目次
ジャージが乾燥機で縮む原因
ジャージの素材が「ポリエステル」
ジャージを乾燥機にかけると縮む原因は、素材がポリエステル100%であることです。
耐久性が高いため長く着続けても型崩れしにくい、洗濯してもシワになりにくく速乾性がある、湿気や虫害やカビにも強いため保管しやすいなどの特徴があります。
熱にも強い素材なのですが、乾燥機の高温には耐えることができず縮んでしまいやすいのも特徴のひとつです。ポリエステル100%のジャージのタグには「乾燥機×」の洗濯マークが表示されています。
ジャージの素材が「ポリエステル+綿」
ジャージの素材がポリエステル+綿である場合にも乾燥機にかけると縮んでしまいやすいです。
綿は天然素材で吸水性が高いのですが、水を含むことで緩和伸縮を起こしやすいため、乾燥機にかけることは推奨されていません。
ポリエステルのジャージに綿がプラスされる理由は吸収性が高いことです。ポリエステルだけでは汗を吸収しにくく不快感になりやすいため、綿をプラスすることで着心地を良くしたのです。
ジャージを乾燥機にかけると縮む仕組み
乾燥機にかけると繊維が短くなることでジャージが縮みます。
ジャージの生地はポリエステルや綿の繊維を編んだものです。繊維の強度を上げるために延伸という処理が行われているのですが、繊維を無理やりギュッと引き延ばした状態のことを言います。
延伸処理が行われたジャージの繊維が着ているうちに元に戻ることはありませんが、乾燥機にかけると高温の熱によって繊維が元に戻って短くなり、ジャージそのものが縮んでしまうのです。
ジャージの正しい乾かし方
スポーツ用のジャージ
NIKE(ナイキ)・adidas(アディダス)・Puma(プーマ)・FILA(フィラ)などのスポーツ用のジャージは、風通しのよい場所で陰干しするのが基本です。
ナイキのジャージは裏返して洗濯機に入れて冷水で洗うこと、粉末洗剤を使用すること、自然乾燥または低温のドラム式乾燥機で乾かすことが推奨されています。
スポーツ用のジャージの素材はポリエステル100%であることがほとんどで、乾燥機にかけると縮んでしまう恐れがあります。
サイクルジャージ
生地を傷めないために裏返して洗濯し、裏返しのまま風通しのよい場所で陰干しするのが基本です。
ハンガーの跡がついたりゴムが伸びたりすることが気になる場合には、平干しするとよいです。直射日光に当てて乾かすと日差しや紫外線によって色あせてしまうためおすすめしません。
サイクルジャージとは、ロードバイクやクロスバイクに乗る時に着用されているジャージです。体にピタっと張り付くようにフィットするのが特徴です。汗を吸収して速乾する機能、蒸れを軽減する機能、紫外線対策機能などを備えています。
サイクルジャージの素材はポリエステル+エラスタンです。エラスタンとはポリウレタン(スパンデックス)のことで、緩和伸縮を引き起こすため乾燥機にかけることは推奨されていません。
ユニクロのジャージ素材
ジャージ素材(ポリエステル・綿・ポリウレタン)が使われたユニクロの衣類は、風通しのよい場所で陰干しするのが基本です。
ブラッシュドジャージーストレートパンツやブラッシュドジャージーシャツジャケットなどがありますが、タグには「乾燥機×」の洗濯マークが表示されています。
表示がない場合でも乾燥機にかけると傷みやすいためおすすめしません。洗濯機で気軽に洗うことができますが、洗濯ネットの使用が推奨されています。
乾燥機にかけても縮まないジャージもある?
ジャージを乾燥機にかけて「縮まなかった」という事例や方法が報告されています。
ジャージの素材や品質や価格によって異なるのではないかと思いますので、試される場合には自己責任でお願いいたします。私個人はジャージを乾燥機にかけることをおすすめしません。
低温なら縮まない
ドラム式洗濯機の乾燥機は温度を設定することができ、ポリエステル100%のジャージも低温で乾かせば縮まなかったという事例があります。
コインランドリーで乾燥機にかけると高温すぎて縮むけれど、自宅のドラム式洗濯機で低温で乾燥機にかけるのは問題ないというのです。
少しだけ乾燥機にかける
ジャージをコインランドリーの乾燥機にかけても縮まなかった事例では、少しだけ乾燥機にかけるという方法が報告されています。
完全に乾かそうとすると縮んでしまうため、少しだけ乾燥機にかけてある程度まで乾かし、後は部屋干しや陰干しで乾かすという方法です。長時間ジャージを高温に晒すと縮んでしまうけれど、短時間なら問題ないというのです。
元に戻せる=縮まない
ジャージを乾燥機にかけて縮んでしまっても元に戻す方法があるため、結果として縮まないという考えがあるようです。次のような方法で解決します。
- 容器に30℃くらいのぬるま湯を用意する
- ジメチコンという成分が含まれたコンディショナー(頭髪用)を適量入れる
- 縮んだジャージを浸けて30分ほど放置する
- 手洗いですすぎ洗いをし、洗濯機で脱水をする
- 洗濯機から取り出し、戻したい大きさにまで手で引っ張って伸ばす
- 陰干しをして乾かす
すると、完全に元に戻るわけではないものの、縮みが緩和されているようです。
ジメチコンが含まれていればトリートメントでもよいとされています。ジメチコンという成分はシリコンの一種でクリーニングの際に使われる洗濯洗剤や柔軟剤にも含まれています。
頭髪用のコンディショナーやトリートメントに含まれる量でどれくらいの効果が期待できるか分かりません。ジャージなどの大切な衣類に使用するのであれば、ジメチコンやシリコンが配合された衣類用の洗濯洗剤や柔軟剤を使用することをおすすめします。
着ているうちに伸びる
ジャージが縮んでしまっても無理やり伸ばすように着ていて、いつの間にか元のサイズに戻っていたという事例が報告されています。
学校指定のジャージだったようで、縮んだからといって買い替えることが難しかったようです。縮んだことで裾や袖が短くなったけれど、しばらくして伸びていることに気づいたのだそうです。
洗濯機によっては縮まない
ドラム洗濯機によっては、ジャージを乾燥機にかけた時に縮む洗濯機と縮まない洗濯機があったという事例が報告されています。
最新の洗濯機に買い替えたのをきっかけに子供たちの毎日大量に出る汚れたジャージを洗い、乾燥機にかけているけれど一度も縮んだことはないとのことです。
「乾燥機×」の洗濯マークが表示されていても気にしないで乾燥機にかけているそうです。
最後に
ジャージを乾燥機にかけると縮む原因は、高温の熱によって繊維が短くなってしまうためです。
ジャージの素材であるポリエステルや綿やポリウレタンは、繊維の強度を上げるために延伸という処理が行われていて、乾燥機にかけると元に戻ろうとして短くなります。ジャージ全体が縮んでしまうというわけです。
基本的には洗濯ネットに入れて洗濯機で洗った後、風通しのよい場所で陰干しをしてください。ポリエステル100%のジャージは湿気や汗を吸いにくいですが、吸収性がほとんどないため乾きやすいです。速乾性に優れていると言ってもよいくらいです。
「乾燥機×」の洗濯マークが表示されていない場合でも乾燥機にかけることはおすすめできません。乾燥機の洗濯マークは「四角□」の中に「丸○」が書かれています。□と○の上に×と表示されているジャージは乾燥機にかけないでください。