坐禅って体にいいの?日常生活に坐禅を取り入れてみよう!

公園で瞑想

坐禅、あるいは座禅という言葉を聞いたことがある方も多いことでしょう。
「坐禅」とは坐した状態、つまりは座った状態で禅を組み瞑想や心を集中させることをあらわします。
古代のインドで、精神の安定や統一を目的に行われていた修行方法のひとつで、仏教においては釈迦が悟りをひらくための修行方法でもあります。では、坐禅にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

坐禅のメリットは

働く女性瞑想

修行方法のひとつでもある坐禅ですが、ストレス社会を生きる現代人にとってメリットとなる点がたくさんあります。

パソコンやスマートフォンの普及に伴い、前かがみとなる姿勢を長時間とることが増え、呼吸が浅くなったり体が痛くなったりしている方も少なくはないでしょう。それらの解消のためにも坐禅は有効な手段のひとつとして考えられています。

まず、坐禅は姿勢を正した状態で座り、静かに呼吸を繰り返します。このゆったりとした呼吸方法がポイントで、体や脳にリラックス効果をもたらします。さらには、穏やかな時間を過ごすことでストレスとなる情報から遮断することができ、よりリラックス効果があります。

坐禅を通して客観的に自分を見つめなおすことにより、自分自身の思考を外から見ることができ、正しいのかどうかを判断することができます。つまり、坐禅を習慣化することによって自分を客観視する機会が増え、論理的な判断を早くする効果が期待されます。

同様に呼吸だけに集中し、余分な情報を遮断することで集中力が効果的に高まります。あふれかえる情報の中から「自分にとって必要な情報だけを選択する」訓練を坐禅によって行うことができるため、集中力の向上や記憶力の向上効果があります。

もちろん、ただやみくもに坐禅を組めばよいというものではありません。正しい方法を知っておかなければメリットを享受できないばかりか、体にとってデメリットをもたらすこともあります。

坐禅の基本姿勢は胡坐ですが、人によってはこの姿勢が苦痛となる場合もあります。そのため、正しい姿勢を知っておくことが重要です。

坐禅の呼吸方法

座禅呼吸法

坐禅の基本的な姿勢として、以下の3つがあります。

  • 体や姿勢を整える「調身」
  • 呼吸を整える「調息」
  • 心を整える「調心」

この3つはそれぞれ繋がっており、姿勢を整えることにより呼吸も自然と整い、それに合わせて呼吸も整うというのが禅の考え方です。坐禅中の呼吸方法は、お腹を膨らませる腹式呼吸です。

一定のリズムで繰り返すことにより、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンの分泌が促進されます。このセロトニンには様々なプラスの効果があります。朝日を浴びたときに分泌されるホルモンですので、午前中は覚醒を促す効果があります。

夜間であればセロトニンはメラトニンと呼ばれるホルモンの材料になります。メラトニンは睡眠の質を向上させ、良質な眠りにつながります。

坐禅のやり方

法界定印

まず、服装は体を締め付けないゆったりしたものを選び、ネクタイやベルトなど締め付けるものは外しましょう。場所は静かな環境で少し照明を落として行います。

専用の座附と呼ばれる座布団があれば好ましいですが、2つの座布団を使い代用しても良いでしょう。大きめの座布団を敷き、もう1つの座布団は二つ折りにして上に置きます。

お尻の中心に座布団がくるように座り、お尻と両膝の3点に均等に体重が乗るようにして足を組みます。足の組み方は結跏趺坐と呼ばれる両足が太ももに乗る方法と、半跏趺坐と呼ばれる片足が太ももに乗る方法がありますが、慣れない場合は半跏趺坐の方がオススメ。

手は「法界定印」を作ります。右の手のひらを上向きにし、左手はその上に上向きで置きます。親指同士を軽くつけ、人差し指とで楕円を作り足の付け根に置きます。軽く目を閉じ、腹式呼吸を行います。

また、禅寺では座禅会が開かれていることがあり、それに参加することで正しい坐禅方法を身につけることができます。

坐禅は現代人に様々なメリットがある!

公園で瞑想

坐禅は、精神統一をすることにより精神的なメリットが得られます。また、正しい呼吸方法を身につけることにより、体にとって有益なホルモンをより多く分泌することができ、身体的にも多くのメリットをもたらしてくれるでしょう。

自宅で手軽に行うこともできますが、興味のある方は座禅会に参加し、正しい禅の組み方を学ぶとよいでしょう。

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