目次
冷蔵庫がうるさいときに確認すること
冷蔵庫から音がする場合、あせらずにまず5つの点を確認してみてください。
- 1つめはどこから音がしているか
- 2つめは他に症状が出ていないか
- 3つめは冷蔵庫の使用年数
- 4つめは冷蔵庫が置かれている場所
- 5つめは冷蔵庫を掃除しているか
です。
修理を依頼する前に、まずは落ち着いてチェックしてみましょう。ここで、上記5点についてさらに詳しく解説します。
どこから音がしているか
冷蔵庫からうるさい音がしたら、まずは音の発生源を探してみましょう。冷蔵庫で異音がよく鳴る場所としては、以下が挙げられます。
- 冷蔵庫の中
- 冷蔵庫の上
- 冷蔵庫の周辺
冷蔵庫が大きいとなかなか分かりにくいかもしれませんが、色々な箇所に耳を当ててみると音の発生源が分かります。冷蔵庫を開け閉めしたり、少し動かしたりして、どんなときに音が鳴るのかも確認しましょう。
また音の種類も様々なので、どのような音がするかチェックすると原因が突き止めやすいです。冷蔵庫の異音では、以下のような音があります。
- ブーン
- カラカラ、ガラガラ
- コポコポ
またこのような異音が、いつから鳴り出したのかも思い出しておきましょう。
他に症状が出ていないか
冷蔵庫の音がうるさいとそればかりに気が向いてしまいますが、他に症状が出ていないか確認するのも大切です。音の他に症状が出ていれば、原因を突き止めやすいからです。
例えば以下のような異常がないか、確認してみましょう。
- 食材がなかなか冷えない
- 製氷できない
- 水漏れ
異音がしていて、さらに食材の冷えが悪くなってきたのであれば、ファンやコンプレッサーに異常があると考えられます。
また製氷機のトラブルを併発している場合は、氷を作る段階で異音がしていると考えるのが自然でしょう。なお製氷機は製氷する際にモーター音がするので、音がしても氷を作れているなら問題ない場合が多いです。
また異音と水漏れがある場合は、コンプレッサーの不調を疑います。
冷蔵庫の寿命ではないか
長い間使っている冷蔵庫から異音がして、さらに側面が熱い場合、冷蔵庫の買い替え時かもしれません。冷蔵庫の寿命は、一般的に10年程度といわれています。
「冷蔵庫に物を入れてもなかなか冷えない」という場合も、寿命による劣化が原因の可能性が高いです。
《 ポイント 》
- 10年近く使っている冷蔵庫から音がしたら買い替え時!
- うるさい音+冷えが悪い場合も寿命による劣化の可能性が高い
冷蔵庫の設置場所は適切か
冷蔵庫の足場にぐらつきがあると、冷蔵庫全体に傾きがでてしまいます。そのためドアが正しく閉まらず、変な部分にドアが当たってしまうことで異音がすることも。まずは冷蔵庫の足場を確認してみてください。
どうしても足場が安定しない場合は、冷蔵庫の下に防振マットを敷くといいでしょう。足場が安定し、冷蔵庫の振動も吸収してくれます。
《 ポイント 》
- 冷蔵庫の足場が不安定だと、ドアの閉まりが悪くなり異音の原因になる
冷蔵庫は掃除しているか
冷蔵庫の掃除を怠っていると、うるさい音がする場合があります。吹き出し口にホコリが溜まっていたり、冷蔵庫周辺に物を散らかしているとその分冷却機能が落ち、異音がしやすくなるのです。ですので冷蔵庫がキレイになっているかどうか、チェックしてみましょう。
冷蔵庫の音の原因が汚れや散らかりだった場合、掃除するだけで音がしなくなる可能性があります。またどうしても物を置きたい場合は、上に荷物を置けるタイプの冷蔵庫も検討してみてください。
《 ポイント 》
- 冷蔵庫の汚れや周囲の環境が異音の原因になる
冷蔵庫のうるさい音の原因と対策
ファン
冷蔵庫のドアが閉まっているとき「カラカラ」という音がしたら、それはファンの音です。
