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お金にだらしない人の心理とは?
お金にだらしない人は、単に「お金の管理が下手」というだけではありません。心の中にある考え方や癖が、だらしない行動を生み出していることが多いのです。
ストレスを買い物で晴らしてしまう
嫌なことがあったときや気分が落ち込んだときに、買い物で気持ちを持ち直そうとする人は少なくありません。
買い物をすると一瞬は楽しい気持ちになりますが、それが癖になり、ストレスを感じるたびに財布のひもがゆるんでしまいます。問題を解決するわけではないので、後で後悔したり、家計に負担が残ってしまうのです。
自信がなく、つい見栄を張りたくなる
自分に自信がない人ほど、「高いものを買えば自分の価値が上がる」と思いがちです。ブランド品を持ったり、周囲に「お金を持っている」と思われたくて、背伸びした出費を繰り返します。
根っこには「本当の自分を認めてもらえないかもしれない」という不安があり、それが浪費や借金をやめられない原因になります。
現実を見るのが怖い
収入が足りなかったり借金があるのに、請求書や明細を見るのを避けてしまう人もいます。見ることで「厳しい現実」を突きつけられるのが怖いからです。
そのため、支払いを後回しにしたり、返済計画を立てないまま放置してしまいます。ですが、見ないふりをしても状況はよくならず、むしろ問題が大きくなっていきます。
「なんとかなる」と思い込みやすい
「また給料が入るから大丈夫」「そのうちなんとかなるだろう」と考えてしまうのも特徴です。
根拠がなくても楽観的に構えてしまうため、先のことを考えずにお金を使ってしまいます。結果、いざお金が足りなくなったときに対応できず、生活が急に苦しくなってしまうのです。
育ちの影響を受けている場合もある
小さい頃から「欲しいものはすぐ買う」「借金は普通」といった環境で育つと、大人になってもその感覚が残ることがあります。育ちの影響は無視できませんが、習慣を見直すことで誰でも改善することは可能です。
お金にだらしない人の10の特徴
お金にだらしない人には、いくつか共通した行動があります。ここでは「なぜそうなってしまうのか」という理由にも触れながら、代表的な特徴を紹介します。
①衝動買いが多い
気分が高まったときに「欲しい」と思ったらすぐに買ってしまう。こうした衝動買いは、お金にだらしない人によく見られる行動です。
セールや「限定品」という言葉に弱く、冷静に考える前に財布を開いてしまいます。「我慢するのが苦手」「今の気分を優先したい」という心理が背景にあり、結果として不要なものまで抱え込んでしまうのです。
②クレジットカードに頼りすぎる
カードでの支払いは現金よりも「お金を使った感覚」が薄れやすいものです。特にリボ払いや分割払いを繰り返すと、そのときは負担を感じなくても後から返済に追われることになります。
お金にだらしない人は、返済計画を立てるのが苦手で「とりあえず払えるだろう」と軽く考えてしまうため、気づけば大きな借金を抱えることになります。
③収入と支出を把握していない
自分が毎月いくら稼ぎ、いくら使っているかを把握していない人は、無駄遣いを繰り返しやすいです。
家計簿をつけるのを面倒に感じたり、数字を見るのを避けたりする心理があり、結果として「なぜお金が足りないのか」が自分でもわからない状態になります。実際の出費を直視するのが怖くて、現実逃避してしまうケースも少なくありません。
④借金を軽く考えてしまう
「借りればいい」「あとで返せば大丈夫」と借金を安易に捉えるのも特徴です。特に周りに借金をしている人が多い環境で育つと、それを普通のことだと感じてしまいます。
ですが、借金は雪だるま式に膨らみやすく、返済が遅れれば遅れるほど負担が大きくなります。軽く考えてしまう心理が、生活の首を絞めてしまうのです。
⑤見栄を張ったお金の使い方をする
自分の収入に合っていないのに、高級ブランドや外食などで贅沢をしてしまう人もいます。これは「人からよく思われたい」「裕福に見られたい」という承認欲求が原因です。
一度贅沢な生活を始めると、レベルを下げるのが難しくなり、無理をしてでもその水準を保とうとしてしまいます。結果、生活費が足りなくなり、借金に頼る悪循環に陥りやすいです。
⑥支払いの期日を守れない
公共料金やクレジットカードの支払い日を忘れたり、後回しにしてしまうのもよくある特徴です。
