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2019年住宅侵入窃盗件数は約29000件…1日あたり約80件!
高齢者や女性のひとり暮らしの住宅を狙った『住宅侵入窃盗』が、実は年々減少傾向にあることをご存知でしょうか。一昔前に比べると、大きく件数が減っているというデータが公開されているのです。
しかし、だからといって、年間の住宅侵入窃盗件数が少ないというわけではありません。2019年の住宅侵入窃盗件数は、年間でなんと約29000件も起きているのです。これを1日の件数に単純換算すると、1日あたり約80件の住宅侵入窃盗事件が起きていることになります。
このリアルな数字を見ると、いつ自分の身にも起こるかわからないという現実を実感できるのではないでしょうか。年々減少傾向にはあるものの、住宅侵入窃盗は他人事ではないのです。
住宅侵入窃盗事件のうち6割が『空き巣』
住宅侵入窃盗には、店舗への強盗や住人が在宅時にひっそりと忍び込む『忍び込み』と呼ばれるケースなども含まれています。しかし、やはりと言うべきでしょうか。住宅侵入窃盗事件のうち、約6割が『空き巣』です。
空き巣は、住宅内に住人がいない時間を狙い、住居に侵入する手口です。他にも『居空き』と呼ばれるゴミ出ししている間に侵入し窃盗する手口も2.5%ありました。
空き巣に入られやすくなる『絶対NG行為』7選
住宅侵入窃盗件数のうち、約6割を閉めている『空き巣』。自分が外出している間、侵入されてしまっては、家財を守り切れません。空き巣を行う犯罪者は、その家に住む住人の普段の行動を見ていると言われています。
では、空き巣に入られやすくなるのは、どのような家なのでしょうか。共通する住人の絶対NG行為を紹介します。
1.家の窓やドアを施錠し忘れている
空き巣の侵入手口として、最も多い場所が家の窓やドアです。ドアや窓の鍵をかけ忘れてしまうことで、簡単に侵入されてしまいます。
また、現在の空き巣犯は、ピッキングなどの技術を使い、通常の鍵穴であればこじ開け、侵入することができてしまうとも言われています。そのため、特殊な鍵穴に取り替えたり、2重鍵にするなどの対策が必要です。
2.ベランダや窓の近くに足場となるような物が置かれている
窓から侵入する場合、ベランダや窓の近くに足場となる様な物が置かれている家も、空き巣によって狙われる可能性が高くなります。
例えば、ベランダの下に車が停まっていたり、窓の近くにバケツが置いてある家などは要注意です。空き巣を行う犯人たちは、足場となりそうな物であれば、どのような物でも利用します。窓から侵入されることを防ぐには、窓やベランダの近くには何も置かないことです。
3.ポストなどに合い鍵を隠している
家族が帰ってきたときに使えるように…と、昔からポストに合い鍵を入れているご家庭は多いです。しかし、現在の空き巣犯にとっては、ここまでベタなシチュエーションはありません。
ポストに合い鍵が入っている可能性は、私たちですら想像付くのです。空き巣犯には、すでに知られています。そのため、ポストに合い鍵を隠していると、ポストの中をあっさり調べられ、合い鍵を使って侵入されてしまいます。
それどころか、合い鍵を使い、1度ならず2度、3度と何度も侵入されてしまう恐れがあるので、ポストに合い鍵を入れる行為は絶対にやめてください。
4.洗濯物を日中外に干しっぱなしにしている
早朝に洗濯機を回し、洗った洗濯物を外干しするため、昼間外出中は外に干しっぱなしにしているご家庭は多いです。しかし、洗濯物を毎日外に干していると、空き巣を行う犯人たちは、それを毎日確認し、「何時から何時まで家に居ない」という目星を付けてしまいます。
そのため、基本的に毎日洗濯物を外干しする行為は、できるだけ控えてください。浴室乾燥機などがある場合は、浴室乾燥機を積極的に使い、週に何度か曜日をランダムにし、外干しすると良いでしょう。
外干しする曜日をランダムにすることで、犯人は「何曜日の何時から何時に外出する」という目星が付きづらくなり、空き巣のターゲットとして諦めることがあります。
5.郵便物を溜めたままにしている
郵便物を確認しないという家も要注意です。郵便物が溜まっていると、空き巣を行う犯人たちは、「この家は人があまり帰ってこないのかも」と考えます。その結果、空き巣のターゲットとなりやすくなるのです。
最も怖いのは、「この家は人が在宅している日が少ない」と勘違いされ、日中、在宅している際に侵入されてしまうことです。鉢合わせすることで、窃盗だけでなく、危害を加えられる可能性もあります。このような悲劇を回避するためにも、郵便物は毎日欠かさずチェックしましょう。
6.カーテンを閉め切ったままにする
日中、家の中を近所の人に見られたくない…などの思いから、カーテンを閉め切ったままにしているご家庭も狙われやすいです。カーテンを閉め切ったままにしていることで、「家に人が居ないかもしれない」と考えられてしまうからです。
どうしてもカーテンを閉めたままにしておきたいというのであれば、電気をつけておきましょう。電気が点いていると、「家に誰か居るのかも」と思わせることができ、空き巣被害のリスクを下げることができます。
7.近所の人とあまり交流がない
空き巣犯は、ターゲットにしている家の住人の行動を把握していることも多いです。日常的にターゲットが近所の人との付き合いがあるかどうかを確認している場合もあります。
これは、近所の人との交流がない家であれば、近所の人はその家の家族構成や交友関係を把握していない可能性が高いです。それを踏まえた上で、その家の住人や知人になりすまして、簡単に玄関から侵入することが可能だからです。
空き巣に入られないために…有効な対策は?
上記で紹介した6つのNG行為に当てはまる点はありませんでしたか。もし、1つでも当てはまるようであれば、空き巣のターゲットとなりやすいので、狙われにくくなる対策を行う必要があります。
空き巣に入られないために各ご家庭でできる対策には、以下のような対策法があります。
- 防犯カメラを設置する
- 防犯セキュリティーを依頼する
- センサーライトを取り付ける
- 窓の鍵に補助錠を取り付ける
- 電気をつけっぱなしにする
- テレビを点けっぱなしにする
- ドアの鍵を2つに増やす
- 洗濯物は基本部屋干しにする
- 外から中が見えにくいレースカーテンを使用
やはり防犯カメラを設置している家や、防犯セキュリティーシステムを搭載、あるいは警備会社と契約している家は、侵入されるリスクが格段に減ります。防犯カメラはダミーであっても効果があるので、金銭的に余裕が無い場合は、ダミーの防犯カメラを設置しておくことも有効です。
また、窓は簡単に鍵が開けられてしまうので、2重にしておくことをおすすめします。補助錠は100円ショップの物であっても、時間稼ぎになったり、あるいは犯人が「この家は防犯対策をしているからやめておこう」と踏みとどまるきっかけになることもあります。
電気やテレビを点けっぱなしにすることで、住人が在宅していると思わせる方法もあります。また、犬を飼っている家は狙われにくいというデータもあります。
このように、あらゆる対策を施し、少しでも空き巣のターゲットとならないよう、リスクを最小限に抑えましょう。また、日頃から少しでも近所の人との交流を持っておくことで、地域全体で防犯意識を高めることにも繋がります。
空き巣が入りやすい状況を回避して防犯意識を高めよう
いかがでしたでしょうか。空き巣は1日あたり約80件起きているとされています。他人事ではありません。少しでも空き巣のターゲットとなるリスクを下げるためにも、日頃からあらゆる手段を使って対策することを意識しましょう。