セルフスタンドで絶対やってはいけないNG行為10選!利用マナーと注意点も解説

セルフスタンドは便利で経済的ですが、危険性を理解しないまま使うと火災や事故の原因になります。この記事では、安全な利用のためにセルフスタンドで絶対に避けるべき行動や正しい給油方法について解説します。

セルフスタンドの基本知識とルール

ガソリンスタンド

セルフスタンドとは、ドライバー自身が給油を行うガソリンスタンドのことです。スタッフが行うフルサービススタンドと比べて値段が安く、自由に給油できるのが特徴です。ただし、利用者自身が正しく給油を行う必要があります。そのためには、基本ルールや安全のための知識を身につけておくことが大切です。

セルフスタンドの2つのタイプとは

セルフスタンドには主に次の2種類があります。

【セルフサービス式】
給油作業を利用者が自分で行う。スタッフは給油開始の承認や監視業務を担当。

【フルサービス式】
給油から会計までスタッフがすべて行うタイプ。サービスが多い代わりに価格が高めに設定されている。

現在日本で主流となっているのはセルフサービス式です。法律や消防法の規定により、危険物取扱者の資格を持ったスタッフが必ず監視をしていますが、給油そのものは利用者が自己責任で行います。そのため、利用者自身が正しい知識と安全意識を持つことが非常に重要です。

セルフスタンドの安全装置や仕組み

セルフスタンドには利用者の安全を守るためにさまざまな装置がついています。特に重要なものは次の通りです。

  • 給油ノズルの色分け(レギュラー:赤、ハイオク:黄、軽油:緑、灯油:青)
  • 満タン時に自動で給油を止めるオートストップ機能
  • 静電気による事故を防ぐ静電気除去シート
  • 地震や災害時に自動停止する安全装置

これらの仕組みは給油中の事故を未然に防ぐ重要な役割を果たします。セルフスタンドを利用する際は、これらの設備を正しく使うことが求められます。

セルフスタンド利用前の大事な確認ポイント

給油を安全に行うために、給油を始める前に次の3つのポイントを必ず確認してください。

  • 給油口の位置(車によって左右が異なる)
  • 車に入れる燃料の種類(レギュラー、ハイオク、軽油など)
  • 静電気除去シートの位置と使い方

特に、燃料の種類や給油口の位置を間違えると、大きなトラブルにつながります。慣れている人も油断せず、毎回きちんと確認することが重要です。

セルフスタンドでやってはいけない10のNG行為

セルフスタンドでは便利さと引き換えに、給油作業に伴うリスクが発生します。大きな事故や火災を防ぐためにも、ここで紹介する行動は絶対に避けてください。なぜその行為が危険なのか、その理由とともに詳しく解説します。

① 給油中の火気使用や喫煙

セルフスタンドで最も危険な行為は、給油中の火気使用や喫煙です。ガソリンの蒸気は非常に引火しやすく、火花や火種があれば即座に大規模な火災につながります。喫煙やライター使用はもちろん、タバコに火をつけなくても火花を散らす恐れのある電子タバコや電化製品も避けましょう。

  • 喫煙(電子タバコを含む)
  • ライターやマッチの使用
  • 火花を散らす可能性のある電子機器使用

これらは絶対に行ってはいけません。『少しくらいなら大丈夫』という油断が大事故を引き起こす原因となります。

② エンジンをつけたまま給油する

給油中にエンジンをかけっぱなしにすると、エンジンの熱や電気系統の火花がガソリンの蒸気に引火する危険があります。特に寒い季節に暖房のためエンジンを止めたくない人もいますが、これは絶対に避けるべきです。エンジンは完全に停止してから給油を開始しましょう。

③ 静電気除去シートを使わず給油する

セルフスタンドには必ず静電気除去シートが設置されていますが、面倒だと感じて使わない人もいます。実は静電気の小さな火花でも、ガソリン蒸気に引火し火災を起こす危険があります。

特に乾燥した冬場は静電気が起きやすく、事故のリスクも高まります。必ず静電気除去シートに触れてから給油しましょう。

④ 給油ノズルを固定して車を離れる

給油ノズルを給油口に差し込んで固定し、その場を離れるのは大変危険です。自動で止まる仕組みはありますが、万が一オートストップ機能が故障していたり、ノズルが外れてガソリンが漏れると、吹きこぼれによる火災の原因になります。給油中は必ずノズルを手で支え、目を離さないようにしてください。

⑤ 携行缶や容器へのガソリン給油

セルフスタンドでは、利用者自身が携行缶や容器へガソリンを給油することは消防法により禁止されています。これは容器に適切に入れないと静電気や漏れが発生し、事故のリスクが高まるためです。携行缶に給油が必要な場合はスタッフに声をかけて、安全な方法で対応してもらいましょう。

