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防水スプレーは靴にも効く?
靴は水に濡らしてしまうと傷みが進んでしまいます。そのため、雨の日に履く靴はできるだけ濡れないように注意する必要があります。
また靴に撥水性を付けたりなどして、靴が濡れても良いように防水スプレーをかけておくという人もいます。
防水スプレーは靴を水から守ることに有効です。ただし、防水スプレーにはシリコン系やフッ素系などの種類があり、靴と防水スプレーの相性が悪いとひび割れなどを起こしてしまうこともあります。
そのため、必ず防水スプレーと靴の相性は事前に説明書や店員に聞くなどして確認するようにしましょう。
靴の防水スプレーの効果
靴と防水スプレーの相性が悪い物でなければ、問題なく防水スプレーを靴に使うことはできます。
しかし、防水スプレーには靴用の防水スプレーもあります。靴に防水スプレーを使う目的は、靴が濡れて傷まないようにするためです。
靴用の防水スプレーでも、通常の防水スプレーと同じように靴が水に濡れることから守ってくれます。靴用の防水スプレーは靴屋などにもあるため、店員に靴のことと併せて聞いておくと安心して使うことができます。
雨や雪を弾く
靴を濡らしてしまうと、靴を大きく傷めてしまう原因となってしまいます。そのため、雨が降っているときや、雪が降っているときなどに防水スプレーをかけていない靴を履くと、靴が濡れてしまい、靴を大きく傷めてしまうことになります。
しかし、靴に防水スプレーをかけておけば、靴に撥水効果を持たせることができるので、雨や雪を弾くようになります。靴が水を弾いてくれるので、靴が濡れにくくなり、雨や雪などで靴が痛むことを防いでくれます。
ホコリや汚れをつきにくくする
靴に防水スプレーをかけておけば、水分を弾くことで靴に汚れがつきにくくなるという効果も得られます。また、防水スプレーにはいろいろな種類があり、効果もそれぞれです。
中には、防水スプレー自体がホコリや汚れを付きにくくする効果を持っている物もあり、このようなタイプは水に濡れるような状況でなくても、普段からホコリや汚れなどを付きにくくしてくれます。
≪ポイント≫
- 防水スプレーは水分(水や雪など)をはじく効果を与えるグッズ
- 防水スプレーの中には、「ホコリ・汚れ」を防ぐ物もある
防水スプレーの種類
ここからは防水スプレーの種類を詳しく紹介していきます。
防水スプレーには主にシリコン系やフッ素系の2種類があります。これらは持っている特徴が異なり、靴との相性が悪いと、逆に靴を傷めてしまうこともあります。
防水スプレーと靴の相性をネットで調べたりシューズショップの店員に相談するなどして、事前に確認をとっておくことが重要です。
シリコン系
シリコン系の防水スプレーは靴に吹きかけることで、靴の表面に皮膜を作ります。この皮膜が雨や雪などの水を弾くようになります。ただし、表面を皮膜で覆ってしまうため、靴の通気性が悪くなってしまうことがあります。
また、スムースレザーなどの靴にシリコン系の防水スプレーを使いすぎてしまうと、表面が硬くなってしまい、最悪の場合はひび割れてしまうということもあるので注意が必要です。
フッ素系
フッ素系の防水スプレーは靴に吹きかけることで靴の繊維にフッ素の分子が浸透していきます。
フッ素が靴の繊維に浸透すると雨や雪などの水を弾く効果を持つようになります。シリコン系の防水スプレーと違い、靴の表面を覆うわけではないため、靴の通気性を落とすことがありません。
しかしフッ素系の防水スプレーは効果が長持ちしにくいというデメリットもあり、定期的に繰り返して使い続ける必要があります。
≪ポイント≫
- 防水スプレーは主に「シリコン系」「フッ素系」の2種類に分かれる
- シリコン系スプレーは、「長持ちする」が「通気性が悪い」デメリットがある
- フッ素系スプレーは、「通気性は良い」が「長持ちしない」デメリットがある
防水スプレーの使い方
防水スプレーの種類を把握したところで、次は使い方や注意点を見ていきましょう。
防水スプレーは靴との相性が悪いと、ひび割れなどトラブルの原因となってしまいます。もちろん他のスプレー製品同様に、直接吸いこんだりしないように配慮が必要です。
そのため、防水スプレーを使うのであれば、正しい使い方を把握しておく必要があります。意外と見落としがちな注意点もあるので、必ず事前に確認するようにしましょう。
基本的な使い方
基本的な防水スプレーの使い方としては、靴とスプレーとの間を30cmほど離して、靴全体にスプレーを吹きかけます。しっかりとスプレーがかかっていない場所があると、その部分だけ水に濡れてしまう原因となります。
ムラのないように、靴全体に満遍なく吹きかけるようにしましょう。特に、水が染みやすいファスナーやステッチは入念にかけておきましょう。