「今は大丈夫だろう」と先延ばしにした結果、延滞料金が発生し、ますますお金の負担が大きくなります。時間やお金の管理が苦手で、現実を直視するのを避けたい心理が、支払い遅れにつながります。
⑦お金の貸し借りに抵抗がない
家族や友人から簡単にお金を借りたり、逆に「貸して」と頼むことに抵抗がない人もいます。借りたお金を返さない、返す時期を守らないといったことが重なると、人間関係のトラブルに発展します。
根底には「親しいから大丈夫」という甘えや、借金への罪悪感の薄さがありますが、その結果、周囲からの信頼を失いやすくなります。
⑧身の回りが整理できていない
お金にだらしない人は、部屋や持ち物の管理も苦手なことが多いです。部屋が散らかっていると、自分が何を持っているのか把握できず、同じ物をまた買ってしまうこともあります。
物をなくしたり壊したりして、そのたびに余計な出費をするケースもあります。生活の乱れと金銭感覚のルーズさはつながっているのです。
⑨お金に関する嘘をつく
借金があるのに「ない」と言ったり、使った金額を少なくごまかしたりすることもあります。これは「本当の状況を知られたくない」「責められたくない」という心理から出る行動です。
しかし嘘を重ねることで信頼を失い、さらに孤立してしまう悪循環に陥ります。本人にとっても精神的な負担が大きく、問題解決からますます遠ざかってしまいます。
⑩計画を立てるのが苦手
予算を決めたり貯金の計画を立てたりすることを「面倒」と感じるのも特徴です。そのため給料日前にお金がなくなることが多く、将来に備えた資金作りができません。
目の前のことを優先してしまう短期的な考え方が原因で、長期的な安定を築くのが難しくなります。
お金にだらしないと起きるトラブル
お金にだらしない状態をそのままにしておくと、生活にさまざまな悪影響が出てきます。気づかないうちに深刻な問題へ発展することもあるので注意が必要です。
信用情報にキズがつく
支払いを何度も遅れると「延滞」として記録され、ローンやクレジットカードの審査に通りにくくなります。スマホの分割払いなど日常的な契約にも影響するため、社会生活に不便をきたす恐れがあります。
生活水準が下がる
延滞料金や利息が増えていくことで固定費がふくらみ、日々の生活費に回せるお金が減ってしまいます。節約を強いられるだけでなく、急な出費に対応できなくなるリスクも高まります。
人間関係が壊れる
お金を借りたり返さなかったりすることで、家族や友人との信頼を失うケースもあります。「金銭の貸し借り」でトラブルになると、元の関係に戻るのは難しく、孤立してしまう可能性があります。
心身へのストレスが増える
借金や返済への不安が頭から離れず、眠れなくなったり気持ちが落ち込んだりすることもあります。お金の問題は心身の健康にも影響しやすいため、早めに行動を変えることが大切です。
お金のだらしなさを改善するコツ
お金の使い方は習慣の積み重ねです。大きく変えようとしなくても、小さな行動を取り入れることで改善していけます。
家計簿で支出を見える化する
毎月いくら入ってきて、いくら出ていくのかを把握するだけでも無駄が見えてきます。アプリを使えば手間も少なく続けやすいのでおすすめです。数字を目にするだけで「ここを減らそう」と意識できるようになります。
先取り貯金を習慣にする
給料が入ったらまず貯金用口座に振り分ける方法です。「残ったら貯める」ではなく「最初に貯める」と考えることで、自然にお金が残る体質に変わっていきます。
衝動買いを防ぐルールを作る
欲しいと思ってもすぐに買わず、24時間待つようにすると冷静な判断ができます。クレジットカードではなく現金払いに切り替えるのも効果的です。実際にお金が減る感覚を持つことで、浪費を抑えやすくなります。
決済手段をシンプルにする
カードや電子決済をいくつも使うと支出が把握しづらくなります。使う手段をひとつかふたつに絞り、上限や通知を設定しておくと安心です。
まとめ
お金にだらしない行動の背景には、ストレスや自己肯定感の低さ、現実逃避や楽観的な考え方などが関わっています。放置すると信用や人間関係に悪影響が出るため、早めの対策が必要です。大切なのは、一気に変えようとせず小さな習慣を積み重ねることです。
家計簿をつける、先取りで貯金する、支払いをシンプルに管理する。このような工夫が自信につながり、健全な金銭感覚を取り戻す第一歩になります。