ファンは冷蔵庫内の冷気を循環させるために、冷蔵庫内部に設置されています。冷蔵庫のドアを開けているときには、ファンは作動しません。
冷蔵庫内に霜がたまっている場合、ファンが霜にあたって大きな音を出すことがあります。また、ファンの劣化により、音がより大きくなる可能性も。どちらにしても、業者さんにファンの状態を確認してもらう必要があります。
対策
霜がたまっているということは、自動霜取り機能が作動していないということ。まずは冷蔵庫の中身を取り出し、霜を撤去して、ファンが正常に動作するか確認しましょう。
それでも音がうるさい場合は、ファンそのものが不具合を起こしている可能性が高いです。専門業者によるファン交換になる可能性があります。
《 ポイント 》
- 霜がたまっていたり、ファンが劣化していると、ファンの音が大きくなる傾向がある
コンプレッサー
コンプレッサーは冷蔵庫の内部を冷やすための、もっとも重要な部分。冷蔵庫の内側部分に組み込まれており、振動とともに稼働します。
コンプレッサーが稼働するときの振動音の特徴は、「ブーン」という低い音です。コンプレッサーの状態によっては、「キーン」と高い音がする場合もあります。冷蔵庫内の温度が高くなると、そのつどコンプレッサーが動き、振動とともに冷却します。
冷蔵庫の上に物が置いてあると、コンプレッサーが作動するたびに共鳴して、余計な振動音が発生してしまいます。
対策
庫内の温度が高くなる原因は様々ですが、ひとつにはパッキンの劣化や汚れがあります。パッキンが劣化していると庫内が冷えないので、コンプレッサーが過剰に動作してしまうのです。パッキンを布巾で拭くだけで、異音が解決できる場合があります。
全体の掃除をしても異音がする場合は、コンプレッサーの故障が考えられます。これは自分では修理できないので、メーカーに依頼しましょう。
また冷蔵庫の上に物を置かないようにしましょう。できれば冷蔵庫と壁の間にすき間を開けて設置してください。冷蔵庫と壁のすき間に物が挟まっていないかどうかも確認しましょう。
《 ポイント 》
- コンプレッサーは、冷蔵庫内の温度を下げるとき振動とともに稼働する
- パッキンや庫内が汚れて、異音になるときがある
- 冷蔵庫の上に物が置いてあると、振動が伝わり余計な音がする
制振材
制振材とは、コンプレッサーが作動するときの振動を和らげるために、冷蔵庫内に設置されている緩衝材のこと。
冷蔵庫を移動させたときなどに衝撃で制振材がはずれてしまうと、防音機能がなくなりコンプレッサーの振動音が大きくなります。
また制振材はゴム製なので、劣化してしまっていることもあります。制振材が外れたり劣化していると、コンプレッサーが周りの部品にぶつかって異音がするというわけです。
この音はとても大きく、地面に近い場合は階下や近所まで響くことがあります。
対策
制振材は外側からは見えない部分なので、心当たりがある方は業者に依頼し、確認してもらうしか方法はありません。
業者が来るまでの応急処置として、防音シートやマットを使うのがおすすめです。ホームセンターで売っているので、チェックしてみましょう。
《 ポイント 》
- 制振材にはコンプレッサーの振動を和らげる役割がある
- 制振材がはずれた可能性があるときは業者に依頼する!
サーモスタット
サーモスタットとは、冷蔵庫内部の温度を自動的にはかる機能。サーモスタットが正常に作動しなければ、コンプレッサーが異常に稼働し、振動し続けてしまいます。
そのため、コンプレッサーとモーターの稼働音で、うるさい状態がずっと続くことに。サーモスタットの故障が疑われる場合は、早めの対処が必要です。
対策
まずはメーカーに問い合わせてから、部品の交換or修理を依頼しましょう。費用の目安は、10,000円前後です。
《 ポイント 》
- サーモスタットの故障が疑われる場合は、業者に修理を依頼する!