防水スプレーをかける量の目安は、靴の表面がしっとりする程度と覚えておくとよいでしょう。ただし1度で済ませるのではなく、1度乾かせて、2回防水スプレーをかけるようにしましょう。
≪防水スプレーする時のポイント≫
- 靴から「30cm」離してスプレーする
- ムラが無いように「満遍なく」スプレーする
- スプレーの目安は「靴の表面がしっとりする」程度吹きかける
- スプレーは乾かしながら「2度行う」と長持ちする
防水スプレーを使い際の注意点
次は使用時の注意点を確認していきましょう。
防水スプレーは便利なグッズですが、そのまま吹きつけただけではしっかりとした効果を発揮しません。事前に準備するべきことや使用する場所など、基本的な使い方と同時に覚えてしまいましょう。
汚れは落としてから
防水スプレーを使う前には、まず靴の汚れは落としておきましょう。汚れがついたまま防水スプレーを吹きかけてしまうと汚れを覆ってしまいます。
靴の表面の防水スプレーを剥がさないと、覆われてしまった汚れは落ちません。二度手間になってしまうので、必ず靴の汚れを落としてから吹きかけましょう。
つけ過ぎは変色やシミのリスク
防水スプレーはたくさんかけたからといって、撥水効果が長持ちしたり、強くなったりすることはありません。無意味なだけではなく、つけ過ぎることによって靴の色が変わってしまうことやシミがでてきしまう原因にもなりえます。
そのため、初めて使う防水スプレーと靴の組み合わせの場合には、まず目立たないところに少量だけ吹きかけてみて様子を見るようにしましょう。
スプレーは戸外でしよう
防水スプレーは、直接吸い込んだりしないように注意が必要です。使用時には必ず換気しながらふきつけましょう。玄関で防水スプレーを使うのであれば、必ず戸を開けて作業しましょう。できれば玄関先やベランダなど、屋外で作業する方が安心です。
玄関で防水スプレーを使うと、防水液が地面に落ちて滑りやすくなるという点にも注意しましょう。また、スプレーを使うので必ずマスクを着けるようにしましょう。
妊娠中であれば特に注意が必要です。自分で作業することは避けて、家族にお願いしましょう。小さな子供やペットがいる場合は、近寄れないようにする配慮も忘れないでください。
≪防水スプレーの注意点≫
- 汚れを落としてからスプレーする
- スプレーはかけすぎない
- スプレーする場合は換気の効いた屋外で行う
防水スプレーを使う頻度
先に述べた通り、防水スプレーはたくさん吹きかければ効果が長持ちするというわけではありません。
そのため、靴に防水スプレーの効果をしっかりと持たせるためには、適切な量を適切な頻度で使う必要があります。また、防水スプレーは使う頻度とともに、使うタイミングも重要となります。
初めて靴を履く時
防水スプレーを使うタイミングとして、購入した靴を初めて履くときにかけるようにしましょう。靴や防水スプレーの種類にもよりますが、出かける30分くらい前にかけてなじませておくことをおすすめします。
新しい靴を買った直後にスプレーしても支障ありませんが、すぐに履く予定がないというときは注意が必要です。しばらく履かずに時間が経ってしまうと、防水スプレーの効果が薄れてしまうこともあります。
1週間に1度
靴を履いているときはもちろん、履かずに保管しているだけでも時間の経過とともに防水効果は薄れてきます。靴と防水スプレーの種類にもよりますが、週に1回ほどのペースでスプレーをかけ直すようにしましょう。
雨が降らない時期に防水スプレーをかけても意味がないと思う人もいますが、防水スプレーにはホコリや汚れを付きにくくしてくれるものもあるので、天候に関係なく靴を汚れから守ってくれます。
雨が降った日
防水スプレーを吹きかけた靴で雨の日に履いて出かければ、靴は雨を弾いて濡れることから守ってくれます。しかし、雨から濡れることを守ってくれた靴は、撥水力を大きく落としてしまいます。
そのため、雨が降った日は防水スプレーをかけるようにしましょう。防水スプレーでメンテナンスを日頃から行っておくことで、靴の劣化を抑えることができます。
≪ポイント≫
- 初めて靴を履くときは防水スプレーをしよう
- 1週間に一度防水スプレーをかけなおそう
- 雨で濡れた日はメンテナンスの一環として防水スプレーをしよう
人気のおすすめ防水スプレー15選
防水スプレーにはいろいろな種類があります。これらは持っている特徴がそれぞれ異なりますので、お気に入りの靴に合わせて適切なタイプを選びましょう。
また、同じ防水スプレーでも持っている特徴が異なることから、人気のある防水スプレーや使いやすい防水スプレーなどもあります。これらの中から、自分の靴に適した防水スプレーを選ぶようにしましょう。
【コロンブス】アメダス420
