料理酒の賞味期限と正しい保存方法

煮物や汁物、下ごしらえや合わせ調味料など和食ではありとあらゆる場面で使うことになる料理酒ですが、使う頻度の高さから大きな物を買って長く使うことはないでしょうか?アルコールだからいつまでも大丈夫だと思ってしまいがちですが、やはり賞味期限はあります。料理酒は料理において大事な役割を持つのでなるべく、新鮮にかつ長く使える方法をご紹介します。

料理酒とは

煮物を日本酒で調味

料理酒とは、基本的に料理に加えて使うための清酒のことを指していますが、その種類は大きく3つに分けられます。

清酒と合成清酒

1つ目は「清酒」で、添加物などはなくお酒そのものです。材料もうるち米、米麹、酵母のみで作られています。2つ目は「合成清酒」と呼ばれるものです。

原料清酒に醸造アルコール、糖類、調味料、酸味料などの多くの添加物を加えて味を調節した日本酒風アルコール飲料で、米騒動によって起きた米の消費量に対する懸念から、米の消費量を抑えたお酒として開発されました。

後述する加塩料理酒と違い飲用にも適した味になっており、清酒よりも酒税が低いため安く手に入れることができます。塩味はないものの、甘さがあるためコクのある味を加えることができます。

加塩料理酒

3つ目は「加塩料理酒」です、これは先程の清酒に食塩やその他添加物などを加えてある物です。そのままでは飲用に向かない味に不可飲処置されているため酒税が掛かっておらず、その分の清酒よりも安い値段で購入することが出来ます。

また塩や、商品によってはうま味調味料などで味付けがなされているためこれ一つでも料理にしっかりと味に変化を加えることができ、全体的な調味料の使用量を抑えられるメリットがあります。ペットボトルなどの容器に入れられた一般的に日々の料理で使われる料理酒はこれになります。

その他の料理酒

またこれらの大きな分別の他にも、純米料理酒や木灰を配合したものなども増えてきており、料理の仕方によって合わせた専門的な料理酒が増えて来ています。

どれも基本的にお酒とそのお酒に調味料を加えて調節したものになり、お酒の場合は塩みや甘みなどがさほど強くないため料理の際は別途砂糖や塩醤油といったもので調整する必要があります。

調味料や添加物の入った合成料理酒類は甘みや塩みが強いため、レシピでは分けて記載されており、添加物等が入っている合成料理酒のことを「料理酒」、それらが入っていない清酒を「お酒」と表記している傾向があります。

料理酒の賞味期限と消費期限

日本酒 一升瓶

賞味期限は味が大きく損なわれず使える期間、そして消費期限は食用を諦めて廃棄したほうが良い期間の目安です。また賞味期限内であってもやはり開封後は風味が刻一刻と失われてゆきますので、なるべく早く消費した方が良いでしょう。

賞味期限

料理酒の賞味期限は未開封であれば基本的に一年から一年半程度になっています。開封すると空気に触れて急激に酸化が始まり、アルコールも飛び始めますので、開封後は2ヶ月程度が賞味期限の目安です。

なお賞味期限が切れてしまっても直ちにダメになるということはなく、保存状態によってはその後数ヶ月間風味にも問題なく使用することが出来る場合もあります。

主成分がアルコールなので細菌が繁殖しづらいこともあって基本的に腐ることがありませんし、注意こそ必要なもののおおよそ加熱処理して使われることになることも、口にしても問題がないケースが多くなる要因です。

消費期限

料理酒は賞味期限の記載のみで消費期限の記載があることはあまりありません。しかし、一般的には賞味期限が切れてから3ヶ月から9ヶ月程度と見て良いようです。

腐敗臭がしなくともすでに風味や味、アルコール分、酵素などが失われている可能性が高く、料理酒に求める効果は期待できないため棄てて新しいものを使うようにした方が無難だといえます。

また、合成清酒や加塩料理酒の場合は添加物が多く、アルコールの割合や濃度が落ちているため、細菌の繁殖に対する抵抗力が落ちています。開封して空気に触れる時間が増えたり、高温で細菌の繁殖がしやすかったりする状態で長時間置かれると、大きく変質している可能性があります。冷蔵庫で保存していなかった場合は、出来うる限り消費期限が近い物は避けたほうが良いでしょう。

料理酒の保存方法

並べられたお酒

アルコールの鮮度が落ちてしまうと、臭い消しや肉を柔らかくする効果などが弱まってしまいます。料理酒は香りや風味を良くし、肉や野菜に味が染みやすくするためにとても重要な役割を果たす調味料の屋台骨です。出来る限り鮮度の落ちない保存方法を取りましょう

常温保存

直射日光の当たらない戸棚の中などの冷暗所に保存しましょう。清酒であれば問題ありませんが、混ぜ物の多い加塩料理酒や合成清酒などでは品質への注意が必要です。また日光が防げても、温度が高いとどうしても変色や風味の劣化は早まることとなります。

短期間で使い切れるのであれば問題ありませんが、大容量のものを買って長く使う場合などは出来うる限り後述の冷蔵保存の方が向いています。

冷蔵保存

常温よりも劣化が抑えられるため、開封後はしっかりとキャップを締めてなるべく冷蔵庫に入れるようにした方が良いでしょう。場所がない場合、清酒は無理に入れなくても良いですが、合成清酒、加塩料理酒は極力冷蔵保存した方が良いとされています。

特に有機酸やうまみ成分などが添加してある物は高温や紫外線によって風味を損ないやすくなっていますので、冷蔵庫に入れたほうが長持ちするためです。

冷凍保存

料理酒を冷凍してしまうと、成分の変化、分離など解凍した時に元の状態に戻らないので極力控えたほうが良いでしょう。

料理酒の賞味期限の注意点

お酒の蓋

賞味期限を大幅に過ぎてしまった場合、未開封でも大きく変色している場合などは一旦開封して色味や匂いを確認したり、酸味などをほんの少し舐めて確認したりしてからが良いでしょう。

密封状態であったのなら、雑菌が入る余地はないので腐敗の恐れはありません。けれども、料理酒内の成分は紫外線や高温下にさらされた際に劣化してしまうので、風味や味が変化している恐れがあります。

味や風味がなくなってしまっているともはや料理に使っても意味がありませんし、料理酒は特定の食材の臭みを消したり料、理全体の風味を良くしたりするために使用するので、きちんと機能しないと料理全体の味が落ちてしまうことになります。出来うる限りはこういった場合廃棄して新しい物を使った方が良いです。

添加物などがない清酒タイプの物であればあまり心配はありませんが、合成清酒や加塩料理酒はたくさんの添加物が加えられ、変色や変質がしやすく、腐敗する可能性がゼロとは言えません。万が一異臭や、極端に黄色や茶色に変色してしまっている場合は危険なので味の確認や使用は控えて廃棄しましょう。

まとめ

みりんを掬う

料理酒は和食の基本的な調味料の一つで、全体の風味や香りを決定づける大切なものの一つです。それだけに風味の劣化などは大きく影響するのであまり大容量は避けて、賞味期限内に使い切れるサイズの物を選ぶことが風味の良い料理酒を使い続けるポイントと言えそうです。小容量であれば冷蔵庫にも入れやすいのでお買い物の頻度に合わせて選んで見てください。