目次
とろろを冷凍するとまずいと感じる理由
とろろを冷凍するとまずいと感じる大きな理由は2つあります。
水分が少なくなってパサパサになる
とろろを冷凍するとまずく感じるのは、とろろに含まれる水分が抜けてパサパサした食感になるからです。
とろろには多くの水分が含まれていますが、冷凍したり解凍したりすると、その水分が抜けて、とろろのしっとりした粘りが失われ、まずくなると言われています。
とろろを冷凍する場合、しっかり密閉しないと空気に触れて鮮度が落ちたり、水分が抜けてパサパサになったりします。
繊維が壊れてシャキシャキしない
とろろを冷凍すると、とろろの繊維が壊れてシャキシャキした食感が損なわれてしまうので、まずいと言われています。
つまり、とろろを冷凍すると「パサパサする」「シャキシャキしない」からまずいと感じるわけです。
《 ポイント 》
- とろろを冷凍するとまずいと感じる理由は、冷凍や解凍によってとろろに含まれる水分が出てパサパサした食感になり、シャキシャキ感もなくなるため。
冷凍とろろがまずくなるのを防ぐコツはある?
とろろを冷凍するとまずくなるのは、とろろから水分が失われるためです。そのため、とろろから水分が失われない方法で冷凍する必要があるのです。では、どうすればいいのでしょうか?
ここでは、冷凍したとろろをまずいと感じさせないためのコツをご紹介します。
冷凍用保存バッグに入れて空気をしっかり抜く
とろろを冷凍する際は、ジッパー付きの冷凍用保存バッグに入れ、空気をしっかり抜いて密封してから冷凍庫に入れましょう。とろろは空気に触れると変色し、傷みやすくなります。
急速に冷凍する
とろろを急速冷凍すると、シャキシャキ感が残ります。金属製のトレーに載せて冷凍庫に入れると急速冷凍することができます。
とろろを急速冷凍すると不味くなりにくいのは、とろろに含まれる水分の結晶の大きさが関係しています。とろろを凍らせるのに時間がかかると、とろろの中の水の結晶が大きくなり、味や食感が損なわれてしまうのです。
急速冷凍することで、水の結晶が小さいうちに凍らせることができるので、歯ごたえを残すことができます。
酢を混ぜる
とろろに酢を混ぜるとアクが抜け、変色を防ぐことができます。とろろに酢を数滴加えてよく混ぜるか、山芋を酢水に10分ほど浸けてからすりおろしましょう。酢水の目安は、水1リットルに対して酢大さじ2杯です。
金属製のおろし器は避ける
金属のおろし金は、とろろが茶色く変色することがあるので、なるべく使わないようにしましょう。プラスチック製やセラミック製のものを使いましょう。
おろし器や容器にも酢を回しかける
山芋をすりおろしている最中や容器に入れた後、とろろが変色することがあります。事前に、使用するおろし金や容器にも酢水を回しかけて、水分を切っておくとよいでしょう。
《 ポイント 》
- 酢を混ぜる。
- 金属製のおろし器は避ける。
- おろし器や容器も酢を回しかける。
- 空気をしっかり抜く。
とろろの冷凍保存方法
冷凍したとろろを不味くならないように冷凍する方法には、「すりおろす」「叩いてつぶす」「千切りにする」「乱切りにする」などの方法があります。
それぞれの方法を一つずつ解説していきますので、お好きな方法で上手に冷凍してくださいね。
すりおろして冷凍する方法
すりおろしたとろろを1食分ずつ冷凍するのがポイントです。
〈用意するもの〉
- ジッパー付き冷凍用保存バッグ:Sサイズ ※1食分のサイズ
- おろし器:プラスチックまたは陶器のもの
〈手順〉
- 山芋の皮をむき、おろし器ですりおろします。
- 酢を数滴入れてよく混ぜ合わせます。
- 冷凍用保存バッグに1食分ずつ入れます。
- 空気をしっかり抜いたらジッパーを閉じて密封します。
- できるだけとろろを平らに伸ばします。
- 金属トレイにのせて冷凍庫に入れます。
上記の方法で、冷凍したとろろがまずくならない賞味期限は1ヶ月程度です。
コツ:1食分ずつ分けて冷凍する
1食分ずつに分けることで、使う分だけを素早く取り出すことができ、無駄がありません。
