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夏の炎天下で駐車した車の車内温度は危険域に!
毎年、夏になると日本列島は猛暑に襲われます。炎天下の中、車を駐車していると、エンジン停止後30分ほどで車内温度は45度に到達することをご存知でしょうか。
さらに、その後も車の温度は上昇し続け、50〜60度まで上昇し続けます。買い物から帰ってきた時、ドアを開けると耐えきれないほどの熱風が中からモワッと漂ってきた……という経験を持つ人も少なくないでしょう。
短時間ならば車のクーラーをつけっぱなしにしておく人も
車でお出かけする人の中には、短時間ならば車内のクーラーをつけっぱなしにしておくという人も多くいます。30分程度であれば、帰ってきた時にある程度は快適な車内温度を維持することができるため、すぐに車に乗り込み出発することができるからです。
しかし、クーラーをつけっぱなしで車から離れることに抵抗感を覚える人も少なくありません。
実際、夏場はクーラーをつけっぱなしにして駐車したり走行したりしている人も「車のクーラーはつけっぱなしにしていて大丈夫なの?」と不安に思う人もいるでしょう。
車のクーラーをつけっぱなしにするとどうなるの?
では、車のクーラーを長時間つけっぱなしにしていると、どのようなメリットやデメリットが考えられるのでしょうか。
車のクーラーをつけっぱなしにした場合のメリット
車のクーラーをつけっぱなしにした場合、以下のメリットが得られます。
- 気温に左右されず快適に車に乗り込むことができる
- コンプレッサー内部の潤滑が保たれて故障を予防できる
- 車内の温度を一定に保つことで快適な運転を楽しめる
夏場にクーラーをつけっぱなしにした状態で車を駐車していた場合、車内温度がある程度、快適な状態を維持できるため、戻ってきた時にすぐ車内へと乗り込むことが可能です。
また、適度につけっぱなしにするのであれば、コンプレッサー内部の潤滑が保たれるメリットもあり、コンプレッサーの故障を予防する効果もあります。
また、夏場の車内は走行中も温度が上がりがちです。無理に我慢していると熱中症のリスクが懸念されるため、車に乗車している間は、安全のためにもクーラーをつけっぱなしにしておくべきでしょう。
車のクーラーをつけっぱなしにした場合のリスク
では、クーラーをつけっぱなしにした場合、どのようなリスクが懸念されるのでしょうか。
- 燃費が悪くなりやすい
- 過剰な長時間使用はコンプレッサーに負荷をかけてしまう
- バッテリーの消耗が早くなる
クーラーをつけっぱなしにすることでオルタネーターやコンプレッサーに負荷がかかりやすく、その分、エンジンに使う動力をそちらに供給することになります。すると、走行性能が下がり、アクセルをより踏みがちになるため、燃費が悪くなってしまうのです。
さらに、バッテリーの消耗も早めるため、バッテリーの交換が平均よりも早く必要になったり、車の不具合が生じたりといったリスクも懸念されます。
車のオートエアコン機能もつけっぱなしはリスクあり
車にオートエアコン機能が搭載されている車種も増えています。オートエアコン機能とは、いわゆる「自動運転モード」を指し、設定した温度に車内温度が到達するよう自動調整してくれるエアコンです。
この場合、つけっぱなしにしていても自動調整してくれるから大きなリスクはないと考えられがちですが、日本の夏は気温があまりにも高いため、オートエアコン機能も長時間つけっぱなしにすることで、エンジンに負荷がかかります。
燃費も悪くなりやすいので、オートエアコン機能も駐車した状態での長時間つけっぱなしは避けるべきでしょう。
車に負荷をかけないクーラーの使い方のポイント
車に負荷をかけたくないとはいえ、夏場の車内は命の危険を感じるほど温度が上昇します。車に負荷をかけないようクーラーを使うためには、あらかじめ、車内温度をある程度、下げてからクーラーを使用するべきでしょう。
- 助手席側の窓を全開にして運転手側のドアを開閉して熱気を逃す
- 冷却スプレーを車内の熱い箇所に吹きかける
- 事前にサンシェードや断熱フィルムを活用して断熱対策する
- 駐車する場合はなるべく日陰になっている場所を選ぶ
エアコンなしで完全に車内の温度を戻すことは不可能です。したがって、ある程度、温度が下がったと感じたタイミングでクーラーをつけ、車内の空気を循環させましょう。
車のクーラーをつけっぱなしにすると故障の原因に
いかがでしたか。これから少しずつ気温が上昇し、夏本番を迎えます。車を運転する際にはクーラーが必須となるので、あらためてクーラーの正しい使い方を把握しておきましょう。