年賀状を返さないのはマナー違反?返信しなくても許される状況とは

年賀状

毎年、皆さんのお宅に年賀状は届いていますか?届いた年賀状に返事を出さないのはマナー違反になるのでしょうか?年賀状に対する意識は人によってずいぶん違うようで、価値観が多様化し、出さない人が増えています。そこで年賀状の返事を出さない人は非常識にあたるのかどうか、返信しなくても許される状況について知っておきましょう!

年賀状を返さないのはマナー違反?

年賀状

毎年元旦になると、年賀状が届くのを楽しみに待っている人がいる一方で、忙しい年末に面倒だと思っている人も多いのではないでしょうか?

ですが、礼は欠かないようにしたいもの。こちらから年賀状を送っていない人から、年賀状が届いた時どうするのが一番良いのでしょうか?

一般的には「送られて来たら送り返す」のがマナーです。

今年はこの人に出さなくていいとか、送るのが面倒くさいなど理由はいろいろあるでしょうが、やはり返事を出さないのは失礼にあたります。

一昔前なら、それまでお世話になった人たちや親せき、友人に律儀に出すイメージでしたが、近ごろでは年賀状を出す人が年々減り続けているのが実状です。

メールやSNSで年賀状を送ることは問題ないとされていますが、簡単に削除できるものと、受け取ったときに手元に残る年賀状では重みが違いますよね。

年賀状を出すことによって相手との信頼関係も強化されますので、年賀状が届いたら年賀状で返事を出すのがマナーです。

以上のことを踏まえて、どのように対応したら良いのか、どんな行為がマナー違反になるのかを把握しておきましょう。

《 ポイント 》

  • 「送られて来たら送り返す」のがマナー。
  • メールやSNSでもOKだが、年賀状が届いたら年賀状で出すのがマナー。
  • 手元に残る年賀状だと受け取った時の重みが違う。

年賀状を返さなくても許される状況とは

喪中に届いた年賀状

出していない相手から年賀状をもらったら、良好な関係を保つためにもマナーに従って、松の内と言われるなるべく1月7日までに返信の年賀状を返すのがベストです。

もらった後から年賀状を出すのは気まずいものですが、だからと言って放っておくのも失礼なことでしょう。その一方で、喪中や年賀状が遅れて届いた場合は、年賀状を返さなくても失礼にあたりません。

喪中に届いた年賀状には返信しなくても許される

そもそも喪中の期間は、遺族が人とあまり関わることのない時期です。そのため、喪中に年賀状をもらったとしても、基本的には返信する必要はないとされています。

普通の手紙や年賀状が届いたときは、相手に返事をすることがマナーですが、喪中の場合には返事を出さなくても差し支えないでしょう。

ですが、返事を出してはいけないわけではありせんので、親密度や間柄によっては寒中見舞いとして、返事を出すべきかどうか判断してください。

届いた時期が遅い場合

先にお伝えしたように、年賀状は、1月7日の「松の内」が明けるまでに送るのがマナーでしたね。

では、送っていない相手から年賀状が1月7日に届いた場合、松の内が明けるまでに相手に届けるのは不可能になってしまいます。

もし、年賀状をやりとりするだけで親しい間柄でないのであれば、返事は控えておいても差し支えありません。つながりを整理するという意味で、何もしないでおくのも一つの方法なのかもしれませんね。

1月7日以降に寒中見舞いを出して返信する

喪中の場合や、年賀状の返事が1月7日までに相手側に届かない場合は、「松の内」以降に寒中見舞いを出します。寒中見舞いは、年末年始の忙しさが落ち着いた頃に送られる一般的な方法だともいわれています。

寒中見舞いを出すタイミングは、1月8日~2月3日の節分の前までの期間で、1月7日の「松の内」を過ぎてから出すというのがマナーです。そして、相手側に2月4日頃の「立春」までに届くように送ります。

「立春」とは名前の通り、最初に春らしさを感じる頃のことですので、寒中見舞いは立春までに到着するようにしましょう。

《 ポイント 》

  • 喪中に年賀状が届いても基本的には返信をする必要がない。
  • 1月7日以降に届いた場合は何もしないでおくのも一つの方法。
  • 1月7日「松の内」以降~2月4日頃の「立春」までに寒中見舞いを出す。

