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しめじは洗うと栄養分が流れる
しめじに限らずきのこ類は水につけたり洗うことで、香り・旨み・栄養分が流れ出てしまうため基本的に洗いません。また、きのこ類は菌糸でできているので、水に浸けてしめじを洗うと菌糸と菌糸の隙間に水が侵入して溜まってしまうので食感も悪く水っぽくなってしまいます。
調理をする前にどうしても汚れが気になった場合、しめじを流水でさっと洗う程度にし、洗った後はキッチンペーパーやふきんなどで汚れと共に水分も残さないように拭きましょう。
基本的にスーパーで購入する事ができるしめじの場合は、クリーンな場所で栽培されていますのでほとんどの場合は石づきと言われるの軸の先の部分を切り取るだけで汚れもありません。
洗う必要がない理由
- 洗うと香り、旨み、栄養分が流れてしまうので美味しさが半減してしまう
- 屋内栽培でクリーンな場所で栽培されている
- 加熱調理をしてから食べる物なので殺菌できる
- 農薬類は全く使用しないで栽培されている
しめじのように洗う必要がないきのこ類とは逆に、必ず洗う必要があるきのこ類もあります。それはなめこです。
粘り気のある食物繊維を含んでいるなめこはその粘り気の成分に汚れが閉じ込められてしまってるので調理の前にはざるにあけて流水で洗って水気を取ってから調理をする必要があります。
しめじの保存の方法
しめじに限らずきのこ類は水に弱いので、購入時のパッケージ内に結露ができて水滴ができてしまうと、そこから傷んでしまいます。
数日以内に使い切る場合は購入時のパッケージのまま冷蔵庫の野菜室で保存することができますが、使い切れなかったりして1週間程度保存する場合にはひと手間を加える必要があります。
1週間程度保存する場合には、パッケージからしめじを出して、石づきと言われる軸の根元の部分を切り落とさずに残したまま乾いたキッチンペーパーでしめじ全体を包んで、食品保存用のビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ入れます。
2週間から1ヶ月程度保存する場合には、干すか冷凍での保存をします。
しめじを干す保存の方法
しめじを干して保存するには、しめじは洗う必要はありませんのでそのまま石づきを落としてから1本〜2本ずつバラバラにしてほぐします。ざるやネットの上にしめじが重ならないように並べて、風通しのよい場所で天日干しをします。
完全に水分を抜くには3日〜5日間かかります。しっかり乾燥させた干ししめじは、密閉できる食品保存用のビニール袋や容器に乾燥剤と共に入れると直射日光の当たらない常温の場所で1カ月程度の保存が可能になります。
しめじを冷凍して保存する方法
しめじを冷凍して保存するにはまず石づきを落としてから1本〜2本ずつバラバラにしてほぐします。ほぐしたしめじを冷凍用の食品保存用のビニール袋に入れ、しっかり口を閉じて冷凍庫に入れます。
そのまま冷凍庫に入れ続けてしっかり凍らせても問題ないのですが、冷凍庫に入れてから1時間くらい経過した後に一度冷凍庫から取り出し、袋に入れた状態のままで軽く揉んでしめじをバラバラにほぐしておけばいざ使うときに使いやすくなります。
凍ったままの状態で鍋や汁物に入れたり、炒め物をするときに1品追加として手軽に入れることができます。冷凍したしめじは1カ月程度の保存が可能です。
冷凍をすると食材は乾くときと凍るときに細胞が破壊されて一般的に味が落ちてしまうと言われますが、きのこ類は一度細胞が壊れることで細胞に含まれる旨味成分、栄養成分が出やすくなるので常温で保存をするよりも旨みと栄養成分が増すため冷凍はおすすめの保存方法と言えます。
美味しいしめじの選び方
しめじを購入するときに選ぶ際は、しめじ全体的に弾力があって、かさの部分と軸がしっかりしているものを選ぶのが良いとされています。
触った感触が柔らかくなっていて、かさの部分がしなびてしまい、しわが出始めてしまっているものは鮮度が落ちてしまっている証拠です。全体的に弾力性のはりがあって、軸の根元までしっかりと硬いもの選ぶようにしましょう。
しめじのかさの大きさや色の濃い薄いによって味や旨味などに違いはありませんが、かさの部分が開きすぎていない、小さめで丸くしまっているものの方が良いとされています。しめじの軸がカットされていてしめじがバラバラになってしまっているものよりも、一株にまとまった状態のものの方が鮮度が落ちにくいです。
しめじはスーパーなどではほとんどの場合、一株ずつパックされて販売されています。価格的にも安価で販売されているので、一株ずつまとまったものを選んで購入しましょう。
しめじの栄養と効能
しめじは食物繊維やビタミン類が豊富なきのこです。しめじを洗うとせっかくの栄養分が落ちてしまいます。
しめじは手頃な価格で購入できますが、その中に含まれている栄養素は豊富で身体の健康促進にとても役立ちます。野菜炒めをする際やパスタなどの料理に一緒に調理をして積極的にしめじを食べることをおすすめします。
オルニチン
しめじには肝臓を元気にするアミノ酸オルニチンが豊富に含まれています。シジミから摂れることで有名な成分です。オルニチンはお肌の新陳代謝を促進して、肝臓機能を強化してくれる働きがあります。荒れたしまったお肌を整えてくれたり、お肌の健康にも大変役立ちます。
ビタミンD
ビタミン類が豊富なしめじは、その中でも特にビタミンDが多く含まれています。ビタミンDはカルシウムの吸収を手助けしてくれて、免疫力と新陳代謝を上昇させる効果が期待できる栄養成分になります。
βグルカン
食物繊維の一種であるβグルカンは、免疫力を上昇させてくれることに加えて腸内環境を整えてくれるので、風邪を予防する効果が期待できる成分です。近年ではガン細胞を抑制する効果にも注目されており、ガンの予防効果に期待が集まっていると言われています。
ぶなしめじも洗う必要は無い
「しめじ」と「ぶなしめじ」の違いはわかりますか?それぞれの代表的な特徴を挙げるので違いを確認してみましょう。
しめじの特徴
しめじはシメジ科シメジ属のきのこで正式名称は「ほんしめじ」、全長は8cmくらいで根元の部分が太い。栽培するのはとても難しく、天然のほんしめじは高級食材とされています。成分的にはぶなしめじよりも鉄分が多いとされています。
ぶなしめじの特徴
ぶなしめじはキシメジ科シロタモキダケ属のきのこです。全長は10cmくらいで栽培された物はきのこが密集しているようにしてパッケージに入れて販売されています。栽培が比較的簡単なので手ごろな価格で購入する事ができます。しめじよりもあっさりとした味なのですが、しめじよりも成分的にはビオチンとビタミンCが多く含まれています。
上記のとおり「しめじ」と「ぶなしめじ」は厳密に言うと違うものなのですが、過去には名称的にどちらも「ほんしめじ」として販売されていた時期もあったので混同しやすくなっています。
手ごろな価格でスーパーでも購入しやすいものが本来は「ぶなしめじ」となるはずなのですが、流通量から一般的に「しめじ」として今も認識されています。
まとめ
今回はしめじを調理する際に洗うのか洗わないのか?ということを理由とともに紹介しました。
結論を言うと、しめじに限らずきのこ類は、洗うことで香りや旨みや栄養分も一緒に流れ出てしまうので、洗わずに調理をしましょう。どうしても気になってしまう汚れがある場合にはさっと洗って汚れを落としたらすぐキッチンペーパーで水分を拭き取るようにして調理をしましょう。