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車の燃費は季節に応じて変動する
車の燃費は1年を通してあまり大きな差はないと思っている人もいるかもしれません。しかし、財団法人省エネルギーセンターが集めた燃費データによると、季節によって燃費の良し悪しに差が生まれていることがわかります。
全国的に見ても、7月〜9月の気温が上昇しやすい時期になると燃費が若干悪くなる傾向があり、12月〜3月の気温が下がる時期には大幅に燃費が悪化していることがうかがえます。
このように車の燃費は季節に応じて変動するため、季節ごとの原因を把握して対策することが節約につながるでしょう。
車の燃費は夏と冬だとどちらが悪くなる?
車の燃費が悪くなりがちな夏場と冬場では、どちらの燃費がより悪くなるのでしょうか。また、悪化する原因も季節ごとに解説します。
冬の燃費は夏よりも約30%悪くなる傾向に
1年を通してみると、夏場も他の季節に比べると燃費が悪化する傾向にあります。しかし、冬場は全国的に夏場よりもさらに30%ほど燃費が悪くなっていることがデータからもわかります。
また、特に冬場になると冷え込みが厳しくなる北海道や東北、北陸地方などの地域では、夏場の燃費が他の季節と大差ないのに対し、冬場になると他の地域の倍以上もの燃費の悪さが顕著になりがちです。
このように、1年を通して最も車の燃費が悪くなる季節は、圧倒的に冬場であることがうかがえます。
冬場に燃費が悪くなる原因
なぜ冬になると車の燃費が一気に悪くなるのでしょうか。主な原因は以下の通りです。
- 乗車前から暖房をつけて車内を暖かくするため
- ガソリンが気化しにくく気化量が増える
- エンジンオイルの粘度が高くなりエンジンの動きが悪くなる
- 気温の低下によりエンジンのアイドルアップが起こる
- 空気の酸素密度が高くなりガソリンの燃焼量が増える
- スタッドレスタイヤの使用によりタイヤの空気圧が下がる
冬場は気温が低下するため、車のさまざまな部分に負担をかけます。上記の原因により、エンジンやガソリン部分に負担がかかりやすくなるため、駆動効率が悪くなることが主な原因です。
夏場に燃費が悪くなる原因
夏場に燃費が悪くなる原因は、主に以下の3つです。
- 冷房使用でエアコンのコンプレッサーを駆動させる
- エアコンのコンプレッサーを動かすことでガソリンの消費量が増える
- 外気温が高くエアコンの稼働負担が増える
夏場は外気温が高くなりやすく、車内温度も命の危険を感じるほど上昇します。そのため、冷房使用が必須となった現代では、一昔前よりも燃費が悪くなりやすい傾向がみられます。
夏や冬にできるだけ車の燃費をよくするコツは?
燃費が悪くなりがちな冬や夏に、できるだけ燃費をよくする方法はないでしょうか。ここでは少しでも燃費をよくするコツを紹介します。
冬場の燃費をできるだけよくするポイント
冬場の燃費をできるだけよくするためには、以下のコツを実践してみましょう。
- 不要な暖気運転(アイドリング)は避けて窓ガラスの結露などは拭き掃除で対応する
- 適切な暖気運転で運転前にエンジンを暖めておく
- タイヤの空気圧を定期的に確認して適切に維持する
- 必要のない荷物は載せずに無駄な重量を軽減する
- 「急」がつく運転は避ける
アイドリングしすぎてしまうと燃費が悪くなりますが、冬場は外気温が低く、エンジンも冷え切っているため、乗る少し前から暖気運転を行うと効率的です。
夏場の燃費をできるだけよくするポイント
夏場の燃費をできるだけよくするには、以下の方法が効果的です。
- 窓を開けてドアを開閉するなど換気や空気循環対策で車内温度を下げる
- エアコンの風量を適切に調整し、温度を過度に下げすぎないようにする
- 屋内駐車場を利用したりサンシェードを活用したりして車内温度をできる限り下げる
- タイヤの空気圧を定期的に確認して適切に維持する
- 「急」がつく運転は避ける
車に乗り込む際は、最初からエアコンの冷房機能を使うのではなく、まずは窓を開けて換気を行い、片側のドアを開閉するなど空気循環対策することで車内温度をある程度下げておきましょう。その後、エアコンの冷房を使うと効率よく車内温度を下げることができます。
夏冬は車の燃費を少しでもよくするために工夫しよう
いかがでしたか。夏や冬は車の燃費が悪くなりがちです。少しでも燃費をよくするために、できる工夫を取り入れてみましょう。