目次
美味しい梨の選び方とは?
時期になるとスーパーや果物屋さんなどに、美味しそうな梨が並びます。梨はみずみずしく、甘くてジューシーなので好きだという人も多い果物でしょう。
しかし、美味しそうな梨を購入して切ってみると、中身がスカスカだったり水分ばかりで甘みが全然なかったりすることがあります。
せっかく購入して楽しみにしていた梨が、ハズレでガッカリすることのないように、美味しい梨の選び方を把握しておきましょう。
色を見る
美味しい梨を見分けるには、まず梨の品種を確認します。
二十世紀梨のような青梨の場合は、緑色をしているとみずみずしさが強いですが、時間が経つと緑色から甘みの強い黄色へ変化していきます。
また、幸水のような赤梨の場合は、赤みが強くなってきている物が甘みの強い梨です。果物には収穫した後も甘みを増していく物もありますが、梨は追熟しない果物といわれています。
甘みが強そうな梨を選んで購入しましょう。
形を見る
梨はお尻の方が甘みが強いという特徴があります。
そのため、お尻の方が大きく、扁平になっている梨は、甘い物が多いといわれています。梨が同じ大きさをしている場合は重さのある物を選ぶようにしましょう。
梨の形を見る際は、梨の表面である皮の状態も確認しておきましょう。色ムラがなく、皮に傷がない物が美味しい梨です。
大きさを比べる
果物によっては、大きくなるほど大味になってしまう場合があります。
そのため、梨も大きくなることで大味になってしまうと思っている人もいます。しかし、品種により違いはありますが、基本的に梨の場合は大きくなっても大味にはなりません。
反対に、梨は大きくなると味が濃くなるともいわれています。そのため、梨はなるべく大きい物を選ぶようにしましょう。
手触りを確認する
梨は表面を触ると、ザラザラした物とツルツルした物があります。梨はツルツルしている方が熟しており、ザラザラしている方はやや未熟で水分量が多いです。
梨を触ってみた時の手触りで、熟しているかどうかを確認するという選び方もあります。
ただし、梨の手触りを確認したいからと、多くの梨を触ると他のお客さんも購入する梨なので不衛生になってしまいます。また、力を入れて触るとその部分から傷んだりすることもあります。
梨の表面の手触りで選ぶ場合は、お店と他のお客さんに配慮した選び方をしましょう。
梨を美味しく食べるコツは?
梨は果物なので、食べ頃を逃してしまうと傷んで食べられなくなってしまう可能性があります。梨を美味しく食べるには、美味しさを保てるように正しく保存する必要があります。
もし、美味しい梨でも保存方法や食べ方を間違えてしまうと、せっかく買った梨の美味しさを十分に楽しめなくなってしまいます。そのため、梨の美味しさを損ねないためも、保存方法や食べ方のコツを把握しておきましょう。
保存は冷蔵庫の野菜室
スーパーや果物屋さんによっては、梨は冷蔵庫ではなく常温で陳列されていることがあるので、梨は常温で保存できると思っている人も多いでしょう。
しかし、梨は温度の高い場所で保存すると傷みが早くなってしまいます。
また、乾燥にも弱いため、冷蔵庫に入れておくと冷風で乾燥してしまいます。そのため、梨の保存は気温と冷風の対策ができる冷蔵庫の野菜室が向いています。
新聞紙で包むとなおよい
梨を保存する際は、気温と冷風の対策ができる野菜室が向いていますが、野菜室で保存をしても梨を完全に乾燥から守ることはできません。
梨が乾燥してしまうと、水分が蒸発して味が落ちてしまう原因になります。
そのため、梨を乾燥から守るには、新聞紙やキッチンペーパーなどで包んであげるようにしましょう。しっかりと乾燥から守ってあげれば、梨や保存の状態によって多少の前後はありますが、長くて1週間近く美味しさを保てる場合もあるといわれています。
ヘタは下にして保管する
美味しい梨は、お尻の方が大きくなっていて偏平です。
そのため、お尻を下にした方が置きやすいです。ところが、梨の甘いお尻の部分は柔らかくなりやすく、お尻を下にしてしまうことで、傷みやすくなってしまいます。
梨は新聞紙に包んだら、お尻を上にして野菜室で保存することが、美味しさを長持ちさせるためのコツです。
食べる30分前に出すのがおすすめ
ひんやりと冷えた梨を好む人もいますが、人の味覚は冷えている食べ物の甘さを感じにくくなります。
そのため、梨の甘みを楽しむ場合は、食べる直前に冷蔵庫から出すのではなく、食べる30分前に冷蔵庫から出して、梨を常温に戻しましょう。梨の温度が上がることで、梨の甘みを強く感じられるようになります。
スーパーや果物屋さんで常温で販売されていた梨をすぐに食べたい場合は、氷水で少し冷やしたり冷蔵庫で30分〜1時間程冷やすことで梨の甘みをより楽しめるでしょう。
皮の剥き方
梨を美味しく食べるためには、選び方や保存の仕方だけでなく、切り方にも注意しましょう。
