こたつを出すタイミングはいつ?地域別の目安と気温の基準を紹介

こたつを出す時期は、気温や地域によって異なります。一般的には最低気温が15℃を下回る頃が目安です。この記事では、こたつを出すベストなタイミングや準備の時期、地域ごとの使い始めの傾向をわかりやすく解説します。

こたつを出す目安の気温

こたつに入って気持ちよさそうにくつろいでいる女性

季節が進み、朝晩の冷え込みを感じるようになると「そろそろこたつを出そうかな」と思う人も多いでしょう。

こたつを出すタイミングに迷ったら、まずは気温を目安に考えるのがおすすめです。温度を指標にすることで、感覚に頼らず快適に使い始めることができます。

こたつを出すサインは「最低気温15℃」

多くの家庭で暖房器具を使い始めるラインが、この「最低気温15℃前後」です。

この気温帯になると、朝起きたときに肌寒さを感じたり、素足で床に立つと冷たさを覚えたりするようになります。

日中は暖かくても、夜になると冷え込むようになったら出すタイミングと考えてよいでしょう。

次のようなサインが現れたら、こたつを出す目安です。

  • 朝晩の最低気温が15℃を下回る
  • 床や畳に触れるとひんやり感じる
  • 夜にブランケットや靴下が手放せない

また、同じ15℃でも感じ方には個人差があります。

断熱性の高い住宅ではもう少し気温が下がっても快適に過ごせますが、木造住宅や北向きの部屋では早めに冷えを感じる場合があります。住環境に合わせて判断することが大切です。

準備段階は「最低気温20℃前後」からスタート

実際に寒くなってからこたつを出そうとすると、掃除や動作確認に手間取ることがあります。

そのため、まだ暖かさの残る最低気温20℃前後のうちにメンテナンスを始めておくのが理想です。この時期に動作確認を済ませておけば、急に冷え込んでもすぐに使えます。

準備段階でやっておくと良いことは次のとおりです。

  • ヒーター部分やコード周りのホコリを取り除く
  • 電源コードの傷や曲がり、劣化を確認する
  • こたつ布団を天日干しして湿気を飛ばす
  • 試運転をして、異臭や異音がないか確認する

気温が下がってから慌てて準備をすると、掃除が不十分なまま使い始めることもあります。早めの点検を習慣にしておくと、故障や火災のリスクを減らし、安心して冬を迎えられます。

地域ごとのこたつを出す時期の目安

日本は南北に長く、地域によって寒さの訪れ方が大きく異なります。こたつを出す時期を考えるときは、地域ごとの平均気温の変化を目安にすると判断しやすくなります。

北海道・東北地方

北海道や東北地方は、全国でも最も早く冬の寒さがやってくる地域です。

北海道では9月下旬〜10月上旬に最低気温が15℃を下回ることが多く、この時期からこたつを出す家庭が増えます。

ただし、北海道ではセントラルヒーティングなど全館暖房の住宅も多いため、こたつを併用する家庭は比較的少なめです。

東北地方では10月上旬〜中旬が目安で、雪が降る前の秋の冷え込み対策として、10月初めには準備を整えておくと安心です。

関東地方

関東地方では10月下旬〜11月上旬にこたつを出す家庭が多く見られます。

東京都心では11月に入ると最低気温が15℃を下回る日が増え、朝晩に冷え込みを感じるようになります。

特に北関東や山間部は気温が下がるのが早いため、10月下旬には準備をしておくと快適に過ごせます。

中部・関西地方

中部・関西地方は、11月上旬〜中旬がこたつを出す目安です。

名古屋や大阪などの都市部では朝晩の寒暖差が大きく、11月に入ると気温が下がり始めます。

一方で山間部では10月下旬にすでに冷え込むこともあるため、地域差を意識して早めに準備しておくと良いでしょう。

中国・四国地方

中国・四国地方では11月上旬〜中旬が一般的な出す時期です。

日中はまだ暖かい日が続くものの、朝晩の冷え込みが強まるため、この時期を目安にこたつを出す家庭が増えます。

特に日本海側や山間部では冷え込みが早い傾向があるため、10月下旬から準備を始めておくと安心です。

九州地方

九州地方は比較的温暖な気候ですが、北部では11月中旬、南部では11月下旬〜12月上旬にかけてこたつを出す家庭が多いです。

南側の地域では冬でも日中が暖かい日も多く、こたつを使う期間は短くなりがちです。

ただし、朝晩は気温が下がるため、冷えを感じ始めたタイミングで出すのがちょうど良いでしょう。

こたつを安全に使うためのチェックポイント

こたつは電気を使う暖房器具です。正しい使い方をしないと、火災や故障の原因になることがあります。

安全に快適に使うために、次の点を確認しておきましょう。

  • コードが家具の下に挟まれていないか確認する
  • ヒーターをこたつ布団で覆いすぎない(過熱防止)
  • 長時間の使用時は、こまめに電源を切る
  • 同じ姿勢で長時間過ごさない(低温やけど予防)
  • 電源コードの上に重い物を置かない

また、定期的にヒーターやコードの汚れを取り除き、こたつ布団を干すことで清潔さを保てます。

フローリングの場合は、断熱シートや厚手のラグを敷くことで保温性が高まり、省エネにもつながります。

こうしたひと手間を加えることで、より安全で快適な“冬の定番空間”を作ることができます。

「こたつ開き」とは?こたつを出す日を決める伝統

こたつで温まる親子

こたつを出す日は、気温だけでなく昔ながらの風習を目安にする方法もあります。その代表的なものが「こたつ開き」です。

こたつ開きとは、旧暦10月の最初の「亥の日」にこたつを出す日本の伝統行事。亥(いのしし)は五行説で「水」の性質を持ち、火を制する力があるとされています。

そのため、この日に火を扱うこたつを使い始めると火事にならないという“火伏せの願い”を込めた風習が生まれました。

また、同じく11月上旬の「立冬(りっとう)」は暦の上で冬の始まりを意味する日です。立冬を迎えたら冬支度を始めるという家庭も多く、こたつを出す一つのタイミングとされています。

最近では、気温や生活リズムを重視して出す人がほとんどですが、こうした季節の節目を意識することで、こたつを出す行為にも“冬を迎える楽しみ”が生まれます。

家族で「今年はいつ出そうか」と相談する時間も、立派な冬の風物詩です。

まとめ

こたつを出すタイミングは、気温や地域の違いだけでなく、住まい方や暮らしの変化にも左右されます。

最近では住宅の断熱性能が向上し、昔よりも冷えを感じにくくなった一方で、在宅時間の増加によって「家で過ごす時間を心地よくしたい」という人が増えています。

こたつはエアコンよりも消費電力が少なく、部分的に温めることで節電にもつながる合理的な暖房器具です。ただ温まるだけでなく、家族が自然と集まる場を作る“冬のリビングの中心”でもあります。

気温を目安にしながらも、自分や家族の生活リズムに合った「心地よいタイミング」でこたつを出すことが、これからの冬の過ごし方をより豊かにしてくれるでしょう。

この記事のタイトルとURLをコピーする

カテゴリから記事を探す

すべてみる
カテゴリを見る