⑥ 満タン後の継ぎ足し給油

ガソリンが満タンになったあと、さらにノズルを握って継ぎ足す行為は絶対に避けてください。継ぎ足し給油は吹きこぼれを起こす可能性が高く、車や地面に溢れたガソリンが揮発して引火する危険があります。オートストップ機能が働いたら、それ以上の給油は控えましょう。

⑦ 子どもに給油させたり近づけたりする

子どもにセルフスタンドで給油をさせることは非常に危険です。セルフ給油は大人でも慎重に行う必要があり、判断力や注意力がまだ十分でない子どもに任せることは大事故につながりかねません。必ず大人が行い、子どもは車内や安全な場所で待機させてください。

⑧ 給油中のスマートフォン操作

スマートフォンは給油中に静電気を発生させる可能性があります。また、画面に集中することで給油操作に対する注意が散漫となり、ノズルの抜き差しのミスや吹きこぼれ事故の原因となります。給油中はスマートフォン操作を控え、作業に集中しましょう。

⑨ 給油レーンでの長時間停車

給油後にレーンを長時間占有すると、他の利用者に大きな迷惑をかけます。空気圧チェックなどの整備を行う場合でも、長時間停車せず必要最低限の時間で済ませ、混雑時は特に他の人への配慮をしましょう。

⑩ 家庭ゴミをスタンドのゴミ箱に捨てる

セルフスタンドには小型のゴミ箱が設置されていますが、これは給油時に出たゴミを捨てるためのものです。家庭から持ち込んだ大量のゴミを捨てることはマナー違反です。他の利用者に迷惑がかかる上、ゴミ箱が利用中止になることもありますので注意してください。

セルフスタンドでの正しい給油方法とマナー

セルフスタンドは正しい手順で使えば安全に給油できます。給油作業はもちろん、他の利用者に対するマナーを守ることで快適に利用できます。

給油前にやるべき準備

セルフスタンドでの給油は、準備から始まります。次の流れで準備を行いましょう。

  1. 車を給油レーンに正しく停車させ、エンジンを停止する
  2. パーキングブレーキをかけ、窓やドアをしっかり閉める
  3. 給油口の位置と燃料の種類(レギュラー・ハイオク・軽油など)を確認する
  4. 給油前に必ず静電気除去シートに触れて体の静電気を逃がす

準備を確実に行えば、事故のリスクを大きく減らせます。

給油作業の正しい手順

給油作業は正しい方法で行うことが大切です。焦らず落ち着いて以下の手順で行いましょう。

  1. タッチパネルで燃料の種類、給油量、支払い方法を選択する
  2. 選択した油種のノズルを給油口にしっかり奥まで差し込む
  3. ノズルのレバーを握って給油を開始する(給油中はノズルを手で支え、目を離さない)
  4. 給油が自動停止したら、それ以上無理に給油せずノズルを抜く
  5. ノズルを元の位置に戻し、給油口のキャップとカバーを確実に閉める

給油量や支払い設定は間違えやすいため、画面表示をしっかり確認しましょう。

給油後に行うべきこと

給油が終わった後の行動も安全上重要です。以下のことを守ってください。

  • ノズルを戻す際は最後の一滴まで待ち、ガソリンの垂れ落ちを防ぐ
  • 給油量や支払金額が正しいかレシートを確認する
  • 現金の場合、お釣りの取り忘れに注意する
  • 精算後は速やかに車を移動し、後続車の迷惑にならないよう配慮する

給油後のちょっとした気遣いが、周囲の安全と快適さを保つことにつながります。

セルフスタンド利用時のマナー

セルフスタンドは多くの人が利用する共有スペースです。以下のようなマナーを守り、すべての人が気持ちよく利用できるようにしましょう。

  • 混雑時は順番を守り、割り込まない
  • 給油レーンを長時間占有しない(空気圧調整や窓拭きは短時間で済ませる)
  • ゴミはスタンドのゴミ箱に捨ててよい範囲内に留め、家庭ゴミは持ち込まない
  • スタッフとの会話や質問は丁寧に、トラブル時は冷静に対応する

マナーを守ることは、利用者同士の快適さと安全な利用環境の維持に大きく貢献します。

まとめ

セルフスタンドは、自分のペースで給油ができ、経済的にもメリットが多い施設です。しかし、その便利さを享受するには、利用者一人ひとりが責任を持った行動を取ることが大切です。

実際に起きた事故の多くは、小さな不注意から始まっています。「ほんの数秒の手間」が事故を防ぎ、あなた自身や家族の安全を守ります。セルフスタンドを利用する際は、「ルールを守る意識」と「周囲への配慮」を忘れずに、安全なカーライフを送りましょう。

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