サンマについている『赤い糸』の正体とは?食べても大丈夫かを徹底解説

魚焼きグリルの中の焼き秋刀魚

秋が旬のサンマ。鮮度や産地にこだわったものを購入したのに、いざ調理しようとしたらお尻の部分から赤い糸のようなものが…。今回は、気になる方も多いサンマのお尻から出ている赤い糸のようなものの正体を解説します。赤い糸の正体を知り、適切に処理して美味しくサンマを味わいましょう。

秋の味覚「サンマ」美味しく食べたいからこそ気になる

焼き魚

秋の味覚として親しまれているサンマ。日本人にとって、秋に欠かせない旬の食材の一つですね。多くの方が産地や鮮度にこだわってサンマを選んでいると思います。しかし、せっかく吟味して購入したサンマを調理しようとしたとき、ちょっと気になる現象に遭遇したことはありませんか?

そう、サンマのお尻の部分から出ている赤い糸のようなものです。これを見つけたとき、「えっ、これって何?食べても大丈夫なの?」と不安になった方も多いのではないでしょうか。

実は、この赤い糸のような物体は珍しいものではなく、サンマを頻繁に調理する方なら一度は目にしたことがあるかもしれません。今回は、この気になる赤い糸の正体と、それが食べても問題ないのかどうかについて詳しく解説していきます。

サンマについている『赤い糸』は食べても大丈夫?

秋刀魚

まずは、サンマのお尻から出ている赤い糸のようなものの正体を明らかにし、その安全性について説明していきましょう。

赤い糸の正体はラジノリンクス

サンマのお尻から出ている赤い糸のような物体、その正体は「ラジノリンクス」という寄生虫の一種です。聞き慣れない名前かもしれませんが、実はこの寄生虫はサンマだけでなく、カツオやサバなどの青魚にも時々見られます。

ラジノリンクスは体長5mmから10mmほどの小さな生き物で、主に魚の腸管に寄生しています。赤やオレンジ色をしているため、魚を開いたときに目立つことが多いのです。

サンマを調理する際、はらわたを取り除こうとしたときに見つけることが多いのですが、時には焼いた後に気づくこともあります。「えっ、こんなの見たことない!」と驚かれる方もいるかもしれませんが、実はそれほど珍しいものではないのです。

ラジノリンクスは食べても安全?

さて、ここで気になるのが安全性です。「寄生虫なんて、食べたら危険じゃないの?」と心配される方も多いでしょう。

結論から言うと、ラジノリンクスには人体に害を及ぼす毒性はありません。そのため、誤って食べてしまっても基本的に問題ありません。ただし、生きた状態で食べてしまうと、ラジノリンクスの吻(ふん)が口内や喉に引っかかる可能性があるので、その点だけは注意が必要です。

加熱調理をしっかり行えば、さらに安全に食べることができます。サンマの塩焼きなど、一般的な調理方法であれば十分な加熱が行われるので、心配する必要はありません。

とはいえ、「寄生虫」と聞くと、どうしても抵抗を感じる方も多いでしょう。「安全だとわかっていても、やっぱり気持ち悪い…」という気持ちはよくわかります。そんな方のために、ラジノリンクスを含む寄生虫への対処方法をいくつかご紹介します。

サンマについている赤い糸の取り方

秋刀魚を食べようとする様子

ラジノリンクスを含む寄生虫への対処方法をいくつかご紹介します。気になる方は、これらの方法を参考にしてみてください。

寄生虫の除去方法

焼く前の処理:
サンマを調理する前に、はらわたを取り除く際に一緒にラジノリンクスも除去できます。キッチンばさみを使って、サンマのお尻の穴からあごの辺りまで切り開き、内臓を取り出します。この時、赤い糸状のものが見えたら、それがラジノリンクスです。一緒に取り除いてしまいましょう。

焼いた後の処理:
もし焼いた後に気づいた場合でも大丈夫です。はらわたを取り除く際に、ラジノリンクスも一緒に除去することができます。焼いた後なので、手で触っても熱いかもしれません。その場合は箸を使って丁寧に取り除きましょう。

箸を使った除去:
手に臭いが付くことを避けたい場合は、箸を使ってはらわたと一緒にラジノリンクスを取り除く方法がおすすめです。慣れれば簡単にできるようになりますよ。

サンマの調理時の注意点

サンマを美味しく、安全に調理するためのポイントをいくつかご紹介します。

アルミホイルの活用:
サンマはアルミホイルの上で焼くと、調理後の掃除が楽になります。グリルが油で汚れる心配もありません。そのままアルミホイルごと皿に乗せれば、手軽に塩焼きを楽しめます。

内臓の扱い:
サンマの内臓には栄養価の高い成分が含まれていますが、苦みが強いため好みが分かれます。実は、サンマは胃がない「無胃魚」なので、内臓の臭みが比較的少なく、鮮度も落ちにくいのです。大人の方なら、ぜひ内臓も一緒に味わってみてください。ただし、お子様が食べる場合は、内臓を取り除いてから調理するのもよいでしょう。

うろこの塊への対応:
サンマは漁獲時に他のサンマのうろこを飲み込むことがあります。内臓に塊で入っている場合は、その部分を取り除いても構いません。気になる方は、焼く前に確認してみるとよいでしょう。

青い点について:
サンマの身体に青い点を見つけることがあります。これは実はウロコの一部で、食べても問題ありません。サンマの個性として楽しんでみてはいかがでしょうか。

サンマを美味しく安全に楽しもう

サンマについている赤い糸の正体や対処方法について詳しく見てきました。ラジノリンクスという寄生虫の存在を知り、驚かれた方もいるかもしれません。

しかし、適切に対処すれば安全に美味しく食べられることがわかりましたね。サンマは栄養価も高く、特にDHAやEPAといった健康に良い成分を多く含んでいます。旬の時期に味わう塩焼きの香ばしさは格別です。

新鮮なうちに食べるのが一番ですが、すぐに食べられない場合は、ラップで包んで冷凍保存し、解凍時はゆっくりと自然解凍させると美味しく食べられます。これからの季節、安心してサンマを選び、秋の味覚を存分に楽しんでいただければと思います。

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