年賀状を返さない人の心理

忙しくて年賀状を出し忘れたイメージ

昨年、相手から返事がなかった場合、今年は年賀状を出すべきかどうか考えてしまいますよね。どのような事情で年賀状を出さないのか、その心理がわかれば悩まずにすみますので、いつくか紹介していきましょう。

年賀状のやりとりをやめたい

仲のいい友達やお世話になった人と、お互いの近況を確かめ合える年賀状のやりとりは楽しいものです。

その一方で、会う機会がない遠い親戚、以前関わったことがある人で現在は疎遠になっている、年賀状をやりとりするだけの関係だからやめてもいいと思っている・・・そういった人と、思い切ってつながりを整理したいのかもしれません。

礼儀のひとつでもある年賀状のやりとりが、単なる形式だけというのも虚しいものですよね。心のこもった年賀状のやりとりに限定するのは健全な判断かもしれません。

いずれにしても返事が来ないのは、年賀状をやめたい意思表示と受け取って、こちらも好意的にやめても良いのではないでしょうか。

年賀状を出すのが面倒くさい

単に年賀状のやりとりが「面倒」でしていないという人もいます。毎年12月になるとハガキを準備して、デザインを選んで印刷し、手書きで住所やメッセージを書き込むなど、結構手間がかかりますよね。年末の何かと忙しい時期でもあり、筆まめでない人にとっては厄介な作業なのでしょう。

毎年同じような定型文を惰性で送っている

それほど付き合いがあったわけでもないし、長い間会っていないけれど止めるタイミングがつかめないでいる人っていますよね。

毎年、代り映えのしない定型文を惰性で出していたけれど、時間の経過とともに送る必要性を感じなくなったからではないでしょうか。

忙しくて年賀状を出し忘れた

年末は一般的に一年で最も忙しい時期です。言い訳ではなく、あまりにも忙しすぎて出し忘れている人もいるのではないでしょうか。

年末年始に繁忙期を迎える仕事をしている人、介護や看病、子育てに追われている人、受験生を抱えている家族など、様々な事情が考えられます。

目の前のことに精いっぱいで、他のことを考える余裕がない人は、年賀状にまで頭が回らないこともあるでしょう。

自分や相手の生活環境が変化した

以前は頻繁に連絡を取っていた相手でも、転職や結婚、出産などで多忙な毎日を送っていて年賀状どころじゃない時もあるかもしれません。自分を取り巻く環境に変化があった場合、年賀状のやり取りが止まってしまうことはよくあるようです。

とくに女性の場合、おめでたい結婚や出産の報告も兼ねた年賀状に対して、独身の友達から返事が来なくなったということも。

先に出産したら年賀状が来なくなったなどは、もしかすると相手の方を嫌な気持ちにさせてしまっているかもしれませんね。結婚写真や子供の写真など、年賀状の内容が相手に合っているかを考えてみる必要があるでしょう。

また、年賀状が来ない理由の中には、離婚して生活環境が変わっていたなんてこともあるようです。一般社会では結婚の報告はしますが、離婚の報告はないのが普通ですよね。それを知らずに年賀状を出したものの、返事が来ないというようなこともあるのかもしれません。

年賀状に名前が書かれていない

年賀状に差出人が書かれていない場合も受取側は返信しないことが多いです。

まさか名前を書かないなんてないだろう、と思われるかもしれませんが意外と書き忘れてしまう方は多いようです。

特に送り先が多く、手書きで年賀状を作成している方は、うっかり見落としてしまいやすいです。

年賀状はがきは差出人が不明でも、送り先住所が正しければ郵送されます。ただし、受け取った側は誰から送られてきたのか分からないため返信できません。

中には年賀状に写真やイラストなどの情報を頼りに送り主を特定できるケースもあるようですが、基本的には誰からか分からず返信されることはありません。

万が一、差出人を書き忘れて年賀状を送った場合、事情を説明する文章を添えて2枚目を送るか、親しい間柄であれば電話で伝えると相手を混乱させずに済みます。

《 ポイント 》

  • 形式だけの年賀状のやりとりをやめたい意思表示。
  • 年末の忙しい時期に年賀状を出すのが面倒。
  • 定型文をお互いに惰性で出す年賀状の必要性を感じなくなった。
  • 一年で最も忙しい年末の時期なので年賀状を出し忘れた。
  • 環境に変化があると年賀状のやり取りが止まってしまう。

