冷蔵庫の製氷機にしてはいけないNG行為5つ…ジュースを入れるのは絶対ダメ?

自動で氷を作ってくれる冷蔵庫の製氷機は便利ですが、実は間違った使い方をすると故障や衛生上のトラブルにつながります。よくあるNG行為と正しい管理方法をわかりやすく解説します。

冷蔵庫の製氷機は便利だけど注意が必要

自宅の冷蔵庫に製氷機がついていると、給水タンクに水を入れるだけでいつでも氷ができてとても便利ですよね。しかし、意外と知られていないのが「製氷機にしてはいけない行動」があるということです。

間違った使い方を続けていると、氷が作れなくなったり、故障したり、衛生的に問題が発生したりする可能性があります。自宅で安心して氷を使うためにも、注意すべきNG行為について詳しく見ていきましょう。

冷蔵庫の製氷機にしてはいけないNG行為

毎日のように使う製氷機ですが、実はやってはいけないことがあります。その理由と一緒に解説しますので、知らずにやっていないか確認しましょう。

①ジュースやお茶を給水タンクに入れる

冷蔵庫の給水タンクにジュースやお茶を入れて、味付きの氷を作りたいと思ったことはありませんか?実は、これは製氷機にとって絶対にやってはいけないことです。

ジュースやお茶には砂糖や酸性の成分が含まれています。これらが給水タンクや配管に入ると、糖分が粘り気を持って配管を詰まらせ、製氷機内部のモーターに負担をかけます。さらに糖分や酸が長時間留まることで、細菌やカビが発生する原因にもなります。一度カビや細菌が繁殖すると、完全に取り除くことは難しく、衛生的にも問題です。

また、故障した場合の修理費用もメーカーの保証対象外となり、高額になりがちです。製氷機に使えるのは基本的に水道水のみと覚えておきましょう。

②製氷皿をスポンジや洗剤でゴシゴシ洗う

製氷機の氷ができる部分(製氷皿)は特殊なコーティングで覆われています。これは氷が固まった後、簡単に皿から外れるようにするためです。しかし、皿を掃除するときにスポンジや指などで強くこすったり、研磨剤入りの洗剤を使ったりすると、表面のコーティングが剥がれてしまいます。

コーティングがなくなると氷がスムーズに取れなくなり、製氷機が氷を取り出そうとするたびにモーターに負担がかかります。これが続くと、やがて故障につながります。基本的に製氷皿の掃除は水で軽く洗い流す程度で大丈夫です。

ひどい汚れが気になる場合は、柔らかいスポンジに中性洗剤を薄めて使用し、優しく洗って完全にすすいでから乾かしましょう。

③製氷機の掃除をまったくしない

冷蔵庫の中はいつも冷えているため、清潔だと思い込んで掃除を怠ってしまうことがあります。しかし、製氷機の給水タンクや氷を保管するケースは、実は定期的に掃除をしないと雑菌やカビが発生します。

給水タンク内の水は見た目がきれいでも、時間が経つにつれて細菌が増えます。特に夏場は温度の変化で菌が繁殖しやすく、放置すると氷に嫌な臭いやカビが付着してしまいます。また、貯氷ケースに氷が長時間残っていると、それを冷やすために電力を余分に消費したり、内部の氷検知センサーが誤作動を起こして製氷が停止したりすることもあります。

衛生的で快適な氷を使うためには、最低でも給水タンクを週1回、貯氷ケースは月1回程度を目安に洗うことが重要です。洗浄後はしっかりと乾燥させてから戻しましょう。

④本体や庫内に水をかけて掃除する

冷蔵庫を大掃除するとき、製氷機の周辺にも水をかけて掃除したいと思うかもしれません。しかし、これは非常に危険です。製氷機の本体や庫内の裏側には細かな電気部品やセンサーがあり、そこに水がかかるとショートや感電の原因になります。

電気部品が濡れて故障すると、製氷機だけでなく冷蔵庫全体の機能に支障が出る場合もあります。さらに、故障による修理費用が高額になったり、最悪の場合は火災リスクにもつながります。