また、大袋で大量に冷凍するよりも、小袋で冷凍する方が短時間で冷凍できます。急速冷凍は、中の水分の結晶を小さくする効果もあり、食感や味が落ちるのを防ぎます。
コツ:金属トレイで急速冷凍させる
金属製のトレイに乗せることで、急速に冷凍することができます。急速冷凍することで、中の水の結晶が小さくなり、食感が損なわれるのを防ぐことができます。
たたき潰して冷凍する方法
すりおろすよりは楽な方法です。
〈用意するもの〉
- ジッパー付き冷凍用保存バッグ:Sサイズ ※1食分のサイズ
- 麺棒
〈手順〉
- 山芋の皮をむき、酢を数滴入れた酢水に5分ほど浸けます。
- ざっくりカットします。
- 冷凍用保存バッグに1食分ずつ入れます。
- 冷凍用保存バッグの上から麺棒でたたき、好みの大きさになるまで潰します。
- しっかり空気を抜いたらジッパーを閉じます。
- 金属トレイにのせて冷凍庫に入れます。
上記の方法で、冷凍したとろろがまずいと感じない賞味期限は1ヵ月程度です。
千切りにして冷凍する方法
千切りで冷凍するとシャキシャキ感が残りやすくなります。
〈用意するもの〉
- ジッパー付き冷凍用保存バッグ:Sサイズ ※1食分のサイズ
〈手順〉
- 山芋の皮をむき、長さ5cm、幅5mm~1cm程度の千切りにします。
- 酢水に10分程度浸けます。
※酢水の目安は水1リットルに対し酢を大さじ2杯です。 - ペーパータオルで水気をしっかり取り除きます。
- 冷凍用保存バッグに1食分ずつ入れます。
- しっかり空気を抜いたらジッパーを閉じます。
- 金属トレイにのせて冷凍庫に入れます。
上記の方法で冷凍したとろろがまずいと感じない賞味期限は1ヵ月程度です。
乱切りにして冷凍する方法
乱切りにすると煮物や揚げ物と相性が良いです。
〈用意するもの〉
- ジッパー付き冷凍用保存バッグ:Sサイズ ※1食分のサイズ
〈手順〉
- 山芋の皮をむき、乱切りにします。
- 酢水に10分程度浸けます。※酢水の目安は水1Lに対し酢を大さじ2杯です。
- ペーパータオルで水気をしっかり取り除きます。
- 冷凍用保存バッグに1食分ずつ入れます。
- しっかり空気を抜いたらジッパーを閉じます。
- 金属トレイにのせて冷凍庫に入れます。
- 3~4時間たったら冷凍庫から取り出します。
- くっついているとろろを袋の上からほぐします。
- 再度、金属トレイにのせて冷凍庫に入れます。
上記の方法で冷凍したとろろがまずいと感じない賞味期限は約1ヵ月です。
《 ポイント 》
- とろろの保存方法は、すりおろす方法、たたいてつぶす方法、千切りにする方法、乱切りにする方法などがある。
冷凍したとろろの解凍方法
冷凍とろろが不味くなる原因は、とろろから水分が抜けてしまうことですが、解凍する際にも水分が抜けます。また、とろろの解凍を失敗すると、味や食感が損なわれ、まずいと感じてしまうので注意しましょう。
とろろの解凍方法には、流水解凍、冷蔵庫での自然解凍、電子レンジでの解凍などがあります。
流水で解凍する
冷凍した保存袋のまま、流水で解凍します。その際、ジップの口は閉じたまま解凍しましょう。
冷蔵庫で自然解凍する
冷蔵庫でゆっくり自然解凍することで、シャキシャキとした食感を残して美味しく食べることができます。
電子レンジで解凍する
電子レンジの解凍コースで半解凍し、その後は流水解凍、または自然解凍しましょう。とろろを電子レンジで加熱すると、水分が抜けてパサパサと硬くなることがありますので注意しましょう。
千切りや乱切りなどカットしたとろろは、凍ったままで調理することができます。冷凍すると火の通りが早くなりますので、凍ったまま炒めたり、味噌汁に入れたり、揚げ物にしたり、お好みの調理法でおいしく食べることができます。
また、味がしみ込みやすくなるので、調理時間を短くすることもできます。
最後に
とろろを冷凍するとまずいと感じる最大の理由は、とろろから水分が出てしまうからです。
しかし、今回ご紹介したように、水分が出るのを防ぐことができれば、冷凍しても不味いと感じることなく食べることができるようになります。
もし、うっかり水分が出てしまった場合は、お味噌汁に入れたり、卵と混ぜてオムレツにすると美味しいですよ。