アメダス420は、1919年創業の靴クリーム・靴用品の老舗メーカーcolumbusの製品です。アメダス420はフッ素系の防水スプレーで、防水だけでなく撥油、防汚の効果もあります。
そのため、水、ホコリ、ゴミ、油分などの汚れから靴を守ってくれます。フッ素系の防水スプレーのため、靴の通気性を落とすこともありません。また、ツヤ革、起毛革、天然皮革、人工皮革など幅広い製品に対応して使うことが可能です。
【クレップ プロテクト】 防水スプレー
クレップ プロテクトは2012年にロンドンで設立されたフットウェアクリーナー専門のブランドです。
こちらの製品はフッ素系の防水スプレーで、靴の通気性を落とさずに使用できます。また、防水だけでなく、防汚効果もあるため、靴が汚れにくくなります。
使える靴の素材は天然皮革、合成皮革、スェード、ヌバック、キャンバス、ナイロンなどです。ただし、爬虫類の皮革や、エナメル、ポリウレタン、ビニールコーティングなどへの使用には適していませんので注意しましょう。
【エム・モゥブレィ】スエード用栄養・防水スプレー スエードカラーフレッシュ
エム・モゥブレィのシューケアプロダクツは、多くの靴愛好家から指示されているシューズケア用品のトップブランドです。
代表的な製品である靴用防水スプレー以外にも、シューズクリームなどを手掛けています。エム・モゥブレィのスエード用栄養・防水スプレー スエードカラーフレッシュはフッ素系の防水スプレーです。
スエード・ヌバックなどの起毛皮革の靴への使用に適しています。また、色あせした革の発色を鮮やかにするという効果もあるので、靴のメンテナンスに向いている防水スプレーでもあります。
【3M】スコッチガード
3Mのスコッチガードはシリコン系の防水スプレーです。そのため、効果が長く続きやすいです。
また、シリコン系の防水スプレーでありながら、表面を覆うように防水をするのではなく、繊維をコーティングするように皮膜を作るため、靴の通気性が落ちにくいという特徴があります。
速乾性が高く、スプレーを吹きかけると1分で防水効果が得られます。服にも使えるため、急な雨に遭ってしまっても、応急処置として靴だけでなくズボンの裾などもまとめて防水することもできます。
【3M】スコッチガード 塗る防水靴ガード 革靴用
スプレーではありませんが、上記で述べた3Mのスコッチガードには塗るタイプの物もあります。スプレータイプではないので、匂いが出にくく、玄関などの屋内で使用することが可能です。
また、無色なのでどのような色の靴にも使うことができ、手も汚れにくいため、使い勝手が良い製品です。他にも、ツヤ出しクリームが配合されているため、靴にツヤを戻すこともできます。当然ながら、防水、防汚効果もしっかりとしています。
【コロニル】 栄養・防水スプレー ヌバック+べロアスプレー
コロニルはレザーケアアイテムのトップブランドで、世界の約100ヵ国で愛用されています。
コロニル製品のコンセプトは「皮革に優しい・人体に優しい・環境に優しい」のため、機能性だけを重視するのではなく、人や環境に優しい製品を多く作られています。コロニルのヌバック+ベロアスプレーはフッ素系の防水スプレーで、起毛皮革の風合いを保ってくれます。
【サフィール】スエード&ヌバックスプレー
サフィールはヨーロッパを代表するシューズケア、レザーケアのブランドです。サフィールの製品は「できるだけ天然のものを使用する」ということをコンセプトに作られています。
そのため、サフィールのスエード&ヌバックスプレーの原材料にはスイートアーモンドオイルが使われています。高濃度の栄養がスェードやヌバックなどの起毛革に保湿効果を与え、良い毛並みの状態を長く保ってくれます。また、顔料を多く含んでいるため、色を美しく戻してくれます。
【マーキープレイヤー】防水スプレー SNEAKER WATER REPELLENT No.01
マーキープレイヤーは「KEEP YOUR SNEAKERS LOOKING SHARP」をスローガンに、スニーカーケアに特化した製品を開発しています。
マーキープレイヤーの防水スプレーはフッ素系でキャンバスや合成合皮、天然革などに使用可能です。容量が420mlと多く、使い勝手が良いです。ただし、靴に汚れがあるまま使ってしまうと、その汚れが原因で輪ジミを起こすこともあるので、使用前には靴の汚れを落としておきましょう。
【ジェイソンマーク】REPEL SPRAY
ジェイソンマークのREPEL SPRAYは非常に高い防水効果を持っています。独特なボトルの形状は人間工学に基づいて握りやすいハンドルに設計されているため、このような形になっています。
また、使い終わったREPEL SPRAYのハンドルを付け替え用のREPEL SPRAYに付け替えることができます。ハンドルが再利用でき、付け替え用は少し値段がお得になっています。
