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6月に植える野菜の特徴
6月は夏野菜の植え付けの最終時期です。上旬までは安定した初夏のお天気が続くことが多いですが、北海道や東北の一部を除いて6月は梅雨の時期に入ってしまいます。梅雨に入ると天候の悪い日が続き、日照時間がぐんと少なくなります。
さらに、湿度も上がり多湿が続くため、苗は根腐れしやすくなったり病気が発生しやすくなります。雨除けや多湿対策をしっかりと行う必要がありますが、育てやすい野菜や成長が早く楽しめる野菜も数多くあります。
初心者にオススメ!6月に植える野菜3選
ゴーヤ(ニガウリ)
ゴーヤは独特の苦みを持ちグリーンカーテンとしても活躍する沖縄の夏野菜です。
植え付けは5月が理想ですが6月初旬までであれば栽培することができ、収穫の時期は8~9月です。つる性の野菜で病害虫も少ないため、初心者でも育てやすい野菜の一つです。
高温多湿にも強く梅雨の湿度が多い時期でも下葉が枯れにくく、梅雨明けの夏の強い日差しの中でもすくすく育ちます。特別な準備はなくネットやフェンスを設置しておけばよいのと、アサガオなどの他のつる性の植物と一緒に育てることもできます。
野菜用の培養土か、赤玉土:腐葉土:たい肥=4:4:2の割合で混ぜた土を用意しましょう。培養土であれば肥料は不要ですが、培養土以外は植え付け時に土に緩効性の化学肥料を混ぜます。2週間に一度野菜用の液体肥料を与えてください。
水やり:気温が上がる午前中にたっぷりと水やりをして、夕方乾いていればもう一度水やりしてください。
さつまいも
さつまいもは温暖な地方で5~6月上旬、一般的な植え付け時期も5月中旬から6月中旬まで可能で、収穫時期は10~11月です。
夏の暑さにも強く乾燥した場所で育つため、深さのあるプランターであればプランター栽培ができ、肥料がいらず水やりも毎日でないため初心者向けです。
栽培の注意点としては、窒素分が多すぎるとツルばかりが伸びてさつまいもが育ちにくくなりますので、土づくりや肥料を与える際は、窒素分が与えすぎないよう気を付けましょう。
さつまいもは収穫後の貯蔵性も高く、追熟でどんどん甘みが増していきます。また、ビタミンC、Eや食物繊維、カルシウムなど栄養も豊富で、料理のレシピの幅も広いので家庭菜園におすすめの野菜の一つです。
自分で配合することもできますが野菜用の培養土を使うことをおすすめします。葉っぱが黄色くなったら肥料が足りないサインのため、化学肥料か液体肥料を薄めて与えましょう。
水やり:乾燥を好みますが、植え付け後1週間は毎日たっぷり水やりします。プランターの場合は表面の土が乾いたら水を与え、地植えの場合は水やりはしなで育てます。
ししとう
ししとうは種の植え付けは春の時期になりますが、温暖な地域でなければ6月上旬まで苗の植え付けができます。収穫は8月から10月にかけてです。
丈夫な性質で育てやすく、コツさえつかめば初心者でも簡単に栽培できますが、そのためには良い苗を選ぶようにしてください。苗を選ぶポイントは、本葉が10枚程度あり、間隔がつまって色つやのよいものを選びましょう。
連作障害があるので、過去にししとうと同じナス科の植物を育てた土は使わないようにします。ししとうは1株で100以上の収穫ができると言われているほど、たくさん実を付けます。そのため肥料も多く必要です。肥料不足だと辛みの原因にもなるので、しっかりと与えていきましょう。
水やり:水が足りていないと辛みが出てくるため、特にプランター栽培の場合はしっかりと水やりを行います。
プランター栽培におすすめの野菜3選!
つるむらさき
つるむらさきの種まきは5~6月で、収穫時期は7~10月です。
プランター栽培では60㎝以上の大型タイプのプランターを準備してください。土づくりは野菜専用の培養土を使うのがおすすめです。
種まきから始めず苗を購入して育てるのも良いでしょう。その際は、本葉が3枚以上ついていて鮮やかな葉の色としっかりとした茎の元気な苗を選びます。1つのプランターで2株育てられます。
おひたしや天ぷら、和え物などいろいろな料理に使えるため、大きく育てられるよう支柱やネットなども用意をしておくのがおすすめです。
水やり:生長がはやいためこまめに水やりをして、プランターの底から水が流れるくらいたっぷりと十分に与えてください。
ルッコラ
ルッコラは6月までに種まきをすれば7~8月に収穫できます。
1ヵ月半程度で収穫でき、発芽率が高く病気もほとんどないため、初心者にも育てやすいハーブです。暑さと湿気に弱いため、真夏までには収穫を終えるようにすると良いでしょう。
プランター栽培ではハーブや野菜用の培養土を使い、水のやりすぎには気を付けてください。日当たりの良い場所を好みますので、風通しの良い日なたに置いてあげてください。
肥料は外葉を収穫して栽培する場合は2回目の間引き後2週間に1回追肥をします。窒素肥料が多すぎるとアブラムシが集まってくるため適量の肥料で育てるよう気を付けてください。
水やり:多湿が苦手なため、土の状態をよく見ながら乾いたら水やりをするようにしてください。
みつば
みつばは6月に種まきをすると約1カ月後に収穫ができ、小さな植木鉢やプランターで育てられます。
水耕栽培ができるくらい生育が強い野菜で、半日陰の湿度の高い場所でもよく育ちます。マンションのベランダなど日当たりが十分でない場所で栽培ができます。
乾燥に弱いため、梅雨明けの夏の乾燥には気を付けましょう。野菜用の培養土を使えば肥料は特に必要ありませんが、葉が黄色っぽくなってきたら追肥を与えてください。
水やり:乾燥が苦手なため風通しの良い場所で、水やりは十分に与えてください。
6月に植える野菜に関するQ&A
A.プランターで栽培する場合は、排水性を高めるため必ず鉢底石やネットに入れた発泡スチロールなどを敷き詰めましょう。雨が当たりやすい場所では、株の周囲に支柱を立ててビニールをかぶせるなどの対策もおすすめです。
A.雨が続くことで土壌が多湿環境になり、病気が発生しやすくなります。加えて、過剰に水分を含んだ土壌は酸素濃度が下がるため酸欠症で生育不良になりやすくなります。そうならないために対策を施しておきましょう。
6月に植える野菜の病害虫予防と対策
日照時間が短くなり湿度が高くなることで、病気も発生しやすくなります。
特に春夏野菜の代表的な害虫のアブラムシ類の中でもワタアブラムシは6~8月が発生のピークです。風通しの良い場所を選び、殺虫剤や殺菌剤でしっかりと害虫対策をしておきます。
また、育った野菜を収穫するときに正しい方法で行わないと、野菜が傷ついたりすることでそこから病原菌が侵入して病気にかかりやすくなるとも言われています。肥料の与えすぎや不足も害虫の発生を助長するので適切な肥料配分を心がけてください。
最後に
不織布や寒冷紗などの防虫ネットをホームセンターなどで購入して防虫対策をすることもできます。
低価格で購入できるため手軽な対策方法にはなりますが、ネットをかけたまま水やりができないため、水やりの時は外す手間があります。
6月に植える野菜に利用するのであれば、不織布より保温効果は劣りますが通気性の良い寒冷紗のほうがおすすめです。