霜取り装置の不具合
霜取り装置が不具合を起こしている場合も、冷蔵庫からうるさい音がします。霜降り装置は庫内の霜を取り除く装置ですが、何らかのトラブルで霜がたまっていると、ファンと霜がぶつかって「ガラガラ」と異音がするのです。
霜取り装置が不具合を起こす原因としては、普段開けっ放しにする時間が長いことが挙げられます。冷蔵庫を開けたままにしていると庫内の温度が上がるので、霜が増えすぎてしまうからです。また冷蔵庫にたくさん物を詰め過ぎていも、同じように霜が増えることがあります。
対策
自分で霜を取れそうであれば、冷蔵庫の物をすべて出し霜取り作業を行いましょう。作業中は電源を切り、安全に掃除できるようにします。霜が溶けてきたらタオルで取り除いて、乾いたら食材を戻しましょう。
これで解決できない場合は、ファンが壊れてしまっている可能性があります。また霜が多すぎる場合も、業者さんに霜取りを依頼するのがおすすめです。場合によっては、ファンの交換修理が必要な場合もあります。
また、自動で霜取りをしてくれる冷蔵庫もあるので、定期的な掃除が面倒であれば買い替えを検討してもいいでしょう。
《 ポイント 》
- 霜取り装置が原因の不調は、場合によってはファン交換になる
壁にぴったりくっついている
冷蔵庫と壁がぴったりくっついているときも、うるさい音がします。ファンやコンプレッサーは稼働時に振動していますが、この振動が壁に伝わって音がするからです。
対策
一般的に、冷蔵庫は壁と距離を取って設置するように説明書きがあります。ぴったりくっついている場合は、まずは説明書を見てどれくらい隙間を取ればいいか確認しましょう。
万が一冷蔵庫と壁の隙間を作っても音がやまない場合、電源コードが原因である可能性もあります。電源コードが冷蔵庫や壁に接触して音がする場合もあるので、細部までチェックしましょう。接触していた場合は、電源コードをまとめるなどして当たらないようにしてください。
《 ポイント 》
- 冷蔵庫を壁に近づけすぎると異音がする
液体フロンが移動する音
「キュルキュル」という異音は、液体フロンが圧縮されて移動している音の可能性が高いです。これは庫内の温度を一定にするための現象なので、異常ではありません。
ただしあまりにも大きな音だったり、持続的に音が鳴る場合は、故障の可能性もあります。気になるようであれば、メーカーに問い合わせてみてください。
冷媒がホースを流れる音
「コポコポ」という水のような音は、冷媒がホースを移動していると考えられます。冷蔵庫は、液体と気体を変化させながら周りの熱を奪い、庫内を冷やしています。ですのでこの異音の場合は冷蔵庫の仕様であって、故障ではありません。
冷蔵庫のうるさい音に関するQ&A
冷蔵庫のうるさい音に関する質問にお答えします。
A.自分で解決できなければ、冷蔵庫のメーカー公式サイトをチェックしてみましょう。パナソニックや三菱の公式サイトには、冷蔵庫から出る音に関する詳細情報が掲載されています。
それでもわからない場合は、メーカーに問い合わせてみるといいでしょう。
A.冷蔵庫の足部分の水平がとれていないと、振動で音がする場合があります。付属のアジャスターで水平になるように調節してください。
振動がおさまらない場合は、冷蔵庫の下に防振効果のあるマットなどを敷いてみましょう。冷蔵庫の側面に貼り付けた収納ラックなどが原因の場合があるので、そちらもチェックしてみてください。
A.保証期間内なら、無料で修理できる可能性が高いです。保証期間を過ぎている場合は、出張料金も含めだいたい10,000円~30,000円前後。コンプレッサーの修理代は高額で、40,000円~90,000円ほどかかります。
音の原因によって交換する部品や作業時間が変わるため、新品の冷蔵庫を購入したほうがお得なケースもあります。
《 ポイント 》
- 冷蔵庫の音の原因がわからない場合は、メーカーの公式サイトを見てみよう!
- 新品の冷蔵庫から音がする場合は、足の水平がとれているか確認する
- 異音修理費用の目安は10,000円~30,000円ほど
さいごに
冷蔵庫から連続的にうるさい音がすると、気になってイライラしてしまいますよね。冷蔵庫のうるさい音は、外側からは見えない部分が原因のことが多いです。
まずは冷蔵庫の上に置いたものを片付けて、足場をチェックしてみましょう。それでも冷蔵庫の音が解消できない場合は、この記事で紹介した原因と対策を確認したうえで業者さんに依頼してみましょう。
急に冷蔵庫が故障してしまうこともあるので、早めに対処しましょうね!