自炊と外食、本当に安いのはどっち?1食あたりの最新コストで比較

自炊は本当に外食より安いのか疑問を持つ人は多いです。食材や光熱費が値上がりする今、自炊と外食の1食あたりのコストを最新の数字で徹底比較。自炊がかえって高くつくケースや上手に節約するコツも紹介します。

自炊と外食のコスト差はどれくらい?

自炊と外食を比べると、多くの場合は自炊のほうが安くなります。しかし、最近の物価上昇により、以前ほど差が出ない場合もあります。まずは最新のデータで、それぞれの1食あたりのコストを見てみましょう。

自炊の1食あたりのコスト

  • 食材費:350〜650円
  • 水道光熱費:60〜120円
  • 合計:約410〜770円

一般的なメニュー(ご飯、鶏肉野菜炒め、味噌汁)を作った場合、合計550円程度になります。これは材料費のほか、電気・ガス・水道代も含まれています。

外食の1食あたりのコスト

  • ファストフード:600〜950円
  • 定食屋や食堂:900〜1,400円
  • カフェやレストラン:1,200〜1,800円

以前に比べると外食のコストは上昇傾向にありますが、ファストフードなど手軽な外食でも自炊と同じくらいのコストになるケースもあります。つまり、自炊はまだ安いことが多いですが、その差は以前より縮まってきています。

「自炊が高い」と感じる理由

自炊の方が節約になるはずなのに、なぜか高く感じる人もいます。その理由を見てみましょう。

食材を使い切れず、無駄にしてしまう

自炊の食費が高くなる最大の原因は、食材の無駄です。特に一人暮らしだと、食材を一度に多く買いすぎてしまい、結局使いきれずに傷んでしまうことがあります。

  • 野菜を大量に買いすぎて腐らせてしまう
  • 肉や魚を冷凍したまま忘れてしまい廃棄
  • 賞味期限内に食べきれない加工食品や調味料

これらが繰り返されると、自炊はむしろ割高になってしまいます。

調味料や調理道具の初期投資がかかる

自炊を始めるとき、最初に調味料や調理器具を揃える費用がかかります。塩、醤油、味噌、油、調味料類だけでも初期投資で2,000円以上かかることが多く、フライパンや鍋など調理道具も含めると合計で1万円を超える場合もあります。

思った以上にかかる光熱費

料理には光熱費がかかります。特に、煮込み料理やオーブン、電子レンジを多用すると電気やガス代が予想以上に増え、自炊の割安感が薄れてしまいます。

  • 電子レンジや炊飯器を毎日何度も使用する
  • 調理時間が長い料理を頻繁に作る

こうした調理法を続けると、月間の光熱費が数千円単位で増えてしまいます。

時間と手間がかかる

最後に、自炊にかかる「時間と手間」をコストとして考えると、外食の方が安く感じる場合があります。料理・買い物・片付けにかかる時間を時給換算すると、経済的な負担として意識されることもあります。

以上の理由から、単純な食材費だけで考えた場合に比べて、「自炊は高くつく」と感じてしまうことがあるのです。

自炊のコストを左右する5つのポイント

卵を冷蔵庫から出す女性

同じように自炊をしていても、人によって食費や光熱費は大きく異なります。ここでは自炊コストを左右する5つのポイントについて、詳しく説明します。

① 食材の選び方でコストは大きく変わる

自炊の費用で最も大きな割合を占めるのは食材費です。例えば鶏肉でも、もも肉よりむね肉の方が安く、栄養面でも遜色はありません。野菜も旬のものを買うと安く購入できます。また、魚介類は刺身用より冷凍の切り身や缶詰を選ぶ方が安く済みます。

② 調理方法が光熱費を左右する

料理にかかる光熱費は調理法によって大きく変わります。煮込み料理は調理時間が長くなるため光熱費がかかりやすく、電子レンジも意外と電気を消費します。逆に、圧力鍋を使ったり、余熱調理を活用したりすると、効率的に光熱費を抑えられます。

