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材質別!フライパンの平均寿命
フライパンは、使えば使うほど表面の加工が剥がれてしまったり、食材が焦げやすくなったり、こびりつきが気になってくるなど、このあたりがフライパンの寿命の定義となります。
フライパンの内側金属面の上にセラミックやフッ素加工が施されている、一般的なフライパンの平均寿命は約1年~3年といわれています。
主なフライパンの材質は以下のものが挙げられます。
鉄の場合
育てていくフライパンと言われており、最も長持ちし、傷ができにくいフライパン。使い込むほどに油がフライパンになじみ、焦げ付きにくくなり長持ちします。
多くのプロの料理人が愛用し、料理頻度が高く、一生もののフライパンをお探しの方にお勧めです。価格にもよりますが、鉄製のフライパンは、コーティングが剥がれることがないので、数10年長持ちするタイプとなります。
銅の場合
銅のフライパンも長持ちするタイプとなります。銅のフライパンは特殊コーティングがされておらず、高い熱伝導率と殺菌効果があり、さびにくく調理に適した特徴があります。
使用後、鉄フライパンのように、ごしごしと磨く必要はなく、スポンジで汚れが落とせます。銅製のフライパンも、多くのプロの料理人に使用されています。こちらもまた、10年単位で長持ちするタイプとなります。
ステンレスの場合
丈夫で錆びにくいフライパンと言われていますが、食材を焦がしやすく、調理中にこびりつきやすい点があります。汚れがとても落としやすい材質なので、焦げがこびりついてしまっても大丈夫です。
丈夫さでいうと、こちらも10年以上長持ちするタイプとなります。
チタンの場合
チタン製のフライパンは、軽量で持ちやすいと言われています。熱伝導性が低いと言われていますが、幅広い調理で使用が可能です。
チタンは安全性が高く、特に、鉄などの金属と比べ、アレルギー反応をほとんど起こさない金属です。また、強度があるため、落としたりぶつけたりしても、簡単に変形することがありません。
調理の機能性は高いとは言えませんが、こちらもまた、10年単位で長持ちするタイプとなります。
アルミニウムの場合
アルミ製のフライパンは、アルミの面そのままのフライパンから、特殊コーティングを施されたフライパンまであります。それらの特徴は、以下の通りとなります。
アルミ製コーティングなし
調理中、食材がこびりつきやすいと言われていますが、軽い素材なので、調理がしやすく、ソースと絡めるパスタの調理の際よく使用されます。熱伝導がよく火加減も調整しやすいので、料理慣れしている人に適したフライパンと言えます。
表面にコーティング加工がされていないアルミ製のフライパンについてのみいえるのは、お手入れ次第で10年以上長持ちするタイプとなります。
ダイヤモンド加工
表面をコーティングしているタイプの物の中では最も性能が良いと言われています。フッ素加工にダイヤモンド粒子をプラスしたコーティング方法になります。ダイヤモンドをコーティング剤としてテフロン樹脂に混ぜることで、摩擦に強いフライパンにすることが可能になりました。
一般的に2年くらいでの買い替えがおすすめのようです。
セラミック加工
セラミックで表面をコーティングしたフライパンは、焦げ付かないため、その機能性の高さから、近年、大変人気のフライパンです。
主にアルミ製のフライパンにセラミック加工が施されているものが多く出回っています。耐熱性が高く、摩擦に強いため比較的長持ちし、焦げ付きにくいのが特徴です。使用時は油を引いて使用します。
コーティング加工は使えば使うほどに剥がれてきてしまいますので、1~3年での買い替えがおすすめです。
フッ素(テフロン)加工
近年では、最も家庭に出回っているフライパンと言えそうなのがフッ素加工のフライパンです。焦げ付かない使い勝手の良さと、お手頃な価格などの理由から人気があるフライパンです。
鉄の素材にフッ素加工されているものもあるようですが、その軽さからの調理のしやすと、調理後の汚れ落としが大変簡単にできることから、アルミ素材にフッ素加工を施されたフライパンは人気です。
尚、テフロン加工とは、アメリカのデュポン社が開発したフッ素樹脂の名前であり、商標登録がされています。
こちらのコーティング加工もまた、使えば使うほどに剥がれてきてしまいますので、1~3年ごとの買い替えがおすすめです。
フライパンの寿命を延ばす使い方
上記で寿命が短めだということが分かったフライパンですが、焦げ付きにくく、洗う手間も楽なコーティング加工のフライパンについて、寿命を延ばす使い方についてご紹介いたします。
少しでも長持ちさせるには、以下が重要なポイントとなります。
- 使い始めには、必ず油を引いて馴染ませてから使用する。
- ダメージの大きい空焚きや空焼きは絶対にしない。
- 調理の際、金属製の器具の使用はしない。木製やシリコン製を使用する。
- 出来上がった料理は、フライパンに入れたまま放置しない。
- 調理後にすぐフライパンを洗わない。(水に漬けない!)
- 研磨剤入りの洗剤やスポンジで洗わない。たわしや金属性のコゲ落としも使用はNG。
フライパンの寿命を縮める洗い方
フライパンは素材別に洗う際の注意点が異なります。それでも、洗剤を大量につけて、たわしなどでごしごしと洗うことは、寿命を縮めてしまいますのでおすすめできません。
丈夫といわれている鉄製のフライパンについても、たわしの使用は可でも、洗剤で洗うことは避けるよう言われています。
以下は、寿命を縮めてしまう洗い方となります。
- たわしや金属製コゲ落としを使用すること
- 洗剤を大量につけて強く洗い、表面を傷める洗い方
- 鉄製フライパンを洗剤で洗うこと
- コーティング加工の施されたフライパンを調理直後に洗うこと(温度が下がってから水に漬ける)
洗う前に、キッチンペーパーや新聞紙できれいに拭き取ることで、だいぶ汚れは落とせます。これらで先に汚れを落としたうえで、柔らかいスポンジで優しく洗うようにしましょう。
寿命の長さで最強の鉄製フライパンのメリット・デメリット
銅製よりも一般的で、使用用途も比較的広めで寿命が長く、お手入れをしっかり行うことで使用感が良くなり、馴染んでくる鉄製のライパンですが、そのメリットとデメリットについて、ご紹介いたします。
メリット
- 高温に強く熱伝導に優れているので、炒め物が美味しくできる。
- 丈夫で傷に強い。
- 使うほど、フライパンに油が馴染み焦げ付きにくくなる。(使うほど使用感が良くなる)
- 鉄フライパンで調理をすることにより、料理に鉄分がいきわたり、鉄分を摂取することができる
デメリット
- 重くて扱いにくい
- 初めて使用する際下準備として、防錆加工を除くための焼き込みや、調理後、錆び防止のための空焼きが必要。お手入れに手間がかかる。
- 熱伝導が良いため、手際が悪いと焦がしてしまいやすい(調理慣れした人向けである)
- 油を鉄フライパンに馴染ませて使っていくので、煮物や茹でる調理に向かない。
まとめ
フライパンといっても、さまざまの素材のものが存在します。どのような機能性をもとめているかを一度検討したうえで、購入を検討する、または、料理の種類によって使用するフライパンの素材を使い分けるのも良いでしょう。
ご自身にあったフライパンを見つけて、毎日のお料理を楽しくおいしくしていきたいですね。