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イングリッシュラベンダーの特徴
原産地は地中海沿岸からインドなどの西アジアの地域です。かなり寒い地域で育っているので寒さには耐性があります。日本の北海道の気候でも難なく育ちます。
また、乾燥に非常に強いことも特徴の一つ。その反面、多湿には向いていないので、梅雨の時期は管理方法に注意が必要です。
他のラベンダーよりも香りが強いことでも知られています。ラベンダーの香りには人の心を癒す効果もあるので、部屋に飾っておけばいつでも心をリラックスさせてくれるでしょう。
イングリッシュラベンダーの主な品種の一覧は以下の通りです。
- ラバンディン
- フレンチラベンダー
- デンタータラベンダー
- ピナータラベンダー
様々な種類があり、色は紫だけでなく薄ピンクまであり品種によって色が微妙に違います。また、テンターダラベンダーは温かい地域であれば四季咲きします。耐性も種類によって違うので、自分が育てたいものをよく調べてから購入するといいでしょう。
《 ポイント 》
- 原産地は地中海沿岸~インドなどの西アジア地域
- 乾燥に強い
- 他のラベンダーよりも香りが強い
イングリッシュラベンダーを鉢植えで育ててみよう!
ここからは、育て方について説明します。少しコツが要りますが、慣れれば初心者でも大丈夫です。よく読んで育ててみてください。
植え付け時期と開花時期
植え付け時期は、開花期である5〜7月です。イングリッシュラベンダーにとって春の気候は好条件が揃っています。夏になってしまうと高温多湿になり、植え付け環境が適していません。春のうちにやってしまいましょう。
準備する物
- 苗
- 鉢
- ラベンダーまたはハーブ用の培養土
- 鉢底石
- 鉢底ネット
植え付けの手順
- 鉢に鉢底ネットを入れて、その上に鉢底石を入れる
- 培養土を鉢の1/3まで敷き詰める
- 苗をポットから出して土を払う
- 苗を鉢に入れて隙間を土で埋める
- 水をやり、風通しのいい日陰で1週間育てる
- カーテン越しの窓辺に移動させる
培養土は市販で購入することもできますが、自分で手作りすることも可能です。その場合は、赤玉土6:腐葉土4で混ぜ、さらに有機肥料を小さじ1杯と、苦土石灰を手作り培養土1リットルに対し3g程度の割合で混ぜます。自分で手作りするとさらに愛着が湧くのでおすすめです。
苗の土を払うときは優しく払いましょう。根を傷つけてしまうとそこから根腐れをしてしまう可能性があります。もみながら払うイメージで土を落としてください。
湿気に弱い植物なので水やりはほどほどに。鉢の中の土が濡れるくらいで大丈夫です。
《 ポイント 》
- 植え付け時期と開花時期は5〜7月
- 培養土は手作りできる
- 土を払うときは優しくする
- 水やりはほどほどにする
イングリッシュラベンダーのお手入れ方法
鉢植えの方法がわかったところで、ここからはお手入れ方法について紹介します。初心者の方はここでつまずきやすいですが、1つずつ覚えて実践していけば大丈夫です。
置き場所と冬越
風通しのいい日の当たる場所に置きましょう。リビングだと窓辺が一番最適です。イングリッシュラベンダーは寒さには強い性質を持っています。なので、窓辺においておけば冬越は可能です。
しかし、夏の暑さには非常に弱いという特性を持っています。夏場は西日や直射日光の当たらない風通しのいい薄い日陰などで育てるとうまく夏を越えることができます。
梅雨の時期は気温は高くないですが、湿度が高いため注意が必要です。ベランダに出している場合は雨に当たることがないように気をつけましょう。
《 ポイント 》
- 風通しのいい日の当たる場所に置く
- 夏の暑さと湿気に弱い
水やりと肥料
乾燥に非常に強いのが特徴です。そのため水やりは土が乾いたらあげる程度にしましょう。水をやりすぎると枯れることもあるので気をつけてください。
また、夏場は成長が止まる時期です。なので肥料を与えると栄養過多になってしまうので控えるようにしてください。成長が始まる初秋になったら追肥するようにしましょう。
《 ポイント 》