③ 買い物頻度が無駄買いを防ぐ

スーパーに頻繁に行くと、余計なものをつい買ってしまいがちです。買い物は週に1〜2回にまとめる方が、無駄な買い物を減らし、食材を使い切りやすくなります。結果的に食費を抑えることに繋がります。

④ 作り置きや冷凍保存で無駄をなくす

食材の無駄をなくす最も効果的な方法は、作り置きや冷凍保存を活用することです。例えば、カレーやシチューをまとめて作り小分けに冷凍する、肉や野菜を使いやすい量に分けて冷凍するなど、計画的な保存方法がコストを抑える重要なポイントです。

⑤ 調理道具の揃え方次第で節約できる

料理を始めるとき、たくさんの調理道具を揃える必要はありません。多機能鍋、フライパン、炊飯器など必要最低限で、かつ多用途で使える道具を選べば、初期費用が抑えられます。便利グッズや専門的な道具は、本当に必要かをよく考えて購入しましょう。

これらのポイントを意識するだけで、自炊のコストは大きく抑えることができます。

自炊で簡単に節約する方法

自炊をするなら、手間をかけずに簡単に節約したいですよね。ここでは実践しやすく、効果も感じやすい節約方法を具体的に紹介します。

週に1〜2回だけまとめ買いをする

食材の買い物を週に1〜2回だけにすると、余計なものを買う機会が減り、食費を抑えることができます。また、まとめ買いをすることで特売やセール品を効率的に活用できます。計画的な献立を事前に決めておくと、さらに無駄を減らせます。

ポイントや割引を最大限に活用する

スーパーやドラッグストアでの買い物では、キャッシュレス決済やポイントカードを積極的に利用しましょう。ポイント還元率の高い曜日や特売日を把握し、定期的に同じ店で購入するとポイントがたまりやすく、食費を実質的に削減できます。

保存できるタンパク源を常備する

肉や魚は生鮮食品のため傷みやすいですが、缶詰や冷凍品、加工品など長期保存が可能なタンパク源を常備しておくことで、食材ロスを防げます。例えば、サバやツナの缶詰、冷凍の鶏むね肉や豚肉をストックしておくと便利で経済的です。

野菜や肉を無駄なく使い切る

野菜の皮や茎など、捨ててしまいがちな部分もスープや炒め物に活用しましょう。肉も余った部分は細かく刻んでチャーハンや炒め物に使うなど工夫すると、食材を無駄なく使い切れます。また、使い切れなかった食材は傷む前に冷凍保存して次の料理に回すことを心がけましょう。

このように、ちょっとした工夫や心がけだけで、自炊の節約効果を大きく高めることが可能です。

安くて栄養がとれる食事の作り方

しっかりとした朝食

節約しながら栄養バランスのとれた食事を作るには、献立の基本形を決めることが大切です。特に「主食・おかず・汁物」のシンプルな組み合わせなら、コストを抑えつつも栄養がしっかり摂れます。

「主食・おかず・汁物」を基本にする

主食にはご飯や麺類、パンなどを選びますが、特にお米は安価で栄養価が安定しています。おかずはタンパク質をしっかり摂れる鶏肉や卵、豆腐、納豆、缶詰の魚類などがおすすめ。汁物には味噌汁や野菜スープなどを用意すると、野菜不足を防げます。

安くて栄養価の高い食材を選ぶ

節約しつつ栄養価を確保できる食材として、以下のものがあります。

  • 卵(安価で栄養価が高く、使い勝手が良い)
  • 豆腐(安価でタンパク質豊富、さまざまな料理に活用可能)
  • 鶏むね肉(安価な肉類、低脂肪で高タンパク)
  • 納豆(低価格で良質なタンパク質と食物繊維が摂れる)
  • キャベツやもやし、玉ねぎなど旬や安価な野菜

