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電気ケトルの電気代はいくら?
皆さんは電気ケトルを使用したことはありますか?電気ケトルとは、ざっくりいえば「お湯を沸かすだけの小型電気ポット」です。電気ポットと違うのは、容量が少ない(約1L)・保温機能がない・沸騰後は電気が切れるなど、できるのはシンプルに「お湯を沸かすだけ」になります。
「お湯を沸かすだけなら、わざわざ電気ケトルなんて買わないでコンロかIHを使えば済む話じゃないの?」確かにそうです。しかし、長い目でみれば電気ケトルはコンロやIHを使うよりもずっと経済的なアイテム!気になる電気ケトルの電気代はいくらなのか?さっそく見ていきましょう!
電気ケトルの電気代は月々50~60円程度
電気ケトルを1ヶ月間毎日使用した場合の電気代は約50~60円程です。使用の仕方や、メーカーによって使用電力や沸かすまでの時間が違うので、ここでは「1日3杯のコーヒーを飲む人」が1ヶ月間毎日電気ケトルを使用した場合の電気代を参考にしたいと思います。
目安として、お湯を沸かすために1,300Wの電気ケトルで50秒使用した場合、電気代金は1.95円です。1日3杯のコーヒーを飲んで1.95円かかる計算となります。それが1ヶ月(31日)で60円となるわけですね。
電気ケトルの電気代を比較
電気ケトル以外にも湯沸かし器はたくさんありますが、それぞれの特徴やコストはどう違うのでしょうか?
電気ポットの電気代
電気ポットは保温機能が付いているので、一度お湯を沸かした後は「いつでもお湯を使える」というのがメリットです。そのかわり大量の水を沸かす事、1日保温した場合はどうしても電気代が高くついてしまいます。
電気ポットの平均的な容量は約2.2L。全て沸かすのに5円かかります。保温機能を1日使用すると20円程度かかる、1ヶ月なら600円以上かかりますね。朝から2.2Lを沸かし、夜まで保温し続けると1日で25円かかることになりますが、15カップ分のコーヒーやお茶が楽しめます。
電気ケトルなら15カップで7.5円ほどなので、湯を沸かすだけなら電気ポットに軍配が上がることがわかりました。保温機能のおかげで高くついてしまいますよね。しかし、常に自宅にいる人や人数の多い家庭にとっては利便性が良いのでケトルよりもポットの方がおすすめです。
やかんでお湯を沸かす電気代
沸いたときの「ピュー」という音が特徴のやかんは昔ながらの湯沸かし器具ですよね。やかんは電気ケトルとほぼ同じ使い道のアイテム。容量は約1L前後で使いたい時にだけお湯を沸かす使い方になります。
違いといえばやかんの場合は電気代というよりもプロパンガスを使うので「ガス代」です。それでは、1Lのお湯を沸かす時の金額を比較してみましょう。ガスを使ってやかんに入った水1Lを沸かす場合3.3円かかります。対して、電気ケトルで1Lの水を沸かす場合は2.3円です。
1円の差が出ることがわかりましたね!毎日同じ量を沸かした場合、年間で366円の差がでます。これだけ見るとやかんを使うのは損にしか見えませんが「ガス」ならではのメリットもあります。1つ目は「ショートしない」事です。
電気ケトルやポットは、他のキッチン用電気機器と同じ配線を使うと思います。炊飯器や電子レンジに使用する電力は意外と高く、全て同時に使うとブレーカーがと落ちることがあるのです。それ以前に、台風などで停電したらそもそも使用できません。
オール電化でない限り、ガスは問題なく使用できます。電気ケトルを基本的に使用し、非常用としてやかんを持っておくという選択肢にするのはいかがでしょう?差も1円程度なので許容範囲だと思います。
IHの電気代
IHは電気を使用して熱を与える調理器具ですね。電気ケトルと電気代が変わらないように見えますが実際はどうなのでしょう?IHが1Lの水を沸かす時にかかる電気代は約3.4円と言われています。やかん(ガス代)よりも0.1円高い結果になりました。
電気ケトル・電気ポット・やかん、全ての器具よりも高値だという事がわかりますね。ですが、IHのメリットは高い電力による「沸かす時間の速さ」です。電気ケトルが1,250ワットなのに対して、IHは3,000ワットもあります。
1Lの水を沸かすとして沸騰にかかる時間は電気ケトルなら5分・電気ポットで10分・やかん(プロパンガス)で6分。それに対して、IHで1Lの水をお湯を沸かすのにかける時間はわずか2~3分です。
圧倒的な速さ!その理由は電力(ワット数)にも関係ありますが、IHが効率的な加熱を行うという点にあります。IHは高い電力で容器全体をまんべんなく加熱することができるので熱伝導が早く、すぐに沸騰するのです。
しかも電力を上げれば上げるほど加熱力がぐんぐん上がります(もちろん電気代もかなり上がります)。電気代は高い、けれど大量の水でも一気に沸かすことができるIHはお料理に時間をかけられない人や家族の人数が多い人に大変おすすめです。
メーカー別の電気ケトルの電気代を比較
メーカー別の電気ケトルを3台紹介いたします。それぞれ1回の使用にかかる電気代やポイントなどを見ていきましょう。電気代は、機器のワット数と1日3回使った時の利用時間で換算してみました。
ティファール
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B00NAKEIA0/
- 電力1,250W
- カップ1杯を沸かす時間50秒で0.51円
- 1日3カップ150秒で1.5円
- 1ヶ月で約46.5円
電気ケトルといえば定番の「ティファール」ですね。ティファールの電力は1,250W。カップ1杯のお湯なら、50秒でお湯を沸かすことができます。ティファールは海外メーカーということもあり見た目がとってもおしゃれ!
