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納豆を混ぜないで食べるメリット
納豆を混ぜなくても栄養成分的には変化はないので、食べたときに美味しいと感じる方法で食べて問題ありません。
たくさん混ぜてネバネバを出すと、栄養効果が高まると思い込んでいる方がいるようですが、これに関しては、かき混ぜても混ぜなくても効果に違いはありません。
納豆をかき混ぜることによって旨味は増すものの、栄養効果が上がることはないのです。なので、健康を意識している方で納豆臭さが苦手だという人は混ぜないで食べる方がよさそうですね。
混ぜないで食べている方の意見として、次のようなものがあげられます。
- 納豆のネバネバした糸が、手やまわりの物につかない。
- 納豆を混ぜると納豆特有のニオイが鼻につくが、それが避けられる。
- 納豆のネバネバ感が苦手なので混ぜないで食べる。
- 納豆の豆の感触を味わいたいからそのまま食べる。
- 納豆を混ぜない方がおかずやお酒のおつまみとして楽しめる。
《 ポイント 》
- 納豆のネバネバや臭いが苦手な方でも食べられる。
- 納豆をかき混ぜても混ぜない場合でも栄養効果に違いはない。
- 納豆臭さが苦手な人は混ぜないで食べる方がよい。
納豆を混ぜないで食べるデメリット
混ぜることでどんどん粘りが出てくる納豆ですが、栄養効果に違いはないものの、粘ることで旨味が増します。なぜなら、空気を中に含むことによってまろやかな舌触りになり、より味を感じやすくなるからです。
ということは、納豆を混ぜないで食べると、この旨味を味わえないことになります。
この納豆の粘りは、大豆タンパク質が分解することによってできた「グルタミン酸」と「フラクタン」という糖物質から出来ています。皆さんご存知のグルタミン酸とは、旨味の一種で昆布やトマトなどに含まれます。
あまり聞きなれないフラクタンという糖物質は、納豆のネバネバ成分を安定させる性質を持っているので、グルタミン酸が粘りを出し、その粘りが切れないようにフラクタンが働くというわけです。
《 ポイント 》
- 納豆を混ぜないで食べると、旨味を味わえない。
- 納豆は空気を含むことによってまろやかな舌触りになる。
納豆を混ぜない食べ方とは
納豆を混ぜないで食べる場合の、美味しい食べ方の一例を紹介しましょう。
別皿のタレや醤油につけて食べる
納豆に付いているタレや醤油を直接かけずに、別のお皿にタレや醤油を注ぎます。お好みによって、からしを混ぜた醤油でもOKです。
何もかかっていないそのままの納豆を少量取り、別皿のタレや醤油につけながら食べます。この時に大葉に載せて軽く包んで食べると、格別な美味しさが味わえます。
卵焼きやオムレツの中に入れる
いつもの卵焼きやオムレツに、アクセントを加えたいときにおすすめです。
フライパンに卵を流し入れた後に、納豆を混ぜずにそのまま加えて上手に巻き込みます。お好みによって、チーズを同時に加えると、カットした時に納豆と絡んだチーズがとろりと溶け出し、お子様の晩ごはんとしても喜ばれるでしょう。
このような食べ方は、混ぜて粘りを出した納豆とはまた違った味わい方が出来て、おかずとしてだけではなく、おつまみとしてもじゅうぶん楽しめます。
アイデア次第で、他にもまだまだ納豆を混ぜないで食べる楽しみ方がありますので、自分だけの食べ方を見つけてみてはいかがでしょうか。
《 ポイント 》
- 納豆は別のお皿に注いだタレや醤油につけて食べる。
- アイデア次第で納豆を混ぜないで食べる楽しみ方がある。
納豆の効果的な食べ方
食べるタイミング
重要なのは、冷蔵庫から納豆を取り出すタイミングです。納豆を食べる30分前に、冷蔵庫から取り出して常温に戻しておくようにします。
納豆菌は非常に強力なので、短時間のうちにも増殖し、それにより腸内に届く菌の量が倍増するので、腸内環境を整える効果を高めることができます。
だからと言って常温に置いたままだと、納豆が再発酵した時のアンモニア臭が発生するので、長時間にわたる常温放置はさけ、食べる30分前までは冷蔵庫で保管しておきましょう。
食べる時間帯
多くの人が食べるのは、1日に1パック程度だと思われますが、1日のうちでどの時間帯に食べるかがポイントとなります。
納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」という酵素には、血液をサラサラにして血栓を溶かす効果があるため、朝よりも夜に食べるのがおすすめです。
この「ナットウキナーゼ」は、食後4~8時間くらい経ってから働き始め、10~12時間程度効果が続くと言われています。
