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意外とやりがち!運転中のスマホ操作
2019年12月1日に道路交通法が改正されたことにより、運転中の携帯電話やスマホの操作に対する罰則が強化されました。これは、携帯電話やスマホの普及によって、これらの端末操作が交通事故の一因となるケースが増えたことを受けて施行されたものです。
しかし、「ながらスマホは危険だから絶対にやめるべき」と理解しつつも、ついスマホに視線を向けてしまう……という人は少なくありません。特に以下のような状況では、うっかり運転中にもかかわらずスマホを操作してしまう人もいます。
- 職場や家族からの通話に応答する
- ルート検索アプリを操作する
- 音楽を選曲する
以上の状況に心当たりはありませんか。ながらスマホは、ほんの数秒であっても大きな事故に発展する危険を孕んでいます。「ほんの少しだから……」と油断は禁物です。
近年、ながらスマホによる交通事故割合が増加傾向に
実際、道路交通法が改正された後も、運転中のスマホ操作が一因となって発生した事故件数が増加傾向にあります。
2024年には、車と自転車を合わせた「ながら運転」による死亡事故や重症事故件数が、過去最多の136件にものぼりました。軽傷の事故もあわせると、より件数が増加すると考えられます。
車の運転中、スマホを操作するとどうなる?
車の運転中にスマホ操作してしまった場合、具体的にどのような事態を引き起こしてしまうのでしょうか。車の運転中は絶対にながらスマホすべきではない理由を解説します。
注意がスマホに逸れてしまい運転操作ミスを起こす
運転中、ついスマホに視線を向けてしまったりスマホを操作したりすると、スマホの気を取られてしまうことで正常な運転操作に支障をきたす恐れがあります。
普段は問題なくできている運転操作もスマホに注意が向いていることで、咄嗟の状況に正確な対応が取れなくなったり、通常の運転操作もあやふやになってしまうといった非常に危険な状態に陥りがちです。
視線がスマホに向いている間に交通事故を起こす
視線がスマホに向いていると、視界の中で前方を確認できているつもりであっても、実は視野が狭まり周囲の状況を正確に把握することが難しくなっています。
また、危険な状況(子供の飛び出し、前方車両の急停車など)を察知するまでの時間に遅れが生じやすくなり、人身事故や追突事故を起こしてしまうリスクも上がるでしょう。
実際、ながらスマホによって死傷者が出る交通事故は年々増加傾向にあります。非常に危険な事故原因となりかねないので、絶対にやめるべきです。
道路交通法違反となり罰則が科される
スマホを操作しながら運転していた場合、たとえ事故を起こしていなくとも道路交通法違反として罰則が科される可能性があります。
具体的に、運転中にスマホ操作やスマホを注視した場合は、6ヵ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科されます。罰金は、普通車の場合は18,000円、大型車の場合は25,000円です。
また、違反点数は3点と大きいので、運転中にスマホを操作したり注視したりすることはもちろん、手に持って運転することもやめましょう。
運転中にうっかり「ながらスマホ」しないための予防策は?
普段からスマホを使うことが常習化している人は、無意識にうっかりスマホに目がいってしまったり、操作してしまったりすることもあるでしょう。その場合は、以下のような予防策を講じて運転中はスマホ操作ができないよう対処してください。
- 電源をオフにしておく
- ドライブモードに設定しておく
- バッグの中にしまっておく
- 運転前にルート検索・確認をしておく
- ながら運転防止アプリを活用する
そもそも電源がオフになっていたり、バッグの中に入っていれば、スマホを使うことができないので運転に集中できます。
目的地までのルートをスマホに案内してもらっている人は、運転前に事前にルート検索しておき、音声ナビに頼るだけでなく、自分でも目的地までの大まかなルートを確認しておきましょう。
運転中はスマホの操作厳禁!安全な場所に停車してから使用を
運転中にスマホ操作してしまうと、視野が狭まり前方不注意となりやすく、最悪の場合は人身事故を引き起こす恐れがあります。自分や家族の命、あるいは周囲の人の命を守るためにも、スマホ操作は安全な場所に停車してから行いましょう。