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記念日やイベントにピッタリ『鶏肉のクリーム煮』
ちょっと特別なときに作りたい、鶏肉のクリーム煮。なかなか思うように仕上がらなかったり、どう盛り付ければいいかわからないと感じている人は少なくありません。間違いない一品を作りたいときにチェックしたいのが伝説の家政婦・タサン志麻さんが発信している『鶏肉のクリーム煮』のレシピや盛り付け方です。
『鶏肉のクリーム煮』の材料は、鶏もも肉2枚、鶏手羽元7~8本、香味野菜(玉ねぎ1個、にんじん1本、セロリ1本、にんにく1株)、塩コショウ適量、サラダ油大さじ1、小麦粉大さじ3、白ワイン100cc、コンソメ1個、生クリーム50~100cc(好きなだけ)、つけ合わせ(にんじんグラッセ、きのこのソテー、いんげん10~12本)です。
鶏肉は手羽元を使用すると、骨から旨味やゼラチン質が出るので美味しさがアップしやすくなります。
まず最初に鶏肉の表面についている水分をキッチンペーパーなどで拭き取って、臭みや調理の仕上がりをアップさせましょう。脂や皮、筋の除去もこの時点で終わらせておきます。皮はすべて取ると身が縮むので、余分なものだけを取り除くのがおすすめです。
もも肉を横に置き、筋肉の付き方が異なっている部分でカットします。縦にしたときに下の部分になる肉は筋肉に沿って半分にカットし、上になる部分は肉が厚くなっている部分と薄くなっている部分両方が含まれるような形で切ってください。
肉を触る手と包丁を持つ手は、使い分けておきましょう。そうすることで、包丁を持つ手が滑りにくい状態を保ちやすくなり、けがを防げます。また、下味で塩コショウをまぶすときも包丁を握ってたほうの手は汚れていないので、塩コショウなどの調味料類もそのままつまめる状態です。
志麻さんは、鶏肉が入っていたトレーを鶏肉の表面を拭くときに一緒に拭いており、トレーに塩をまぶして鶏肉を置き、再度塩を振っていました。塩は鶏肉の1%振るので、結構しっかり目に振って大丈夫です。コショウは、振りかけるタイプのものであれば塩と一緒に振ってもOK!回すタイプに仕上げるコショウは、片面だけでも美味しく仕上がります。
鍋は、深手で大きなフライパンを選ぶと、肉が焼ける面積が多めで煮込みもできるのでおすすめです。フライパンに油を入れ、鶏肉に小麦粉をまぶしながら入れます。火加減は強火です。温度は上がり切っていなくても、肉を入れて問題ありません。皮を下にして焼きましょう。
鶏肉は皮に薄いきつね色がつくまでは、触らずに焼きましょう。焼き色を付けることで、旨味が出やすく肉汁を閉じ込めて煮たときに柔らかく仕上がりやすくなりますよ。肉から出る脂を鍋の淵までしっかりと回しながら焼くことで、鶏肉全体に焼き色を付けやすくなります。
香ばしい香りがしてきたら、ひっくり返して裏表もしくは前面に焼き色を付けます。焼き色が付いたら、肉を取り出しましょう。肉を取り出した後に残っている油と鶏肉からの油分で、野菜を炒めます。
今回使用する香味野菜は、絶対にそろえなければならないわけではなく、玉ねぎだけあれば作れます。もちろんほかの野菜があった方が味が丸くなり美味しく仕上がりやすく、にんにくを入れることで味が立体的になるので、ぜひ使ってみましょう。今回は野菜を濾すので、玉ねぎ以外の野菜は皮付きのまま使用して問題ありません。
野菜は1.5~2cmの厚さに切り、にんにくは横半分にザクッと切りましょう。セロリの葉の部分は煮崩れるので別個でとっておき、茎の部分だけをザクザクと切ってください。野菜を切り終えたら、先ほど肉を焼いたフライパンに野菜を入れて少し香りが出るまで炒めます。
セロリの葉の部分は、ほかのハーブ類と一緒にタコ糸で縛っておきましょう。タコ糸がない場合は、大きい状態のままにしておき、30分ほど煮込んで取り出してください。炒めている野菜の表面に水分が出てきたら、小麦粉を大さじ1ほど入れて粉を炒めて粉っぽさがなくなったら、先ほどの鶏肉をフライパンに戻します。
