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焼肉店で守りたい基本のマナーとは?
焼肉店は家族や友人と気軽に楽しめる食事スポットとして人気ですが、だからこそ最低限のマナーを意識する必要があります。
みんなで一緒に焼いて食べるスタイルだからこそ、自分のちょっとした行動が周囲に影響を与えることがあります。どのようなことが周りの迷惑になり、なぜそうなのかを理解しておきましょう。
焼肉店で絶対にやってはいけないNG行為7選
焼肉店は自由に見えても、無意識にやってしまう行為が実は周りの迷惑になることがあります。それぞれのNG行為がなぜ問題なのかを詳しく解説します。
① 焼けた肉を勝手に独り占めする
焼肉で特に嫌われるのが、焼けた肉を無言で独り占めしてしまう行為です。これは、肉が食べ頃になるのを楽しみにしていた周りの人の気持ちを無視する行為になります。
自分が焼いた肉でも、一緒にいる人に確認せず食べてしまうと、相手は「自分は軽視されている」と感じて不快になります。「食べ頃だけど食べる?」など、声をかけて相手を気遣う姿勢を持つと、気持ちよく食事が進みます。
② 一度に大量注文して食べ残す
メニューが豊富な焼肉店では「あれもこれも」と注文してしまいがちですが、一度に大量注文すると食べきれず、食べ残しが多くなります。焼肉店では、食べ残しが多いと追加料金が発生することもあります。
食べ残しはお店に迷惑をかけるだけでなく、食品ロスの問題にもつながります。少しずつ注文して、食べる量を確認しながら追加注文することが重要です。
③ 生肉を触ったトングで焼けた肉に触れる
生肉を触ったトングをそのまま焼けた肉に使うのはNGです。これは見た目の問題以上に、衛生面で非常に危険です。生肉には菌が多く付着しており、そのトングで焼けた肉を触ると食中毒や感染症のリスクがあります。
最近は特にトングを使い分けるように店からも案内されることが増えているので、必ず生肉用と焼き用のトングを使い分けましょう。
④ 網に一度に大量に肉を載せて焦がす
一度に大量の肉を網に載せると、食べるペースが追いつかず、結局焦げてしまいます。焦げた肉には発がん性物質が含まれているとも言われており、健康にも良くありません。
また、焦げ付いた網はお店側も洗浄が大変になります。肉は食べる分だけを少しずつ焼き、焦げを防ぐためにも、焦げ始めたら店員に早めに網の交換を依頼しましょう。
⑤ タレ付きの肉から最初に焼く
タレ付きの肉を最初に焼くと網が早く汚れ、他の肉が焦げやすくなったり、タレが焦げて煙が多く出たりします。特に、塩味やタン塩など、薄い味付けで楽しみたい肉を後から焼くと、その味がタレにかき消されてしまいます。
まずはタン塩や薄い塩味の肉から焼き、徐々に味の濃い肉へ進むと、網をきれいに保ちながら最後までおいしく食べられます。
⑥ 焼けた肉を直接口に運ぶ
トングや箸で直接口に焼けた肉を運ぶのは、マナー違反であり火傷の原因にもなります。熱い肉を口元で落としてしまったり、肉汁や脂が垂れて服やテーブルを汚してしまう可能性もあります。焼けた肉は一度取り皿に移し、少し冷ましてから口に運ぶようにすると安全でスマートです。
⑦ 一度取った肉や野菜を元の皿に戻す
取り皿に取った肉や野菜を「やっぱり食べない」と元の皿に戻す行為はマナー違反です。一度箸やトングで触れた食材には唾液や雑菌が付着している可能性があるため、元の皿に戻すと同席の人に不快感を与えるだけでなく、衛生的にも好ましくありません。
取り皿に取ったものは、必ず自分が最後まで食べるようにしましょう。食べきれない場合は最初から取り過ぎないように注意しましょう。
焼肉店で守るべき正しいマナー
焼肉店でのマナーは、難しく考えずに、他の人と気持ちよく食事を楽しむためのルールと考えましょう。誰もが気持ちよく食べられるために大切なマナーを具体的に紹介します。
汚れてもよい服装を選ぶ
焼肉店では煙や油、タレが服に飛び散りやすいため、汚れても差し支えのない服装を選ぶことが望ましいです。白や高価な服、長袖などは避けて、気になる場合は店に用意されている紙エプロンを使うようにしましょう。
食べきれる量を少しずつ注文する
食べ残しは食材の無駄になるだけでなく、お店にとっても処理が大変です。少しずつ注文し、テーブルの様子を見ながら追加注文すると、食べ残しを防げます。
塩味の肉から焼き始める
肉を焼く際は、網をきれいに保つためにもタン塩や塩カルビなど、塩味のさっぱりした肉から焼きましょう。そのあとにタレ付き肉を焼くことで、最後まで美味しく食べられます。
肉の焼き加減を丁寧に調整する
肉を美味しく食べるためには、焼き加減が重要です。頻繁に裏返すと肉汁が逃げてしまうため、片面をじっくりと7〜8割ほど焼いてから、一度だけ裏返して仕上げるようにしましょう。特に鶏肉やホルモンは、中心まで十分に火を通しましょう。
トングや箸は使い分ける
衛生面を考えると、生肉用と焼けた肉用のトングや箸は使い分けることが大切です。最近はトングが複数本用意されている店が増えていますが、もし一本しかない場合は店員に頼んで追加してもらいましょう。
焼けた肉は一度取り皿に移して食べる
焼けた肉は取り皿に一度移し、少し冷ましてから食べるのが安全です。肉汁や脂がこぼれそうな場合は、小皿を口元に添えて受け止めるようにしましょう。手で直接受ける「手皿」は、見た目がよくないので控えます。
焼肉を囲んで会話を楽しむ
焼肉店での食事は共同作業なので、会話を楽しむことも大切なマナーです。スマホばかり見たり、一人で黙々と食べたりせず、積極的に声をかけ合い、楽しくコミュニケーションを取りながら食事しましょう。ただし、大声で騒ぐと周囲に迷惑をかけるので、声量にも気をつけます。
店員の指示を聞き、丁寧に接する
焼肉店では網の交換や火加減の調整などで店員の助けが必要な場面があります。店員から指示を受けた場合は素直に従い、呼ぶときも手を軽く挙げたり、「すみません」と丁寧に声をかけたりしましょう。大声や乱暴な態度は控えるようにします。
テーブルが汚れたら店員に伝える
テーブルが汚れたり、タレをこぼしたりした場合、自分たちでおしぼりで拭くのはマナー違反です。店員に声をかけて、きちんと拭いてもらうようにしましょう。
まとめ
焼肉店での食事は、友達や家族との大切なコミュニケーションの時間です。マナーやNG行為に気をつけることももちろん重要ですが、食べている最中はあまり神経質になり過ぎず、周囲とのコミュニケーションや料理そのものを楽しむことを大切にしましょう。
また、焼肉店は多くの人が訪れるため、自分たちが去った後も気持ちよく利用できるように、席を離れるときにはゴミや汚れがないか軽くチェックする心遣いを持つとよいでしょう。マナーを守って、お互い気持ちよく、美味しく焼肉を楽しみましょう。