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写真は「どこに置くか」で役割が変わる

家で過ごしていると、何気なく目に入る写真が気持ちを和らげてくれる瞬間があります。
リビングの棚に置いた家族写真にほっとしたり、寝室のサイドテーブルにある旅の写真に元気をもらったりと、写真には空間の雰囲気を整える力があります。
ただし、写真は置く場所によって受ける影響が大きく変わります。湿気の多い場所では紙がゆがみ、火元の近くではフレームが傷むことがあります。風水では、その場にある“気”の影響を受けやすいアイテムとも考えられています。
こうした理由から、避けたほうが良い場所には共通する特徴があります。
写真を飾ってはいけない5つの場所

写真を飾るときに注意したい場所は、大きく分けて5つあります。どれも日常の中でよく使う場所だからこそ、少し気にするだけで写真の見え方や家の印象が変わります。
1. トイレや洗面所などの水回り
朝の支度をしているとき、鏡の横に「家族写真を置いたらかわいいかも」と思う人は多いかもしれません。しかし、水回りは避けたい場所の代表です。
湿気が多いため、写真の紙が波打ったり、色が薄くなったり、フレーム内部にカビが発生したりするリスクがあります。風水でも水回りは陰の気がたまりやすいとされ、人物写真と相性が良くありません。
湿気がこもる場所=写真が傷みやすい場所と覚えておくと判断しやすくなります。
<避けたい理由のポイント>
- 湿気で紙が変形したりカビが生えやすい
- 風水でも陰の気が強く、人物写真に適さない
- 掃除の際に水しぶきが飛びやすい
2. キッチンやコンロ周り
料理をしながらふと家族写真に目が行くと気持ちが和むものです。しかし、キッチンも写真には不向きです。
油はね、蒸気、熱などが発生しやすく、これらは写真の劣化につながります。特にフレームのガラス面が曇ったり、内部に湿気が入り込んだりすると、写真の寿命が一気に短くなります。
風水でも火元は気が激しく動く場所とされ、大切な人物写真には落ち着いた環境が望ましいと考えられています。
<避けたい理由のポイント>
- 油はねや蒸気で劣化が早い
- 火元は安全面でも不安がある
- 気が乱れやすく人物写真と相性が良くない
3. 玄関(特にドアの真正面)
「来客にも見てもらいたいから玄関に飾りたい」と考える人は多いですが、玄関は写真を置く位置としては注意が必要です。
玄関は家の気の入り口とされ、外からの空気や人の動きが大きい場所です。ドアを開けて真正面に人物写真を置くと落ち着かず、視線の負荷が強く感じられることがあります。
また、風水では人物写真は安定した場所との相性が良く、玄関のように出入りが激しく落ち着かない場所は向かないとされています。
<避けたい理由のポイント>
- ドアの正面は落ち着かず写真に視線が集中しすぎる
- 出入りが多く写真本来の役割を発揮しにくい
- 風景写真は相性が良いが、人物写真とは相性が悪い
4. 部屋の四隅や暗い場所
部屋の角や光が届きにくい場所に写真を置くと、写真が暗く見え、雰囲気も重たくなりやすいです。四隅は空気の流れが止まりやすく、物を置きすぎるとより停滞した印象になります。
明るい場所に置くと、同じ写真でも見え方が大きく変わります。特に人物写真は光の入り方や背景の明るさで印象が変わるため、暗い場所は避けたほうが良いとされています。
<避けたい理由のポイント>
- 気が滞りやすく写真全体が重く見える
- 暗い場所は人物写真の表情が暗く写りやすい
- 光が少ないと写真の魅力が十分出ない
5. ベッドの真上や不安定な棚の上
寝室は写真を飾るのに向いている場所ですが、置く位置には注意が必要です。
特にベッドの真上に大きなフレームを飾ると、寝ているときに圧迫感があったり、落下のリスクが気になったりします。日本では地震も多いため、安全面でもおすすめできません。
「安心して眠れるかどうか」を基準にすると、飾る位置を決めやすくなります。
<避けたい理由のポイント>
- 落下の危険性がある
- 寝ている時の安心感が損なわれる
- 風水でも頭の真上に重い物を置くのは避けるとされる
写真を飾るのに向いている場所