血栓は夜寝ている間、特に朝方にできることが多いので、血行促進の効果を期待するのであれば、晩ご飯の一品として食べた納豆が、細胞の再生・新生が行われる睡眠中に、その効果を発揮するようにもっていくのがベストな状態です。
また、タンパク質が寝ている間に成長ホルモンの材料となって、美肌を作る効果も期待できます。逆に、アンチエイジングやダイエットの為に、代謝アップや冷え性の予防をしたい方は、タンパク質が体内で熱を作り出す朝に食べるとよいでしょう。
朝は体温が低いので、納豆のタンパク質が体温を上げてくれます。このように、自分の目的に合わせた時間帯に食べれば、嬉しい効果を発揮してくれそうです。
混ぜる回数
納豆を混ぜる回数は好みによりますが、混ぜることで発生する納豆の粘りは、胃壁を守ったり、腸管では老廃物の排出を促進してくれるのですが、混ぜて粘りを出さないことには、この効果は発揮されません。
ある実験結果によると、旨味が増してくるのは20回ほど混ぜたあたりからということですので、今まで納豆を混ぜないで食べてた方は、一度試してみてはいかがでしょうか。
賞味期限ギリギリに食べる
栄養価の高い納豆の効果を余すことなく摂取するのに1番おすすめなのは、賞味期限ギリギリに食べるようにすることです。
一般的には、賞味期限や消費期限に近付くにつれてだんだんと食品の栄養価が下がっていくのですが、納豆はその逆で、賞味期限に近付くにつれて納豆菌の増殖がピークに達します。
栄養素をより摂取したいなら、ひきわり納豆がおすすめ
納豆は発酵させることによって、大豆本来の栄養価を引き出します。ひきわり納豆は、大豆を砕いて作るので、粒納豆よりも表面積が大きく、その分納豆菌による分解が進みやすいので栄養価がより高まります。
熱々のご飯にのせない方が良い
血栓の発生を防ぐナットウキナーゼは、熱に弱い性質を持っており、50℃以上で完全に働きを停止させてしまいます。つまり熱々のご飯の上に納豆をのせて食べるということは、ナットウキナーゼの効果を落としていることになるのです。
また、卵と一緒に食べる場合には、卵の白身が納豆に含まれる「ビオチン」の吸収を妨げるので、黄身だけにした方が良いでしょう。
《 ポイント 》
- 納豆は食べる30分前に、冷蔵庫から出して常温に戻しておく。
- 納豆は自分の目的に合わせた時間帯に食べることで効果を発揮する。
- 納豆は20回ほど混ぜたあたりから旨味が増してくる。
- 納豆は賞味期限に近付くにつれて納豆菌の増殖がピークに達する。
- 納豆の栄養素をより摂取したいなら「粒」よりも「ひきわり」納豆。
- 納豆に含まれるナットウキナーゼは熱に弱く50℃以上で働きが停止する。
納豆の混ぜ方のポイント
納豆は混ぜないより混ぜた方がいいのですが、納豆が美味しくなるかどうかの一番のポイントは、かき混ぜる回数との関係です。
混ぜる回数は好みによりますが、なるだけ粘りをたくさん出すことでしたね。粘りを出して旨味を引き出すためには、最低でも20回程度は混ぜるようにしましょう。
納豆を混ぜる前にタレや醤油、カラシを入れてしまうと、ポリグルタミン酸が水分を吸着して粘りが出にくくなりますので、先にかき混ぜてからタレや醤油を入れるようにしましょう。
そうすることによって、口当たりがよくなり、より旨味を感じやすくなります。
他にも納豆を混ぜる大切なポイントとして、薬味は最後、食べる直前に加えるようにします。また、箸を使って混ぜている時に、混ぜる方向を途中でかえると旨味成分が壊れやすくなるので気をつけましょう。
《 ポイント 》
- 納豆は最低でも20回程度は混ぜる。
- 納豆を混ぜ終わってからタレや醤油を入れ、薬味は最後食べる直前に加える。
- 納豆は混ぜる方向を途中でかえると旨味成分が壊れやすい。
最後に
納豆を混ぜないメリットとデメリットはお分りいただけましたでしょうか?
「畑の肉」とも言われる大豆でできた納豆には、必須アミノ酸を含んだ良質なタンパク質が30%も含まれています。また、若さを保つ成分であるポリアミンも豊富です。
今まで一生懸命納豆を混ぜていた人も、混ぜない人も、栄養は同じように摂れているのですが、旨味成分には違いがあったのですね。
他にも納豆をかき混ぜる回数や食べ方、食べるタイミングによってはより納豆の良い効果を取り入れることができるようです。
健康のために納豆を食べ続けてきたという方は、納豆の食べ方や食べる時間帯などを意識して食事に取り入れることで、より良い効果を実感できることでしょう。
この記事を参考にして、ぜひ試してみてくださいね!