フライパンが熱い状態で白ワインを入れ、沸騰させてフライパンの底についた旨味を浮き上がらせましょう。食材がひたひたになるくらいまでフライパンに水を入れ、強火にして沸騰させます。湧き始めのときに灰汁が出るので、しっかりと灰汁を掬い取りましょう。
灰汁を取ったらセロリの葉っぱとコンソメを入れて、フライパンに蓋をして弱火にします。ポコポコと沸いているを確認して、その状態のまま1時間ほど煮込みましょう。鍋によっては底面に肉が引っ付いてしまうことがあるので、引っ付き防止のために10分に1回程度底面からかき混ぜてください。
肉を煮込んでいる間に、つけ合わせにする野菜の準備をしましょう。志麻さんは今回、茹でいんげんと、にんじんグラッセ、きのこのソテーをつけ合わせに用意しました。にんじんグラッセと、きのこのソテーは事前に作っておいたものを使用し、いんげんのみ茹でていきます。
いんげんはへたの部分だけ切り落とし、鍋に水を入れて沸騰させていんげんを茹でます。塩は振っていません。太さにもよりますが、2~3分茹でれば出来上がりです。茹でたいんげんはザルに出して水けを切っておきましょう。冷水にさらすと水っぽくなるので、お湯を切るだけでOKです。
1時間野菜と肉を煮込んだら、肉だけを取り出します。手羽元骨と肉が離れてきていると火が通っている証拠なので、底を目安にするとよいでしょう。もも肉はしっかりと火が入って柔らかくなっているので、ボロボロにならないよう慎重に取り出してください。
野菜と煮汁はザルで濾して、ザルに残った野菜はスプーンなどで押して水分を搾り取るイメージで濾しましょう。濾したスープと肉をフライパンに戻して火にかけて沸騰させます。スープは味を見て、しょっぱさを感じるくらいまで濃縮させておきましょう。そうすることで、生クリームを入れたときに味がぼやけず美味しく仕上がりやすくなります。
沸騰したスープにとろみがあることを確認し、再度味を見て旨味が凝縮しているのを感じたら、生クリームを入れましょう。生クリームのパーセンテージはどんなものでも大丈夫で、濃くなるほどクリーミーさが上がります。生クリームを入れる量も、好みの量で調整して美味しく仕上がりますよ。
クリームを入れて煮詰めて味を見て、薄ければ塩こしょうで味を足し、濃ければ水を足して調整します。
盛り付けのときは、もも肉を2つほど先にお皿に盛り付けて手羽元を2つ立てかけるように盛り付けると、高さが出ますよ。
ソースをたっぷりとかけ、きのこのソテーはパラパラと全体に散らすように断面や向きに注意して乗せてください。にんじんグラッセは大小の大きさを見て、等間隔にならないよう盛り付けましょう。いんげんは長さをみて、そのまま乗せたり半分に切って鶏肉の上に乗せて、鶏肉のクリーム煮の完成です。
幅広い年齢層の視聴者から喜びの声続出
手間暇がかかるからこそ、幅広い年齢層の人が美味しく食べられる一品に仕上がっています。
- 「80代の母が、こんなに美味しいものが食べれるなんて、長生きするもんだねと大変喜んで食べてくれました。」
- 「鶏肉を触る手と触らない手をわける!なるほどー!と思いました。さっそく取り入れたいです。」
- 「お肉が入ってたトレイ、これまですぐに捨てちゃってましたが、バットの代わりにすれば洗い物が減りますね。所作がとても参考になります。」
- 「お肉もやわらかく美味しそう高齢者夫婦にもぴったり。」
- 「料理の手順だけでなく、手際よく作業する方法や 鍋やフライパン?道具選びまで親切に教えて下さるので 新米ママさん達や料理苦手な人達にとっては とても参考になります」
年齢を重ねた人でも美味しく食べられるような仕上がりになっているので、パーティーのときなどにもおすすめです。