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近年問題視されている『あおり運転』とは
近年、周囲の車に危険な走行で安全を脅かす『あおり運転』が問題視されています。
あおり運転の主な定義は、以下の通りです。
- 故意的に他の車の通行を妨害しようとする運転行為
- 道路交通法で定められた10種類の違反行為のいずれかを行う
- 運転によって他の車や歩行者に交通の危険が生じる状況
以上の定義に当てはまる運転行為を『あおり運転』といいます。
道路交通法で定められた10種類の違反行為とは、具体的に急ブレーキや車間距離を必要以上に狭める行為、進路変更禁止違反などが該当します。
なぜ?『あおり運転』をする人の心理5選
あおり運転は重大な事故につながりやすく、過去には死亡事故も発生しています。ニュースなどでも取り上げられているのに、なぜあおり運転をする人はいなくならないのでしょうか。
ここでは『あおり運転』をする人の心理を見てみましょう。
1.日常で抑制されているストレスをぶつけている
あおり運転をする人の多くは、日常で何らかのストレスや不満、精神不調を抱えているケースが多いです。日常で抑圧されているストレスを他者への攻撃的な行為によって発散する人は残念ながら一定数いるため、その方法の1つとして『あおり運転』を選んでいるのでしょう。
「もしかしたら事故を起こしてしまうかもしれない」「相手に迷惑をかけるかもしれない」という基本的な共感能力が欠如している傾向にあるため、理性で抑制することができず、実際に行動に移してしまいます。
2.競争意欲を駆られて勝ち負けを意識してしまう
あおり運転する人は、競争意識が強い傾向もみられます。周りを走行している車に対して、何らかのきっかけで勝手に対抗意識を燃やし、競争意欲を駆られてしまうのです。
競争意欲を駆られて勝ち負けを意識してしまう人の中には、「自分が先にあおり運転をされた」「馬鹿にされたように感じた」といった被害妄想とも言えるきっかけであおり運転を働く人もいます。
このような心理で「あんな奴に負けたくない」といった気持ちで競争意欲を駆られてしまうそうです。
3.危険運転により相手を支配した気になっている
日頃、抑圧されたストレスを発散するううちに、あおり運転することで相手を怖がらせている状況を見て、相手を支配し自分が優位に立っているような気になっている人もいます。
この心理は、普段は誰かの下についているような人や、言いたいことを口に出して意見できないような性格の人に多くみられます。
また、一度この快感を味わってしまったために、再びその快感を得たいとあおり運転に依存心が芽生え、何度も繰り返す人もいるので非常に危険です。
4.車に乗ることで強くなったように錯覚している
人によっては、車という大きな凶器にもなり得る乗り物に乗り込むことで、自分が強くなったように錯覚している人もいます。
普段の自分とは違う自分になれたような感覚になり、気が大きくなることで感情や理性をコントロールできずにあおり運転を働いてしまうのです。
日頃、職場などで周囲からストレスを受けて抑圧されるような環境に置かれている人に多く見受けられます。
5.自己嫌悪から危険運転で承認欲求を満たしている
あおり運転をしている人の中には、自己肯定感が低く、自分のことが嫌いだという人もいるので驚きです。自分に対する過剰な自信からではなく、自己嫌悪からあおり運転を働き、承認欲求を満たしているという人もいます。
なぜあおり運転をすることで承認欲求を満たしているのかというと、あおり運転することで相手や周りのドライバーが自分に注目してくれることが最も大きな理由です。
自分の存在をアピールする手段として、自分が守られているように感じる車の中からあおり運転を行い、自分に注目してもらいたいという欲求が深層心理で働いています。
あおり運転をされた時の対処法は?
もしもあおり運転された時、どのように対処すべきなのでしょうか。怒ったりあおり返したりする行為は、大事故や大きなトラブルにつながるので絶対にやめましょう。
- 速度を落として対象の車と距離を取る
- 早めに人目のある駐車スペースに車を停める
- 刺激を与えるような行動は控える(スマホ撮影、クラクションなど)
- ドライブレコーダーで録画する
- 窓やドアの鍵をロックする
- 警察に連絡する(到着まで落ち着いて対応する)
あおり運転する車をスマホで撮影しようとする人はいますが、相手に気づかれてしまうと余計に怒りを買ってしまいます。ドライブレコーダーを車に搭載し、ドライブレコーダーで録画していることを周囲にアピールするステッカーなどを貼っておくと安心です。
また、もしもあおり運転していた車が戻ってきて、ドライバーが危害を加えようとしてきた時のために、窓やドアの鍵は事前にロックをかけておきましょう。警察に連絡し、警察が到着するまではなるべく反応せず、落ち着いて待機してください。
あおり運転はするのも刺激を与えるのもNG
あおり運転する人の多くは、自己中心的な考えや承認欲求、ストレス発散などあまりにも身勝手な心理で動いています。あおり運転をされたからと対抗意識を燃やすのではなく、紹介したように冷静に対処して安全にその場を乗り切りましょう。