予防
- 高血圧予防・改善
- 便秘解消・予防
- 肥満予防
- 抗がん剤
シイタケに含まれる成分を精製して作られるレンチナンは胃がんなどの抗がん剤として用いられています。しいたけってすごいですね。