可愛らしい丸みを帯びたボディはキッチンインテリアとしても最適です。しかし、デメリットもあります。これも海外メーカーならではですが、お湯を注いだ後、注ぎ口を戻すとお湯漏れしてしまうのです。ちょっと厄介ですが、見た目の良さとリーズナブルな点は非常に高ポイント!
タイガー
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B00NUN9EYM/
- 電力1,350W
- カップ1杯を沸かす時間60秒で0.61円
- 1日3カップ180秒で1.82円
- 1ヶ月で約56.42円
日本の電機メーカー「タイガー」製の電気ケトルです。シンプルで女性らしいデザインを兼ねた「わく子」はどの世代の女性でも使いやすいと大変人気があります。
日本製なのでお湯漏れなどの心配もありません。扱いやすさも優れた商品です。ただ、ティファールと比べて電力は高いのに沸かす時間が長いので電気代は若干高くなります。
象印
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B00M3W9I5Q/
- 電力1,300W
- カップ1杯を沸かす時間60秒で0.59円
- 1日3カップ150秒で1.76円
- 1ヶ月で約54.56円
タイガーと肩を並べる日本のメーカー「象印」の電気ケトル。タイガーの電気ケトルと違ってやや大人びた印象を与えます。日本製なのでお湯漏れや転倒防止などの安全性は高いです。
特筆すべきは電気ケトルに珍しい「保温機能」。一度加熱し終わっても90℃のお湯を1時間保つことができます。日本茶や紅茶なら90℃以下の方がむしろ適温なので、お茶をたしなむ方にはいいかもしれませんね!
電気ケトルの電気代をさらに安くする方法はある?
電気ケトルは便利な節約グッズ!でも、もっと電気代をお安くする方法があるんです。
冷たい水は使わない
電気代を安くするなら「使用時間を短くする」というのはいかがでしょうか?電気代は電気ケトル自体の使用電力と沸騰までにかかる時間によって決まります。使用電力を変えることはできませんが、沸騰までの時間を短くすることは可能です。
冷たい水を使うと沸騰に時間がかかるのは当たり前。それなら「もともと熱い水」または「ぬるま湯」を使いましょう。温度の高い水を使用すればそれだけ早い時間で沸騰できます。水道水を使うなら温水にして、ミネラルウォーターを使うなら常温保存している物を使用しましょう。
3ヶ月に1回は洗う
電気ケトルの電気代を抑える方法は「使用時間を短くすること」でしたね。ならそのために、電気ケトルの内部を3ヶ月に一度洗いましょう。なぜ内部を洗うのかというと、電気ケトルは使用するたびに水垢やカルキなどの汚れが蓄積されていきます。
汚れが溜まると水と電熱を送る部分に距離が出来るのです。水と熱伝導部分が接触しない=熱伝導が悪い、つまり「沸騰に時間がかかる」ということ!汚れの落とし方は非常に簡単です。
ケトル内を満水(1L)にして沸騰させます。クエン酸かお酢を15g投入し良くかき混ぜた後、半日その状態で放置し、水を捨てて注げば汚れが落とせます。3ヶ月はあくまで目安なので、汚れが目立って来たら1ヶ月ペースで良いので洗浄しましょう。
電気ケトルを使うと節約に繋がるかも!
以上がメーカー別電気ケトルと他の湯沸かし器を使った月々の電気代でした。電気ケトルは容量も少なく、必要な時に適量だけ沸かせられるので一人暮らしに向いている湯沸かし器です。今回は1日3杯コーヒーを飲んだ場合を例に計算してみましたがいかがだったでしょうか?
1日平均1~2円。これはかなり安いですね!必要な時に必要な分のお湯を沸かせば、無駄に火力(電力)を浪費しないので節約にはとても便利だと思います。お手入れさえしっかりすれば、長く性能を保つことも可能です。
もちろんその都度お湯を沸かすのは大変です。しかし、手間を省くために電気ポットなどを使用すると保温機能などで倍以上のコストがかかります。電気ケトルをうまく利用して、家計節約に役立てましょう!