これらを中心に買うことで、栄養を損なわず食費を抑えることが可能になります。

忙しくても簡単な献立例

安く栄養価の高い食材を活用した簡単献立例を紹介します。

  • ご飯+鶏むね肉の照り焼き+キャベツともやしの炒め物+豆腐とわかめの味噌汁
  • ご飯+納豆+卵焼き+野菜スープ
  • パスタ+ツナ缶と野菜のトマトソース(トマト缶・ツナ缶利用)

手間が少なく、短時間で調理できる組み合わせです。これらの献立をベースにして、安くて栄養豊富な食事作りを心がけましょう。

安く外食するための選び方

外食をするとどうしてもコストがかかりますが、少し意識するだけで食費を抑えつつ満足度の高い食事ができます。ここでは、安く外食するための具体的な選び方のポイントをお伝えします。

ランチタイムを狙う

外食のコストを抑える一番の方法は、ランチタイムを利用することです。ほとんどの店でランチメニューはディナーより安く設定されており、定食など栄養バランスの良いメニューを安く食べることができます。特に平日のランチはコスパが高いです。

栄養バランスが良くコスパの高い外食

安く栄養を摂れる外食のメニューには以下の特徴があります。

  • 定食形式(主食+おかず+汁物)が整っている
  • 野菜が多めに含まれている
  • 丼物や麺類でも野菜やタンパク質がバランス良く盛られている

例えば、野菜や豆腐が多く入った味噌汁付きの定食や、野菜がたっぷりの牛丼、サラダ付きの麺類などは比較的コスパが良く栄養もとれます。

クーポンや割引サービスを利用する

外食コストを抑えるにはクーポンや割引を活用するのも効果的です。

  • アプリやWEBサイトで提供されるクーポンを利用する
  • 学生割引や誕生月割引などを使える店を選ぶ
  • テイクアウト割引を利用し、自宅で食べる

こうした方法で割引サービスを使うことで、食費の負担をかなり軽減できます。外食を利用する際には、少しの工夫で節約につながりますので、ぜひ試してみてください。

自炊を無理なく続ける工夫

自炊を続けるにはモチベーションが重要です。しかし、無理をするとかえって続かなくなります。ここでは、無理なく自炊を継続できる簡単な工夫を紹介します。

小さな目標を設定する

いきなり毎食自炊を目標にすると疲れてしまいます。まずは「週3回は夕食を自炊する」「週末に作り置きをする」など、達成しやすい小さな目標を設定しましょう。達成感が生まれ、自然と自炊の頻度が増えていきます。

料理の手間を徹底的に省く

自炊が続かない最大の理由は「面倒くさい」という気持ちです。以下のように工夫すると、料理の手間を大幅に減らせます。

  • 野菜はカット済みや冷凍食品を使う
  • 電子レンジを積極的に利用する
  • フライパンひとつでできる料理を覚える

こうした小さな工夫で負担を軽くすると、自炊が続きやすくなります。

料理の楽しさを感じられるようにする

料理が義務にならないように、楽しさを見つけましょう。

  • お気に入りの食器やキッチングッズを使う
  • 好きな音楽を聴きながら料理をする
  • たまに新しいレシピに挑戦する

自炊を「楽しいこと」に変えることで、自然と習慣化できます。

適度な息抜きを許容する

毎日自炊するのが難しい日は、無理をせずに外食やテイクアウトも取り入れましょう。「今日は頑張らなくていい」と自分に許可を出すことが大切です。息抜きを入れることで、自炊に対するストレスが軽くなり、結果的に長く続けられます。

まとめ

自炊は外食と比べて多くの場合、経済的で健康的です。しかし、コスト面だけで判断せず、自炊と外食をバランスよく使い分けることが大切です。

生活スタイルや忙しさに応じて柔軟に取り組むことで、食費を抑えながらも満足度の高い食生活を維持できます。また、自炊を単なる節約手段と考えるのではなく、「自分を大切にするための時間」と捉えることもおすすめです。

料理は心の健康にもつながります。ぜひ、自分に合った無理のないスタイルを見つけて、食生活をより豊かにしてみてください。

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