年賀状を返すのが遅れた場合のマナー

1月7日

もしも、年賀状を返すのが遅くなってしまった場合も守りたいマナーは存在します。マナーを意識しているかどうかで相手側の印象が変わることもあります。新年早々、非常識・失礼な態度だと思われないためにも返信が遅くなったときのマナーをチェックしておきましょう。

1月7日までに届くように返す

遅れた年賀状でも1月7日までに届くように返すのがマナーです。また、送り先が遠方の場合は、天候や交通状況などによって遅れて郵送される場合もありますので、できれば午前中のうちに投函した方がよさそうです。

郵便受けに回収時間が表示されていますね。その日の最終回収時間を過ぎると、翌日の回収になるため、配達が少し遅くなります。

1月7日までに届かない場合は寒中見舞い

どうしても1月7日までの松の内の間に年賀状を返すことが難しい場合、寒中見舞いとして返すのがマナーです。

寒中見舞いとは、その名の通り寒い季節に相手側の健康を案ずる旨を記載した挨拶として用いられます。しかし、最近では年賀状の返信が遅くなったときに送るケースも増えてきています。

寒中見舞いで年賀状の返信をする場合、注意点もあります。返信には年賀はがきではなく一般的な官製はがきで送ること、新年の挨拶ではなく寒中見舞いとしての挨拶文を書くこと、文中に年賀状の返信が遅くなったことのお詫びを記載することを意識しましょう。

遅れた時の挨拶文の例文

遅れて届いた年賀状が、元旦に届いた年賀状と同じデザインや文面では失礼にあたることもあります。「元旦」や「2022年1月1日」と入っている場合は、文章を「謹賀新年」などに書き替えましょう。

また、ちょっとした一言を加えたのとそうでないのとでは、相手に与える印象が違ってきます。例えとして、遅れた場合の挨拶文の例を以下にあげておきますので、参考にしてくださいね。

  • ご丁寧な年賀状をありがとうございました。
  • お心のこもった年賀状を頂きありがとうございました。
  • 新年早々、年賀状を頂き誠にありがとうございます。
  • 新年のご挨拶が遅れてしまい、大変失礼致しました。
  • 年末の慌ただしさでご挨拶が遅れましたことをお詫び申し上げます。
  • 新年のご挨拶が遅れましたこと心からお詫び申し上げます。
  • ご丁寧な賀状を頂いているのにも関わらず、ご挨拶が遅れ申し訳ございません。

《 ポイント 》

  • 遅れた年賀状でも7日までに届くように返す。
  • 「元旦」「2022年1月1日」と入っている場合は、「謹賀新年」などに書き替える。
  • ちょっとした一言を加えると相手に与える印象が違う。

最後に

年賀状

年賀状を返さないのはマナー違反にあたるのかどうかについて解説しました。いかがでしたでしょうか?

一般常識では「送られて来たら送り返す」のがマナーです。出すのが遅くなったとしても、寒中見舞いとして返事は出した方が良さそうです。

ただし、返信しなくても許される状況もあります。喪中に届いた年賀状には、返事を出さなくても差し支えないでしょう。

また、1月7日以降に届いた場合は、2月4日頃「立春」までに寒中見舞いとして出しても良いですし、そのまま何もしないでおくのも一つの方法です。年賀状は、送るか送らないかが重要なのではなく、どんな気持ちで相手に送るかが大切です。

送らなくてもいいのに・・・と思っている相手には、無理をして送らなくていいのかもしれません。年賀状のやりとりを思い切ってやめるのも、人間関係を整理する手段の一つなのではないでしょうか。

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