製氷機本体や冷蔵庫庫内を掃除する場合は、水に濡らしてよく絞った柔らかい布で優しく拭き取りましょう。洗剤は基本的に使用せず、汚れがひどい場合でも薄めた中性洗剤を少しつけてよく拭き取り、最後に乾いた布で水気を完全に取り除いてください。

⑤浄水フィルターを交換しないまま放置する

製氷機の給水タンクには浄水フィルターがついているものがあります。このフィルターは水道水に含まれる不純物やカルキ臭を取り除く役割がありますが、長期間交換しないでいるとフィルターが目詰まりを起こし、水の流れが悪くなります。

目詰まりを起こしたまま使用を続けると、水が十分に供給されず製氷がうまくいかなかったり、氷に嫌な臭いや異味がついたりすることがあります。さらに、フィルターが雑菌の繁殖源となり、衛生的な問題にもつながります。

浄水フィルターの交換時期はおおよそ3〜4年が目安ですが、冷蔵庫メーカーの推奨サイクルや水の使用状況に合わせて早めに交換すると安心です。定期的にフィルターの状態を確認し、目詰まりや異臭があればすぐに交換しましょう。

冷蔵庫の製氷機を長持ちさせる正しい使い方と管理方法

製氷機を快適に長期間使うためには、普段の管理や掃除のやり方が重要です。適切に管理すると、衛生的でおいしい氷をいつでも楽しめます。そのために意識したいポイントを分かりやすく解説します。

正しい水の使い方を知ろう

製氷機に入れる水は、基本的に水道水を使います。なぜなら、水道水には細菌やカビの繁殖を防ぐために塩素が適度に含まれているからです。

一方、ミネラルウォーターや浄水器の水は塩素消毒されておらず、細菌が繁殖しやすいため注意が必要です。ミネラルウォーターを使いたい場合は、「硬度100 mg/L以下の軟水」を選び、タンクや貯氷ケースを週に2〜3回掃除すると安心して使えます。

また、温かいお湯(60℃以上)を給水タンクに入れるのは絶対に避けてください。タンクや配管の破損や変形の原因になるため、必ず冷えた水道水を使用しましょう。

製氷皿や配管の洗い方

製氷皿は年に1〜2回程度、水洗いをすると衛生的です。取り外し可能なタイプは軽く水で流し、完全に乾かしてから戻します。取り外せないタイプの場合、冷蔵庫についている「製氷皿洗浄機能」を使うことで内部をきれいに保てます。

また、製氷機内部の配管には水道水のミネラルが少しずつ付着して、白い水アカやカルシウムの塊ができることがあります。年に1〜2回、専用の洗浄剤やクエン酸を使った氷を作って洗浄すると、配管内部の汚れを効果的に落とせます。

製氷機まわりの収納にも気をつける

冷蔵庫の製氷機周辺に食品を詰め込みすぎると、冷気の循環が妨げられて、氷がきちんと固まらなかったり、小さくなったりする原因になります。製氷機の周囲にはある程度の隙間を空けておき、冷気がスムーズに循環するように心がけましょう。

また、貯氷ケースに氷が溜まりすぎると氷が奥側に山積みになり、製氷機のセンサーが誤作動を起こす場合があります。定期的に氷を取り出し、手前に寄せておくと安定して氷が作り続けられます。

まとめ

冷蔵庫の掃除

冷蔵庫の製氷機を清潔かつ故障なく使うコツは、「定期的に掃除してきちんと乾かす」「入れる水は水道水がベスト」とシンプルです。また、浄水フィルターの定期交換や配管の洗浄も、年に数回程度で十分なので負担は大きくありません。

少し面倒に感じるかもしれませんが、日頃からこの管理方法を習慣化すれば、真夏でも雑菌が繁殖しにくく、透明感があって味の良い氷がいつでも楽しめます。なお、氷の匂い移りを防ぐために、貯氷ケース付近に臭いが強い食品を置かないようにすることも意外と重要なポイントです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

カテゴリから記事を探す

すべてみる
カテゴリを見る