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玉ねぎは「切ると涙が出る食材」として有名
玉ねぎは、さまざまな料理で活躍する便利な食材です。保存が利き、使用頻度も高いため、多くの家庭で大量にストックされています。おいしい玉ねぎですが、「切ると涙が出る」「目が痛くなる」としても有名です。ハンバーグを作るなど、みじん切りをしている時に目にしみて涙が出る経験は、多くの人が持っているでしょう。
なぜ玉ねぎを切ると涙が出るの?
玉ねぎを切ると目が痛くなることで知られ、多くの方がこの現象に悩まされていますが、一体なぜ玉ねぎを切ると涙が出てしまうのでしょうか。
この現象の背後には、玉ねぎに含まれる特定の成分が関係しています。玉ねぎ内のアミノ酸や酵素といった物質は、通常細胞内で保護されていますが、切る際に細胞が破壊されることでこれらの物質が混ざり合い、刺激物質である硫化アリルが生成されます。この硫化アリルが空気中に放出されると、顔や目に刺激を与えて涙を引き起こすのです。
目が痛くならない玉ねぎの切り方4選【裏ワザ】
玉ねぎを切る際に涙が出るのは、硫化アリルの生成が原因です。この問題を解決するために、目が痛くならない玉ねぎの切り方の裏ワザをご紹介します。これから玉ねぎを使用する際は、ぜひ試してみてください。
1. 水にさらしながら玉ねぎを切る
玉ねぎから目が痛くなる主要な原因、硫化アリルは水溶性であり、物質同士が混ざり合って生成されます。玉ねぎを水にさらしながら切ることにより、生成された硫化アリルを洗い流すことができ、これによって空気中への拡散が防げます。
結果として、目を痛めることなく玉ねぎを切ることが可能です。ただし、硫化アリルだけでなく、他の水溶性の栄養素も一緒に流れ出してしまう点は知っておきましょう。
2. 切る直前に冷蔵庫で冷やす
目が痛くなる原因の一つに、硫化アリルの空気中への拡散がありますが、硫化アリルは低温でその挙動が抑えられることが研究で明らかにされています。
そのため、玉ねぎを切る直前に冷蔵庫で冷やしておくと、硫化アリルが蒸発しにくくなり、空気中に漂うことが少なくなります。これにより、目が痛くなることを軽減できるのです。
ただし、玉ねぎは冷蔵保存には適さない食材なので、使用する直前にだけ冷蔵庫で冷やし、すぐに使用するようにしましょう。
3. 研いでよく切れる状態の包丁を使用する
硫化アリルの原因となるアミノ酸や酵素が含まれる細胞は、鋭く研がれた包丁で切ることにより、破壊されにくくなります。細胞が破壊されずに済めば、中の物質が混ざり合うこともなく、硫化アリルの発生を防ぐことができます。これにより、涙が出ないように調理することが可能です。
4. 包丁を前へ滑らせるように切る
細胞を保護している物質を保持するためには、包丁を上から押し付けるのではなく、前へ滑らせるように切ることが効果的です。この方法では、細胞が破壊されることが少なく、物質同士が混ざり合うことを防げます。
ただし、みじん切りのように小さく切る必要がある場合は、この方法が適していないため、他の対策を併用しながら迅速に作業を進めることが推奨されます。
玉ねぎを切る際には硫化アリルを抑制しよう
玉ねぎを切るとなぜ涙が出るのか、その原因と対策をご紹介しました。
玉ねぎに含まれる成分が混ざり合って硫化アリルが生成されることが、目が痛くなる主な理由です。しかし、いくつかの簡単な方法で硫化アリルの発生を抑えることが可能です。
水にさらしながら切る、冷蔵庫でよく冷やしてから切る、鋭利な包丁を使う、そして切る技術に工夫を加えることで、涙を抑えながら玉ねぎを快適に調理できるようになります。これらの方法を試して、涙無しで玉ねぎの調理を楽しみましょう。