香典は郵送できる!送るタイミングとマナーについて

御霊前 香典 弔事

お葬式やお通夜に事情があってどうしても行けない時、香典を郵送しても良いことをご存知ですか?香典を送る場合、郵送方法やタイミングなどにマナーがあります。突然のご不幸で悲しまれているご遺族に失礼や負担をかけないためにも、香典を送るときのマナーをしっかり守りましょう。今回は香典の正しい送り方、香典を送る時のマナーをご紹介したいと思います。

香典を郵送するマナーと手順

香典袋

香典は故人に対する供養の気持ちを表しているものです。線香やお花の代わりに通夜、葬儀、法事の際に持参するものです。やむを得ない事情でどうしても通夜、葬儀、法事に出席できない場合に香典を郵送するというのは失礼にあたりませんがマナーを守って香典を送りましょう。

故人との関わりが深かった場合は香典を郵送する前に、告別式に弔電を打ちお悔やみの気持ちを伝える場合もあります。香典を郵送する際は香典のみを郵送するのではなく、必ず香典にお悔やみの手紙を添えて郵送しましょう。

お悔やみの手紙の書き方とマナー

ペン 手紙 便箋

お悔やみの手紙にはいくつかのマナーがあります。

1.拝啓などの頭語や季節を表すあいさつは書きません。
2.お悔やみ言葉以外の用件は一切書きません。
3.文字色は黒を使用して華美でない白色単色の縦書きの便箋・一筆箋を使用しましょう。
4.弔事が重なることが無いよう封筒は二重のものを使用せず、一重のものを使用します。
5.便箋も2枚にならないよう1枚でお悔やみの手紙を書きましょう。
6.故人を表す際は尊敬の念を込めて尊称を使用します。
・受取人の祖父:ご祖父様
・受取人の祖母:ご祖母様
・受取人の実父:ご尊父(そんぷ)様、お父様
・受取人の実母:ご母堂(ぼどう)様、お母様
・受取人の配偶者:ご主人様、ご令室様
・受取人の兄:兄上様、ご令兄(れいけい)様
・受取人の姉:姉上様、ご令姉(れいし)様
・受取人の弟:御弟様、ご令弟(れいてい)様
・受取人の妹:御妹様、ご令妹(れいまい)様
・受取人の息子:ご子息様、ご令息様
・受取人の娘:ご息女様、ご令嬢様

お悔やみの手紙の内容は、まず「お悔やみの言葉」を書き、次に「出席できないことのお詫び」を書き、その後「励ましや遺族を気遣う言葉」を書いて「遺族があなたと故人との関係の説明」を加えて最後に「香典を同封した旨」を書きます。

お悔やみの手紙の文例
○○様のご訃報に接し、悲しみを深くしております。
※(私は○○様と高校の時に同じクラスでお世話になった者です。)などの説明を入れる
ご家族の皆様のお悲しみはいかばかりかと思うと、心が締め付けられるような思いがいたします。本来であればすぐにでもお伺いしお悔やみを申し上げたいところですが、遠方のため直接お悔やみにお伺いすることもままならず、誠に申し訳ございません。
同封のものはほんの気持ちですが、故人のお好きだったお花でもお供えくださいますようお願い申し上げます。どうかお力をおとされませんようご自愛ください。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

香典に関して

御香典袋 筆

香典袋(不祝儀袋)に入れる現金は新札ではなく折り目のあるお札を入れます。新札を入れたり、しわしわなお札を入れるのは失礼にあたるので気をつけましょう。

香典袋(不祝儀袋)に現金を入れたら、表書きや中袋へ住所や氏名を記入します。現金書留の封筒にも住所・氏名を記入するのですが、香典袋(不祝儀袋)にも必ず書きます。

香典を郵送する際は現金書留

香典を郵送する際は現金を送るので普通郵便で郵送することは「郵便法」で禁じられています。必ず郵便局の現金書留を使用してお香典を送ってください。

・香典を入れた香典袋(不祝儀袋)
・お悔やみの手紙

2点を用意して郵便局に行き、現金書留の封筒に入れて郵便局の窓口で郵送の手続きをします。現金書留の封筒は現金封筒といい2種類のサイズがあります。香典を郵送する際は大型現金封筒を使用します。こちらは有料で1枚21円です。

封筒を購入したら中に香典袋と手紙を入れる前に宛名を書きます。中に入れてから宛名を書くのは立体的な水引が付いている香典袋の場合、書きにくくなってしまうので中に入れる前に宛名を書きます。

宛名を書いて中に香典袋(不祝儀袋)と手紙を入れたら、封筒を閉じた部分の指定場所に封緘します。指定された3箇所に捺印しますので印鑑を持参してください。印鑑が無い場合は署名でもOKです。

封緘したら郵便局の窓口に出します。街中にある郵便ポストで現金書留を郵送することはできません。郵送の料金は速達で郵送する場合や中に入っている金額によって変わってしまうので、窓口にて計算してもらいその料金を支払って送ります。

平日の昼間は仕事で郵便局に行けないという人は、土日祝日や夜間でも現金書留の郵送を受け付けている郵便局もありますので、ご近所の郵便局をご確認ください。

香典を郵送する際の宛名

供えられた香典

香典を郵送する際の宛名は喪主の自宅宛てにします。香典は中身が現金ですので直接喪主に届くようにします。葬儀に間に合わせようと速達で斎場宛てにしても現金書留は受取人本人に手渡すルールがあります。受取人がいろいろ忙しい斎場に送ってご迷惑をおかけしないためにも、斎場には送らず、喪主の自宅宛てに郵送しましょう。

香典を郵送するタイミング

やむを得ない事情で通夜や葬儀に行けなかった場合に香典を郵送するのは一週間以内が良いとされています。葬儀翌日以降、四十九日までに届くようにしましょう。四十九日までに郵送するのが良いというのは、ご遺族が四十九日の法要に合わせて香典のお返しの手配をするからです。

それを過ぎてしまうと改めて香典のお返しの手配をしなくてはならなくなるので遺族の方に負担をかけてしまいます。ご遺族となる家族の方に負担をかけぬよう葬儀から一週間以内に遅くても一ヵ月以内に香典を郵送しましょう。

香典を郵送する際に気をつけること

御霊前 香典 弔事

香典袋の表書きは宗教や宗派によって変わります。一般的に仏教の場合四十九日までは「御霊前」で四十九日後は「御仏前」となります。通常は「御霊前」で問題ありませんが、故人が浄土真宗とあらかじめわかっている場合は「御仏前」を使用します。

仏教では四十九日で故人が仏になるとされていますが、浄土真宗の場合は亡くなったときから故人は仏になるという教えがあるからです。ただ実際には詳しく宗派まではわからないと思いますので「御霊前」で郵送しても不快に思われることはありません。

故人の宗教がわからない場合はキリスト教などの宗教でも使用できる無地の香典袋に「御霊前」の表書きの物を使用しましょう。蓮の花が印刷されている香典袋は仏教でしか使用できないので注意してください。

まとめ

香典袋

お通夜やお葬式に出席できなくても、香典にお悔やみの手紙を添えてあなたの気持ちを伝える事は重要なことです。失礼のないようマナーを守ってお別れの挨拶をしてください。

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