- 土が乾いたら水をやる
- 肥料は初秋に与える
花が咲いた後と剪定のやりかた
花が咲いた後、落ちるまで待っていると他の花の生育の邪魔になってしまいます。花が咲いて枯れ始めたら剪定しましょう。花茎の下の新芽が出ている少し上でカットするようにしてください。
他の時期で剪定するイチオシの季節は夏前です。全体的に形を整えるように丸くカットします。枯れてしまった葉っぱは、葉の付け根から手で摘み取るようにしてください。細い枝は下からカットしましょう。
《 ポイント 》
- 花が枯れ始めたら、花茎の下の新芽が出ている少し上でカットして花を取る
- 剪定のベストシーズンは夏前
- 形を整えるように剪定する
イングリッシュラベンダーの植替え
植替え時期は3〜5月がおすすめです。庭植えの場合は、庭を耕して土を柔らかくしておきます。その後、高植えにするようにしましょう。
鉢植えの場合は、5〜6号くらいのひとまわり大きめの鉢を準備しましょう。大きすぎると多湿になり育たなくなります。植え替え方法は記事の前半でお伝えした植え付け方法と同じです。
《 ポイント 》
- 植替え時期は3〜5月がおすすめ
- 鉢は少し大きめを選ぶといい
イングリッシュラベンダーに関するQ&A
イングリッシュラベンダーのよくある質問を紹介します。みなさんの疑問にも回答できているかもしれません。ぜひ目を通してみてください。
A.結論から言うと、ドライフラワーに向いています。ドライフラワーに向いている植物の条件が水分が少なく、花びらが適度に厚いものです。ドライフラワーにして部屋に飾るとイングリッシュラベンダーの香りが部屋中に広がってリラックスさせてくれます。
A.一番のおすすめは、吊るしながらドライフラワーにしていく方法。だんだん乾いていく経過を楽しみながら飾ることができます。また、かごに入れて飾ったり、小物を利用して飾ったりするのもおすすめです。可愛い印象になり部屋のいいアクセントになります。
A.保管している場所にもよりますが、通常なら半年〜1年ほど寿命があります。しかし、保存環境が悪いと2〜3ヶ月でだめになってしまうこともあるので注意が必要です。
《 ポイント 》
- ドライフラワーに向いている
- 吊るして飾りながらドライフラワーにする方法がおすすめ
- ドライフラワーは半年〜1年ほどで寿命がくる
イングリッシュラベンダーを栽培する時の注意点
栽培するときに気をつけなければいけないことを紹介します。この注意点はしっかり守るようにしましょう。
病気と害虫
よくかかる病気として挙げられるのがうどんこ病です。この病気は、風通しが悪い環境で生育されたときなど、茎や葉っぱに白い粉が付いてしまう病気です。そのまま放っておくと育たなくなり、いずれ枯れてしまいます。病気を発見したらすぐに殺菌剤を撒くようにしましょう。病気にならないためには風通しのいいところに置くことが大切です。
害虫としてはハダニやアブラムシが挙げられます。発見した際は殺虫剤を撒いて駆除しましょう。
《 ポイント 》
- よくかかる病気はうどんこ病
- 害虫はハダニやアブラムシが主流
水の与えすぎには気を付ける
高温多湿にとても弱い植物ですので、基本的に乾燥気味に管理します。土が湿っているときに追加で水を与えてしまうと蒸れや根腐れを引き起こします。乾いたら水をやるという習慣を徹底しましょう。
《 ポイント 》
- 管理は乾燥気味に
寄せ植えをする場合
実は、寄せ植えはイングリッシュラベンダーのような種類にはあまり向いていません。蒸れに弱いためです。それでも寄植えをしたい場合は株同士がくっつき過ぎないようにしましょう。
《 ポイント 》
- 寄植えには向いていない
- 株同士がくっつかないようにする
最後に
イングリッシュラベンダーを鉢植えで育てる方法について紹介しました。
イングリッシュラベンダーは夏越えが難しく初心者には難しいと言われがちですが、コツを掴めばきちんと育つ植物です。うまく育てられれば3〜5年は保つと言われています。ぜひ長く育てられるようにしましょう。また、育てたらドライフラワーとして楽しむのもおすすめ。
自分の好きなようにイングリッシュラベンダーを楽しんでみてください。