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親が亡くなると慌ただしく葬儀の準備や行政手続きが必要に
親が高齢期に差し掛かっている皆さんは、親が亡くなる前後のことを考えていますか。親が亡くなると、悲しむ間もなく葬儀の手配や行政手続きが必要になります。
突然多くの業務に襲われるため困惑してしまう人も多く、「何から手をつければいいのかわからない」と焦って進めた結果、後に悔いが残ったり多少のトラブルが起きてしまうこともあるでしょう。
親の死後に慌てることがないよう、親が生きているうちにさまざまなことを話し合い、納得のいく最期や死後が迎えられるよう決めておくことが大切です。
親が亡くなる前にしておきたい『5つのこと』
親が亡くなる前にどのようなことに取り掛かるべきなのでしょうか。すでに60〜70代に差し掛かっている両親がいる方は、ぜひご両親と話し合ってみてください。
1.身の回りの整理整頓
まずは少しずつ身の回りの整理整頓をしておきましょう。親が亡くなった後に初めて整理に着手すると、膨大な量になってしまいます。
親が生きているうちに「これは必要か」「死後も残しておいてほしいものか」などを尋ねながら進めておくことで、親が亡くなった後の遺品整理もスムーズに片づくでしょう。
2.口座情報やデジタル情報を聞いておく
親がどの銀行の口座を開設しているのか、そしてどこに何目的のお金が貯蓄されているのか、きちんと把握していますか。意外と口座情報を知らない子は多く、親の死後に手続きに翻弄されてしまうことも珍しくありません。
また、近年はデジタル媒体を使ってSNSやサブスクリプション契約している方も多く、その点もしっかり把握しておくことが大切です。いざという時、SNSアカウントを悪用されたり、サブスクが自動更新されないよう気をつけましょう。
3.財産関連の情報を把握しておく
具体的に親が保有している財産関連の情報を把握しておくことも大切です。財産と言っても、子に受け継がれる財産はプラス財産だけでなく、借金やローンの残りなど負債も含まれます。
親が現時点でどのような財産を保有しているのか把握しておくことで、親の死後、相続権について話し合う際の判断の参考になったり、弁護士や税理士へ相談しやすくなるというメリットがあります。
4.葬送埋葬方法の希望を聞いておく
近年、葬送や埋葬方法が多種多様になっています。従来のようにお墓を入ることを希望する人も多いですが、中には自然葬と言われる新しい葬送方式を選ぶ方も多いです。
また、今後はお墓の管理をし続けていくことが難しいという場合には、お墓を近場に移したり、散骨などの自然葬に切り替えることも話し合いの上、検討すると良いでしょう。
5.予め亡くなった後の流れを把握しておく
親が亡くなった後は、残された遺族があらゆる手続きや葬式の手配などを行わなければなりません。何も調べずにその時を迎えてしまうと、何から手をつけるべきなのかわからず戸惑ってしまうでしょう。
そのため、あらかじめ親が亡くなった後にどのような手続きがいつまでに必要なのか、葬儀の手配はどのような流れで行うのかを把握しておくと安心です。その際、先ほど紹介した葬送方法や埋葬方法などを親と話し合うのも良いでしょう。
最期の過ごし方は親と子が『優先したいこと』を話し合うべき
親が最期を迎える直前、どのように過ごしたいか本人の希望を聞いておくことも大切です。しかし、最期の過ごし方は人によって重視することが異なるため、一概に「この過ごし方が正解」という答えはありません。
例えば、少しでも長く一緒にいたいという思いから医療を優先する人もいますし、中には延命治療は望まないという人もいるでしょう。
また、「これを口にしてしまうと体調や健康面に悪影響を及ぼすかもしれないけれど、最期くらいは自分が好きだったものを思う存分食べたい」という希望を持つ人も多いです。
この辺りは医療や健康の面と自分の趣味嗜好、どちらを優先するか家族でよく話し合っておきましょう。なるべく本人の希望に添いつつ、皆が納得する最期を迎えられるよう話し合いを重ねてください。
親が高齢期に差し掛かったら終末期や死後のことを話し合って
いかがでしたか。親が高齢期に差し掛かると、親が亡くなった時のことを考える子どもが増えます。終活はネガティブなことばかりではありません。良い最期を迎えるための人生プランと考えて、ご両親と終末期や死後のことを話し合っておきましょう。