避けたい場所がわかると、自然と「どこなら気持ちよく飾れるのか」も見えてきます。
リビングでふと目に入る家族写真に元気をもらったり、寝室で落ち着いた写真にほっとしたりと、写真は場所と相性が合うほど、空間を整える力を発揮します。
人物写真ほど周囲の環境の影響を受けやすいため、明るさや動線など“生活の中で無理がない場所”を選ぶことが大切です。
リビング
家族が自然に集まり、会話が生まれるリビングは、人物写真との相性がとても良い場所です。
テーブル横の棚やテレビ台の横など、ふと視線を向けたときに気持ちが和らぐ位置に置くと、部屋全体の雰囲気が明るく感じられます。
リビングは外光が入りやすい場所でもありますが、直射日光が写真に当たると退色の原因になります。柔らかい光が当たる位置を選ぶと、写真がより自然に見えます。
寝室(ベッドの真上以外)
寝室は1日の疲れを整える空間です。サイドテーブルや、ベッドに入ったときに自然と視界に入る高さの壁などに家族写真を飾ると、安心感が生まれます。
夫婦の写真や子どもの笑顔の写真は落ち着いた寝室とも相性が良く、気持ちを整えてくれる存在になります。
ただし、前章で触れたとおり、ベッドの真上など圧迫感がある位置は避けたほうが安心です。
よく通る廊下や階段の途中
家の中を歩いていると、階段の途中や廊下の壁がなんとなく寂しく感じることがあります。そんな場所に、ほどよい距離感で写真を飾ると、家の雰囲気が柔らかくなります。
廊下でも暗い位置ではなく、自然光が入りやすい窓の近くや、照明の光が届く壁を選ぶと写真が明るく見えます。
ギャラリーのように複数枚を並べる場合も、視界が重たくならない程度の枚数がおすすめです。
写真を飾るときに意識したいこと

良い場所を選ぶことに加えて、写真そのものの扱い方や見え方も空間づくりに影響します。ほんの少し意識を変えるだけで、写真が部屋になじみやすくなり、飾ったときの印象が整います。
明るく笑顔の写真を選ぶ
人物写真は、写っている表情で部屋の印象が変わります。笑顔の写真はその場の空気を明るくし、家族の雰囲気を柔らかく見せてくれます。
逆に、険しい表情や暗い雰囲気の写真を飾ると、飾った場所の空気も重たく見えてしまうことがあります。部屋に合った明るい写真を選ぶと、自然に調和しやすくなります。
<写真選びのポイント>
- 笑顔や明るい表情の写真は空間になじみやすい
- 部屋全体のトーンに合う写真を選ぶ
- 暗い印象の写真は飾る場所を慎重に検討する
フレームは部屋の雰囲気に合わせる
フレームは写真の印象を整える大切な要素です。木製や落ち着いた色のフレームは多くの部屋になじみやすく、人物写真の柔らかさを自然に引き立てます。
写真だけ浮いてしまうと違和感が出るため、部屋の色合いに合わせて選ぶのがポイントです。白い壁なら白や淡い色、落ち着いた空間ならブラウン系を選ぶと、部屋と写真のバランスが整います。
古い写真だけに偏らないようにする
幼い頃の写真や結婚式の写真など、古い写真には強い思い出が詰まっています。ただし、昔の写真ばかりを並べると、気持ちがどうしても過去に向きやすくなります。
最近の写真を一緒に飾ったり、季節ごとに入れ替えたりすると、今の生活と写真が自然に調和します。写真が「今の暮らし」に寄り添うように見えてくるため、飾ったときの空間がより前向きになります。
まとめ

写真は飾る場所を変えるだけで、家の空気が驚くほど変わります。特に人物写真は周囲の環境の影響を受けやすいため、置き場所を選ぶことは写真そのものを大切に扱うことにもつながります。
避けるべき場所を外し、家族が過ごしやすい空間に置くことで、写真は「飾り」以上の役割を持ち始めます。家の中を歩きながら、「この写真はここに置くと家がもっと心地よくなるかも」と感じる位置を探すだけでも、暮らしの質が少し上がります。
まずは一枚、場所を変えてみてください。写真が空間と気分を整える力を実感できるはずです。









