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古来から「縁起が悪い」と言われる色が存在する
日本に住んでいると、度々「縁起が悪い」「縁起が良い」という言葉を耳にすることがあります。古くから、日本では縁起を重要視する風習が伝わっており、現在でも昔ほど重要視されていませんが、頭の片隅にあるという人は少なくありません。
縁起の善し悪しは、数字や方角、シーンに応じた食べ物などに言われることが多く、中でも色彩に関しては、結婚式やお葬式など、さまざまなシーンで重要視される傾向が見られます。
国によっても捉え方が違う
しかし、縁起の善し悪しは、国によっても捉え方が大きく異なります。例えば、日本で縁起の悪い数字といえば「4」や「9」が連想されますが、欧米圏ではキリスト教の考えに因んで「666」や「13」が縁起の悪い数字として有名です。
また、日本では「死者が北に頭を向けて横になる」というイメージから、北枕は縁起が悪いと考えられることが多いですが、中国由来の風水において、北枕は運気が上がると考えられています。
このように国によって縁起が良い、悪いと言われる事柄は大きく異なるため、住んでいる国に応じて対応していく必要があります。
集めると悪い影響があるかも…『縁起が悪い色』4選
では、日本で一般的に「縁起が悪い」と言われている色には、どのような色が当てはまるのでしょうか。あくまで風習として言い伝えられている「思想」なので、頭の片隅に入れておきましょう。
1.黒
一般的に、黒は日本だけでなく、全世界で「不吉な色」として見られることが多い色です。例えば、中国では「負」や「暗黒」といったイメージが強く、欧米圏では「死」「不吉」「不名誉」といった意味を持つ色です。
日本でもお葬式の時に着る喪服などで黒が用いられるため、基本的には「縁起が悪い色」として知られています。
また、黒で部屋などを統一してしまうと、陰険な雰囲気になってしまい、落ち込みやすくなるという傾向も見られます。人間の心理に大きく影響しやすいので、黒だけで身の回りを統一することは避けるべきでしょう。
2.グレー
グレーと言ってもさまざまなバリエーションがあります。ここでは色の濃い「ダークグレー」を指します。
グレーも黒と同じように「不吉」や「不幸」「苦しみ」などを連想させやすい色です。そのため「縁起が悪い」と考えられることも多い色です。
ただし、「ライトグレー」は明るさや和やかさを演出してくれる色なので、一般的にインテリアやファッションにも取り入れられることが多いです。
3.紫
紫は少々注意が必要な色と考えられています。絶対に身につけてはいけないというほど強いNG色というイメージはなく、国によっては「高貴」「豪華」といったポジティブな印象を持つ国もあります。
しかし、紫は日本において「死」や「哀悼」をイメージする色でもあります。お葬式に備えられる花にも使われることの多い色なので、シーンによっては「縁起が悪い」と捉えられることもあります。
例えば、病気で入院している人のお見舞いに紫のお花や紫のお見舞い品を贈ってしまうと、「縁起が悪い」「不吉」と捉えられかねません。気をつけましょう。
4.白
白も両極端なイメージを抱かせる色です。結婚式の花嫁衣装に使用される色でもあり、「純白」「清潔」「真実」といった意味を持つ色でもありますが、反してお葬式の花や病室の色でもあります。
したがって、絶対に「縁起が悪い」という色ではありませんが、状況によっては「縁起が悪い」「不吉だ」と捉えられる恐れがある色でもあります。
シーンに応じて使い分けたり色の濃さを考えて使えばOK!
ここまでご紹介してきた通り、一般的に「縁起が悪い」からと言って、必ずしも取り入れてはいけないということではありません。しかし、その場の状況や色の使い方によっては避けるべき、あるいは注意するべき色と言えるでしょう。
例えば、グレーや紫であっても、淡い色合いであれば、綺麗なイメージや高貴な温和なイメージを抱かせてくれるため、インテリアやファッションにもぴったりです。「白」も結婚式であれば、純白や清潔さ、真実の愛などを連想させるため、最適な色になり得ます。
このようにシーンに応じて使い分けたり、色の濃さを考えて使うことで、上手に利用することができるので、ぜひこうした情報や知識を参考に、上手に取り入れてみてください。
「縁起の悪い色」は相性の良い色と合わせて使い分けよう
いかがでしたか。一般的に「縁起の悪い色」と言われている色も、使い方やシーンに応じては上手に使用することが可能です。今回ご紹介した情報を参考に、最適なシーンで、上手く色を使いこなしましょう。