【ソフト99】イヤなニオイがしない防水スプレー
防水スプレーの匂いが苦手という人もいます。そのような人にはソフト99のイヤなニオイがしない防水スプレーがおすすめです。
この製品はシリコン系の防水スプレーで、グレープフルーツの香りが付いていて、商品名通りイヤなニオイがしません。ただし、革、毛皮、人工皮革、和装品、ビニール製品には使えません。
そのため、靴に使う場合も布製のスニーカーなど、使える物は少し限られていることには気をつけましょう。
【ボアード】BORED VITAL PRO SIZE MIST WR
ボアードのVITAL PRO SIZE MIST WRは高耐久防水撥水ミストによって、非常に高い防水効果を与えてくれます。その効果は強力で、本来はヨットなどのセイルクロス専用の物です。
そのため、防水撥水効果が強力なだけでなく、風圧や塩水などに対しても耐久力が高いです。また、耐久性も高く、高圧洗浄などを行わない限りは成分が流れ出すこともないため、防水効果が長く続きます。
【LOCTITE】超強力防水スプレー
防水スプレーを使う人の中には、高価な物ではなく、手軽に使える物が良いと考える人もいます。そんな方には、ロックタイトの超強力防水スプレー 靴用をおすすめします。
値段は手頃ですが、商品名のとおり超強力な防水効果を得られます。フッ素系の防水スプレーで、ツヤ出し効果もあります。そのため、革靴やブーツなどには使えますが、バックスキン、スエード、ゴム靴などへの使用には適していません。
【エコー】シューケア Foam Cleaner
エコーは1963年にデンマークで設立された、靴をの製造から販売までを一貫して手がけているブランドです。また、エコーは世界4ヶ所に革をなめす工場を保有していて、高品質にこだわっている会社でもあります。
エコーのシューケア Foam Cleanerは化粧品の発想で作られたウォーターベースのシューズクリーナーです。低刺激で汚れを落とせるので靴にも優しく、痛みや劣化を防ぎます。
こちらの製品単独では防水効果はありませんが、防水スプレーを使う前の靴の手入れに使うことで、防水スプレーの効果を高めてくれます。靴にこだわる方はぜひ併用してみましょう。
【エコー】 REPEL(防水スプレー)
上記で紹介したエコーはシューズクリーナーだけでなく、防水スプレーも扱っています。シューズクリーナーと同様に、防水スプレーもウォーターベースで、フッ素系となっています。
高い防水、防汚効果を持っていて、靴だけでなくバッグや財布にも使えます。エコーのシューズクリーナーであるシューケア Foam Cleanerと合わせて使うと良いでしょう。
エコーの製品は見た目も化粧品のようにおしゃれなので、玄関に置いていても生活感の出過ぎない、インテリア小物としても活躍してくれます。
【RUST-OLEUM】ネバーウェットネオ
ネバーウェットネオは、水が球体のまま転げ落ちるほどの高い撥水効果を与えてくれます。シリコン系のスプレーのため、効果も長持ちです。
ただし高い撥水性を持っている分、スプレーが乾くまでに他の製品よりも時間がかかり、24時間陰干し必須となっています。防水効果の優れた製品ですが、時間に余裕のある時に使用するようにしましょう。
100均の防水スプレーでも効果がある?
商品によっても異なりますが、防水スプレーは1,000円~2,000円ほどします。また、それ以上に高価な物もあります。
しかし、実は防水スプレーは100均でも取り扱われています。
100均の防水スプレーの効果は?
100円の防水スプレーということで、あまり高い効果が期待できないのではないかという印象を持つ人もいらっしゃることでしょう。もちろん商品によって性能の良し悪しはありますが、それは100均の商品でなくても同様です。
シリコン系とフッ素系、使える材料など、自分に適した防水スプレーを見極めれば、100均のものでも十分に効果を実感できるでしょう。
100均の防水スプレーはサンダルなどの靴関連のコーナーではなく、傘やレインコートの近くにあることが多いので探してみると良いでしょう。
100円という価格帯のため、他のメーカー製と比べて容量が少ないというデメリットはありますが、上手に使えば節約にもなります。
防水スプレーを上手に使って靴をきれいに保とう!
靴は雨や雪などで濡れてしまうと、大きく傷んでしまいます。大切な靴や、お気に入りの靴を長く使うためには靴を濡らさないことが重要です。
しかし、雨や雪の日にどうしても大切な靴や、お気に入りの靴を履くということもあります。そのようなときに備えて、防水スプレーを使ってきれいに靴を保つようにしましょう。
防水スプレーには防水だけでなく、防汚効果も持っている物も多くあるため、雨や雪だけでなく、普段の汚れ対策にも適しています。防水スプレーで大切な靴や、お気に入りの靴を傷みから守りましょう。