目次
七味に虫がわく理由
わずかな隙間からも侵入することができる
七味唐辛子にわく虫は容器のわずかな隙間からも侵入することができます。
容器の蓋がしっかりと閉められていなかった時はもちろん、閉まっている蓋の隙間からも侵入することができてしまうんです。
蓋の内側にある溝の部分に七味唐辛子の粉が付着していませんか?
付着したまま蓋を閉めると隙間ができやすく、その隙間のおかげで虫が侵入しやすい状態を作って。
包装容器を食い破って侵入することができる
実は、最も被害に遭いやすいのは詰め替え用の袋入りの七味唐辛子です。未開封であっても袋を食い破って侵入できてしまう虫がいるんです。
未開封の瓶やプラスチックの容器までは食い破ることができなくても袋なら簡単に食い破ってしまいます。
詰め替え用の袋入りの七味唐辛子を買ってきて、専用ではない容器に詰め替えた時、入りきらずに余ってしまうことがありますね。
そのまま袋を閉じて保存してしまいがちですが、どんなにしっかり閉じても袋を食い破られてしまうのでは虫がわくことを防ぎようがないのです。
虫はどこからわくの?
七味唐辛子にわく虫は一般家庭のどの室内にも存在する虫です。
玄関を開けた隙に家の中に侵入する虫もいます。換気のために開けた窓の網戸の隙間から侵入する虫もいます。家具の裏のホコリと一緒にひっそりと身を潜めている虫もいます。
そして、七味唐辛子などの食品に被害を加えるのです。外からやって来た虫が家の中に侵入し、さらに七味唐辛子の容器の中へと侵入し、産卵と孵化と成長を繰り返しながら繁殖することがあります。
七味を好む虫の種類
タバコシバンムシ
七味を好む虫にはタバコシバンムシがいます。日本の一般家庭のキッチンではとくに被害を多くもたらす虫です。
成虫の体は赤褐色や茶褐色で体長2mm~3mmほどの小さな虫です。肉眼でもはっきりと確認することができます。タバコの葉にわくことから煙草死番虫と呼ばれています。
この虫、七味に限ってわくわけではありません。かなり幅広い食性を持っていて、ありとあらゆる食品にわくとされています。
タバコシバンムシがわきやすい食品
みなさんのご家庭にある食品で例えると、
- 小麦粉
- チョコレート
- 生米
- そうめん
- パスタ
- ホットケーキミックス
- ペットフード
などです。とくに乾燥食品を好むのですが、包装容器を食い破って侵入することもあるほどの食害をもたらす虫であるため、被害に遭わない方法を探す方が難しいほど厄介な虫です。
ノシメマダラメイガ
七味を好む虫にはノシメマダラメイガがいます。成虫になると体長8mmほどある蛾です。七味にわくのは幼虫で包装容器を食い破って侵入するほど強い噛む力を持っています。
赤褐色の粒状のフンをするのですが、七味唐辛子の中でフンをされると全くと言っても過言ではないほど気づけません。
幼虫そのものは白っぽく目に付きやすいため、まだ幼虫のままの姿で七味唐辛子の中に存在すれば気づきやすいです。
ただ、フンを残したまま成虫になって飛んで行ってしまっていることもあります。
ノシメマダラメイガがわきやすい食品
みなさんのご家庭にある食品で例えると、
- 小麦粉
- チョコレート
- 生米
- そうめん
- パスタ
- ホットケーキミックス
- ペットフード
などです。最も好む食品は植物油脂が豊富な種子です。そのため、七味唐辛子の中に含まれている種子を狙って侵入することがあります。
七味に虫がわいた場合の対処方法
今すぐに処分してください!
虫がわいた七味唐辛子は今すぐに処分してください。
たとえ虫が一匹だけだったとしても容器の中には虫の卵やフンが大量に含まれているかもしれません。虫を一匹でも発見したら処分した方が良いです。
○殺虫剤を使用する
七味唐辛子にわくタバコシバンムシやノシメマダラメイガは包装容器を食い破って侵入することができるため、処分方法にも注意が必要です。
例えば、虫がわいた七味唐辛子を容器から取り出し、ゴミ袋に入れて処分するだけでは不十分な可能性があります。ゴミ袋を食い破って外に出てしまうことができるからです。
処分する時は殺虫剤を使用してからゴミ袋に入れると良いです。
七味を虫から守る保存方法
冷蔵で保存する
七味唐辛子は基本的には冷蔵で保存します。商品のパッケージにも冷蔵で保存してくださいと表示されていることがほとんどです。
虫がわくことを防ぐことも目的のひとつですが、七味唐辛子は高温・多湿・光に弱いため、キッチンのテーブルや棚に置いておくだけでは劣化してしまいやすいのです。
風味も悪くなってしまいます。容器の蓋やチャックをしっかり閉めてから冷蔵庫に入れてください。
冷凍で保存する
七味唐辛子は冷凍でも保存することができます。しかし、あまりおすすめできる方法ではありません。
虫がわくことを防ぐことはできるのですが、七味唐辛子の風味や辛味を低下させてしまうことがあるためです。
冷凍で保存しておいた七味唐辛子を取り出した時、結露が発生します。結露によって生成された水分は容器の外にも中にも付着します。その水分によって風味や辛味を低下させてしまうのです。
また、“冷凍する⇔取り出す”を繰り返しているうちに結露が生成した水分によって七味唐辛子にカビが生えてしまうこともあるため注意が必要です。
七味にわいた虫を食べてしまった!害はない?
タバコシバンムシによる健康被害
七味唐辛子にタバコシバンムシがわいていることに気づかず食べてしまった場合、心配される健康被害はとくにないようです。
赤褐色や茶褐色の虫なので食品に混じっていても気づきにくいです。七味唐辛子にはタバコシバンムシと似た見た目の粒が入っていることもありますよね。
ノシメマダラメイガによる健康被害
七味唐辛子にわくのはノシメマダラメイガの幼虫です。見た目が白っぽいため、ほとんどの場合は目につきます。
しかし、卵やフンまでは見分けることができません。食べてしまっても心配される健康被害はとくにないようです。
アレルギーに要注意!
食品によるアレルギーを一度でも経験されている方は要注意です。
虫のわいた七味唐辛子を食べてしまった時、アレルギー反応によって体調を悪くしてしまう恐れがあります。
嘔吐・下痢・腹痛・咳・じんましん・発作などの症状が起きることがあります。食べた直後から1時間後に起きやすく、最大でも4時間以内に起こります。
最後に
七味唐辛子にタバコシバンムシやノシメマダラメイガといった虫がわく理由は主に2つあります。
- わずかな隙間からも侵入することができる
- 包装容器を食い破って侵入することができる
このようなことから常温保存された七味唐辛子には虫がわいている可能性が高いです。
飲食店のテーブルに置かれた七味唐辛子は十分に中身を確認してから使用した方が良いでしょう。
自宅で七味唐辛子を保存する時は冷蔵で保存してください。低温で保存することで辛味成分を維持しやすいです。また、遮光することで劣化を防ぐことができます。
冷凍保存でも構いませんが、風味や辛味が低下してしまいやすく、結露・水分・カビの発生に十分に注意しなければなりません。
七味唐辛子は基本的には長持ちする食品ですが、賞味期限を過ぎていなくても開封してから長く保存していたのであれば処分した方が安全でしょう。