目次
パクチーを食べ過ぎると体調不良になる原因
症状は様々ですが、パクチーを食べ過ぎると体調不良を引き起こすことがあります。
食べ物によるアレルギーのある方、食べ慣れない物でお腹を壊しやすい方などは、パクチーの食べ過ぎによる体調不良の原因を事前に知っておくと対処しやすいです。
パクチーの食べ過ぎで起こる腹痛と下痢の原因
パクチーに含まれているリナロールという成分によって腹痛や下痢を引き起こすことがあります。
リナロールには整腸作用があるのですが、パクチーを食べ過ぎると腸の働きが活発になり過ぎてしまい、腹痛や下痢の原因になりやすいのです。
腸内環境が乱れてしまうと、下痢だけではなく、便秘を引き起こす可能性も考えられます。
パクチーの食べ過ぎで起こる吐き気の原因
パクチーの食べ過ぎで吐き気を引き起こすことがあります。強烈で独特な香りを持つパクチーは、その香りをほんの少し嗅ぐだけで気分が悪くなってしまう人もいるほどです。
パクチーにはデセナールやヘキセナールという香り成分が含まれていますが、それらの香り成分による副作用であると考えることができます。
パクチーの食べ過ぎで起こるシミの原因
パクチーの食べ過ぎで肌にシミができてしまうことがあります。紫外線の感受性を高めてしまう物質が含まれているからです。
例えば、ソラレンという高毒性物質があります。ソラレンを含むパクチーを食べ過ぎた後に紫外線を浴びると肌に強いダメージを受けます。
メラニンが過剰に作りだされ、シミの原因になることがあるのです。
パクチーの食べ過ぎで起こる体臭の原因
パクチーを食べ過ぎると体臭がきつくなるという噂があります。
確かにパクチーには強烈で独特な香りがありますが、食べ過ぎたからといって、その香りが汗と一緒に出てくるなんてことはありません。
ただし、その強烈で独特な香りがいつまでも口の中に残り続け、口臭の原因になってしまう可能性を考えることができます。
パクチーの食べ過ぎで起こる痒みの原因
パクチーを食べ過ぎると口腔内アレルギーを引き起こすことがあります。
主な症状は、唇や口の周りの痒み、喉のイガイガや違和感、口の中が赤くなるなどです。舌がピリピリするなど痛みの症状が起こる場合もあります。
我慢できる程度であると気にしない人もいらっしゃるかもしれませんが、パクチーの食べ過ぎによるアレルギーによってアナフィラキシーショックを引き起こす危険性も考えることができます。
パクチーを食べた後に違和感がある時は、その後も食べ過ぎには注意し、パクチーは控えた方が良いでしょう。
食べ過ぎにならないパクチーの量の目安はどれぐらい?
パクチーの食べ過ぎにならない量とは具体的にどれくらいなのか、いくつかの例ともとにした目安量をご参考ください。
美味しいと感じられる量
美味しいと感じられる量がパクチーの食べ過ぎにならない目安です。
見た目にはちょっと多いかな?という量であっても、食べて美味しいと感じられるのであれば、その人にとっては適切な量なのです。
「もうこれ以上は食べたくないな」「ちょっと気分が悪いな」と感じられる量まで食べてしまうと、それはパクチーの食べ過ぎと言える量です。
お腹の調子が良くなったと感じられる量
お腹の調子が良くなったと感じられる量(またはお腹の調子に変化が起こらない量)がパクチーの食べ過ぎにならない目安です。
パクチーに含まれているリナロールという成分には整腸作用があり、適度に食べればお腹の調子を良くしてくれます。腸内のガスが排出されたり、便秘が解消されるなどです。
腹痛・下痢・便秘などが起きてしまった場合、パクチーの食べ過ぎと言える量を食べてしまったということです。
料理の味を邪魔しない量
料理の味を邪魔しない量がパクチーの食べ過ぎにならない目安です。添え物として使われることの多いパクチーですが、強烈で独特な香りが理由です。
料理の味を邪魔することも食べ過ぎることもないパクチーの目安量として1株がおすすめです。1株とは、1つの根元から出ている量のことを言います。レシピによっては1本と書かれていることもあります。
パクチー本来の効能や栄養素について
パクチーを適量に食べた時に得られる効能や含まれる栄養素をまとめました。健康や美容に良いと言われるパクチーですが、どのように良いのか具体的に解説します。
胃腸などの消化器系の働きを良くする
パクチーの香り成分であるリナロールやグラニオールには、消化器系の働きを良くする効能を期待することができます。
パクチーの香りを嗅ぐだけでも唾液の分泌が増え、食欲も増します。そうすると、胃や腸の働きが活発になり、消化が良くなり便秘の悩みも解消されます。
食事からしっかり栄養を摂りたいのに食欲が低下している時、胃や腸の働きが悪く消化不良が続いている時、少量のパクチーを料理に添えてみてください。消化器系の働きを良くする効能によって体の調子が整います。
体の中をデトックスする
パクチーに含まれる有機物質によって体の中をデトックスする効能を期待することができます。
硫化アリルと呼ばれる硫黄化合物なのですが、体の中に溜まってしまった毒素を絡め取り、体の外に排出しやすくしてくれます。
デトックスには腸内環境が整っていることが重要で、先にご紹介した胃腸などの消化器系の働きを良くする効能に体の中をデトックスする効能が加われば「すっきり」を実感することができます。
何となくすっきりしない日には、少量のパクチーを料理に添えてみてください。翌日にはすっきりして体の調子も心の調子も整います。
アンチエイジング
パクチーに含まれるビタミンC・ビタミンE・βカロテンには抗酸化作用があり、アンチエイジングの効能を期待することができます。
とくに強い抗酸化作用を持つβカロテンは、ストレス・紫外線・喫煙などによって体の中に発生する活性酸素の働きを抑制します。アンチエイジングはもちろん、生活習慣病の予防にも良いです。
また、ビタミンCにはメラニン色素の過剰な分泌を抑制する効能が期待でき、シミやシワをできにくくします。
そして、ビタミンEは若返りビタミンという呼び名を持ち、毛細血管を広げる効能によって血行が良くなり、冷え性の予防と改善、頭痛の緩和、疲労回復などに役立ちます。
ビタミンは熱に弱く、加熱すると壊れてしまいやすいため、パクチーを生で食べるのがおすすめです。
骨を丈夫にする
パクチーに含まれるビタミンKとカルシウムには、骨を丈夫にする効能を期待することができます。
最近、紫外線や日光を避けすぎるあまり、体の中で合成されるビタミンDが不足し、骨粗しょう症になる若い女性が増えています。また、過度なダイエットも原因のひとつです。
パクチーに含まれるビタミンEには、骨のカルシウムを定着させる働きがあり、カルシウムも豊富に含んでいます。パクチーが女性に好まれるようになった理由のひとつでしょう。
最後に
パクチーを食べ過ぎると体調不良や副作用を引き起こしやすくなります。食べる量が多いほど期待される効能が高まるわけでもありません。
美味しく食べることができる量は人それぞれですが、強烈で独特な香りのことを考えると、添え物くらいの少量にしておくのがおすすめです。栄養素を壊すことなく食べるためには生がおすすめですが、使いやすくて便利な乾燥タイプもあります。
クセの強いパクチーですから、食べ過ぎに注意しつつ、お好みで食べていただくのが最も美味しく食べられる方法です。