自分の話にすり替える人の心理6つ…『会話泥棒』が生まれる理由とは?

会話していると、自分の話を途中で奪われてモヤモヤすることはありませんか?相手はなぜ話を奪ってしまうのでしょうか。その心理と対処法を詳しく解説します。

自分の話にすり替えられるモヤモヤ感

友達や同僚と会話しているとき、「あれ?今私の話をしていたのに、いつの間にか相手の話になっている」と感じることはありませんか。このように相手が自分の話にすり替えてしまう状況を『会話泥棒』と言います。

会話泥棒をされると、自分の話を最後まで聞いてもらえず、話したいことを伝えられないまま終わってしまうことも。悪気がなくても、会話を奪われる側はモヤモヤし、会話そのものが苦痛に感じることも多いです。

なぜ自分の話にすり替えてしまうのか?その心理を解説

相手がなぜ話題を奪ってしまうのか、その理由を心理面から深掘りします。

①自分の話をしたい欲求が抑えられない

会話泥棒をしてしまう人の多くは、自分の話をしたいという欲求がとても強く、相手の話を聞きながらも常に「自分の話がしたい」と考えています。

このタイプは自分の体験や感情を話すことで満足感を得るため、無意識に他人の話を自分の話題へと切り替えてしまうのです。話を聞いてほしいという欲求があまりにも強いため、自分が会話泥棒になっていることすら気づいていない場合も少なくありません。

②相手の話に共感したい気持ちの空回り

自分の話にすり替える人の中には、実は相手の話に共感したいという善意から話を奪ってしまうケースもあります。

例えば、あなたが「最近仕事で失敗して落ち込んでいる」と話したとき、「私もこの前、失敗して落ち込んだよ」と自分の経験を重ねて伝えようとしてしまいます。このように共感のつもりで自分の話を挟んでしまうため、本人は良かれと思っていても、結果的に相手の話を奪ってしまうのです。

③自分に自信がなく、安心感を求めている

自分の話を中心に会話を進めたがる人の背景には、実は自信のなさや不安感が隠れている場合があります。話題を自分の得意なテーマに変えることで、自分を認めてもらったり、自信を持てるようになったりするため、意図的ではなくても自然と話題を自分のほうに引き寄せてしまいます。

このタイプは、相手の話をじっくり聞く余裕がなく、自分が話題の中心になっていないと不安になってしまうのです。

④話の主役になって注目を集めたい

自己顕示欲が強い人の場合、常に自分に注目が集まっていないと満足できません。そのため、他人が中心となって会話を進めている状況に耐えられず、自分の話題を強引に挟んでしまいます。

自分の自慢話や特別な経験を話すことで、周囲に優越感を示そうとしていることもあります。このタイプは意図的に会話を奪っていることが多く、周囲が不満を抱きやすい存在でもあります。

⑤頭に浮かんだ話をすぐに話したくなってしまう

中には、話題が頭に浮かぶとすぐ口に出さずにはいられないタイプもいます。特に好奇心が強かったり、気持ちが先走ってしまったりする人に多く見られます。

「話の途中で邪魔をしてしまうかもしれない」という配慮をする余裕がないため、相手の話を聞いている途中で思わず自分の話題を差し込んでしまいます。本人に悪気はなく、周囲が指摘しないと気づけないケースです。

⑥会話の主導権を握って場を支配したい

会話泥棒をする人の中には、話題を奪うことで会話の主導権を握ろうとする心理が働いている場合があります。相手の話を奪い、話題の中心になることで場の空気をコントロールしたり、自分が優位に立ったりすることを目的としているのです。

このタイプは無意識に行うというよりも、自覚的に会話の流れを自分の思い通りにしようとする傾向が強いです。

話をすり替えられたときの上手な対処法

自分の話がすぐに相手の話題に切り替わってしまうと、どう対応すればよいか悩んでしまいますよね。ここでは、自分が不快にならず、相手にも気づいてもらえる方法を紹介します。

やわらかい口調で自分の話に戻す

話を奪われたときは、ついイライラしてしまいますが、強い口調で反論すると相手を傷つけたり気まずい空気になったりします。そのため、柔らかく笑顔で「そうだったんだね。ところで、さっきの私の話の続きなんだけど」と自然に話題を戻すのがコツです。

このように優しい口調で伝えると、相手も悪気がない場合は素直に気づいてくれ、気まずい雰囲気にもなりにくいです。

自分の気持ちを冗談交じりに伝える

話題を取られたときに真面目な態度で伝えると、場が重くなることがあります。そこで、自分の気持ちを明るく冗談っぽく伝えるのも良い方法です。

例えば「ちょっと待って!まだ私のターン終わってないよ~」と笑顔で伝えれば、相手に気づいてもらいやすく、場の空気も悪くなりません。笑いを交えた軽いトーンで伝えることで、自分も相手もストレスなく会話を続けることができます。

第三者を交えて話題を広げる

相手が話を奪って自分中心になってしまったときは、その場にいる第三者を巻き込んでみるのも一つの方法です。

「○○さんはこの話、どう思います?」などと別の人に話題を振ることで、話題を取った相手の一方的な流れを止めることができます。多人数で話題を分散させると、相手も自分が話題を独占していたことに気づき、自然と改善につながります。

疲れていることを伝えて距離を取る

どうしても会話泥棒が治らず、毎回ストレスを感じる場合は、自分の状況を伝えて一旦会話を切り上げるのも方法です。

「今日はちょっと疲れているから、話をゆっくり聞けなくてごめんね」といった形で自分の状況を伝えることで、相手を傷つけることなく会話を終わらせられます。毎回無理に付き合う必要はありません。時には距離を取ることで、自分の心を守ることができます。

職場なら会議や話し合いのルールを決める

職場での話題奪取が頻繁に起きる場合、個人で対処するよりも職場のルールを見直すほうが効果的です。

例えば、会議のときは「一人の話す時間を3分までにする」「話題を戻す役を決めておく」など、全体でルールを設けることで、会話泥棒が起こりにくい環境を作れます。個人が努力しなくても自然と会話の主導権を公平に分けられるため、長期的な効果も期待できます。

まとめ

会話を奪われると気分が悪くなったり、自分の存在が軽く扱われたように感じたりしますよね。実は会話泥棒をする人は、意外と孤独感を抱えているケースがあります。

話を奪うことでしか自分の居場所を確保できず、コミュニケーションが苦手なのかもしれません。相手を非難するのではなく、なぜそのような行動を取るのかに少し目を向けてみると、自分自身も楽になります。

そして「話を取られない」ことにばかりこだわらず、「自分も相手も気持ちよく話せる」ことを目指してみると、人間関係そのものがより豊かになるでしょう。

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