梨は皮と身の境目に甘みがあります。そのため、できる限り梨の皮は薄く剥いた方が甘みが強くなります。また、種の周りは酸味が強いので、中心部分は少し大きめに切り取るようにすると、梨の中心の酸味が皮の周りの甘みを邪魔しなくなります。
梨の食べ方の種類
梨の正しい選び方を知っていても、運悪く中身がスカスカであったり、甘みが弱い物に当たってしまうことはあります。ですが、梨の食べ方は1つではありません。
梨の味によって食べ方を変えてカバーしてみるのも1つの方法です。
そのまま食べる
梨は、シャキシャキとした食感にジューシーな甘さがあります。できれば、その美味しさを楽しむためにそのまま食べたいところです。
そのため、梨を購入する際は、そのまま美味しく食べられる物を選べるように正しい選び方を把握しておきましょう。また、その美味しさを保てるような保存の仕方と、切り方も把握するようにしましょう。
サラダに加える
バリエーションの1つとして、リンゴのようにサラダに加えるという使い方があります。
サラダに使う梨は、ジューシーで甘みの強い物よりも、少し酸味があり、甘みが強すぎない物が適しています。選んだ梨がそのまま食べるには甘みが足りないと感じた場合は、サラダに加えてみましょう。
また、梨を使ったサラダは、葉物野菜のサラダと混ぜても良いですが、チーズが入った塩気のあるサラダとも相性抜群です。
梨ジュース
梨は果汁がとても甘くて爽やかなので、絞ってジュースにしたり、果汁をおかし作りに使ったりしても良いでしょう。梨の選び方を把握していて、甘い梨を選べるのであれば、100%ジュースにしても美味しく飲むことができます。
もし、甘みが足りなかったり、水気が強かったりする場合は、レモン果汁やハチミツなどを足しても良いでしょう。
梨の品種5つ
梨といっても品種はさまざまで、梨の品種ごとに特徴が異なります。そのため、色や見た目などで選ぶことも重要ですが、品種の特徴を把握して選ぶことも重要です。
スーパーや果物屋さんに並ぶ梨の品種にはいくつか定番の品種があるので、その定番の品種だけでも特徴を覚えておきましょう。
品種1:幸水
幸水はその名前の印象通り、果汁が多くて甘みが強いことが特徴の赤梨です。また、果肉も柔らかく香りも良いため、人気が高く、お店でよく見かける梨の品種の1つです。
ただし、幸水の出荷は夏なので、秋に旬を迎える梨と比べると、あまり保存ができません。そのため、保存することを考えず、すぐに食べられる物を選びできるだけ早く食べる方が、美味しく食べられます。
品種2:秋月
秋月は新高と豊水を掛け合わせた梨に、さらに幸水が掛け合わされた梨です。
いずれも有名な梨の掛け合わせで、柔らかい果肉や果汁の多さなど、それぞれの梨の良い特徴を持ち合わせています。また、酸味があまり強くならないことも特徴で、選んだ時にハズレを引き当てにくくもなっています。
品種3:愛甘水
愛甘水(あいかんすい)は長寿と多摩という梨を掛け合わせてできた品種です。
愛甘水の特徴は甘みと歯ごたえの強さです。シャキシャキとした食感で、噛むほど甘みが出てきます。また、他の品種の梨と比べると、平たい形状をしていることも特徴の1つです。さらに、愛甘水の大きな特徴は真夏に食べられるということです。
品種4:豊水
豊水は甘味だけでなく、程よい酸味があり、甘みと酸味のバランスが良い梨です。また、豊水は綺麗な黄金色をしているので、見た目にも美しい梨です。
豊水は、幸水と肩を並べるほど定番品種の1つです。幸水の出荷時期は他の梨と比べると少し早めなので、幸水が先に店に並び始め、しばらくして梨の季節が本番を迎える頃に豊水も並び始めます。
秋の出荷なので、豊水の方が幸水よりも少しだけ日持ちします。また、豊水は350~400gほどの大きさがあり、幸水よりも少し大きいという特徴もあります。
品種5:二十世紀
二十世紀は青梨の代表品種で、その名前はよく知られています。果肉は柔らかくて、しっかりとした甘みに、少しの酸味があります。
二十世紀は青梨なので未熟な時は緑色をしています。緑色の二十世紀はシャキシャキとした歯ごたえがしっかりとしていて、爽やかな甘みと酸味があります。
また、二十世紀が熟していくると黄色になっていき、甘みが強くなります。大きさは幸水ほどで300gくらいです。出荷時期が9月上旬頃からで、幸水や豊水のように梨の季節になるとお店でもよく見かける品種です。
おいしい梨の選び方を知ろう!
時期になるとスーパーや果物屋さんに梨が並びます。
梨の選び方を知っていないと、ハズレを引いてしまうこともありますが、甘みの少ない梨はサラダやジュースなどにしても美味しく食べることができます。
しかし、やはり梨はそのまま食べて、爽やかな甘さを楽しみたいところです。梨の選び方を把握して、甘くて美味しい梨を購入するようにしましょう。