病んでいる人に言ってはいけない『5つの言葉』

落ち込んでいる女性

仕事や育児、人間関係など、あらゆることにストレスを抱えがちな現代人は、うつ病を患う人が急増しています。もしも周囲に病んでいる人がいる場合は、かける言葉に十分気をつけなければいけません。そこで今回は、病んでいる人に言ってはいけない言葉を紹介します。

忙しい現代人…うつ病などの精神疾患を患う人が急増中

落ち込んでいる様子の女性

仕事はもちろん、育児や家事、さらには人間関係など、現代人はさまざまな場所でストレスを溜め込んでいます。そのため、近年はうつ病などの精神疾患を患ってしまったり、心療内科に通院する人が急増しています。

うつ病をはじめとした精神疾患に関して、一昔前よりも認知度が高まってきていることは喜ばしいことでしょう。しかし、まだ詳細な浸透率がそこまで上がっていないため、本人はもちろん、周囲も対応に苦戦するケースは難しくありません。

病んでいる人に言ってはいけない『5つの言葉』

病んでいる人は、相手の言動に敏感です。かける言葉を間違えてしまうと、余計なストレスや不安を煽ってしまい、状態を悪化させてしまう恐れもあります。ここでは、病んでいる人に言ってはいけない言葉を理由と共に解説します。

1.「気にしすぎじゃない?」「誰にでもあるよ」

病んでいる人は、もともと真面目な人が多い傾向にあります。そのため、「気にしすぎじゃない?」「誰にでもそんな時はあるよ」など、病んでいる状況を軽視するような発言は、余計に相手を追い詰めてしまう恐れがあります。

周りから見ると大した問題じゃないと思うことでも、感性が機敏になっている病んでいる人にとっては、とても辛い問題であることが多いのです。

「こんなことでこんなにも悩んでいることはおかしいのか」とより落ち込ませてしまうので、誤った言葉掛けをしないよう注意してください。

2.「頑張って」「元気出して」

落ち込んでいる人を見ると、つい励ましの意味を込めて「頑張って!」「元気出して!」とポジティブな言葉をかけたくなりますよね。もちろん、発言している側に悪意はまったくありません。

しかし、病んでいる人は、すでに精神的に追い詰められていることが大半です。「頑張って」と言われても「これ以上頑張らないといけないの?」とプレッシャーに感じてしまうことでしょう。

3.「せっかく〜してあげているのに」

病んでいる人から相談に乗ってほしいと声をかけられると、どうにかして力になってあげたいと思う人が多いでしょう。しかし、病んでいる状態の人は、優柔不断になっていたり、情緒不安定になっていたりすることが多いので、なかなかこちらの行動に応えてくれないことも多いです。

そんな相手の態度を見て「せっかく〜してあげたのに」「何か行動に移したら?」と苛立つような態度を含ませる言葉かけは、絶対NGです。

病んでいる人は、そうした相手の負の感情を敏感に察知するため、「怒らせてしまった」「迷惑をかけてしまった」と余計に自己嫌悪に陥り落ち込んでしまいます。

また、こうした態度を見せると、次から「また迷惑をかけたくない」という思いから、頼れなくなってしまう恐れがあり、負のループに突入してしまう恐れもあります。

4.「支えているこっちも大変なんだよ」

近しい関係で病んでいる人がいる場合、長い時間をかけて支えている方も多いでしょう。すると、時には相手の反応にイライラしてしまったり、不満を感じたりすることもあると思います。

しかし、つい「支えているこっちも大変なんだよ」という言葉を発してしまうことは避けてください。病んでいる人は、相手に迷惑をかけること、自分が負担になっていることを意識してしまうと、余計に状態が悪化してしまう恐れがあります。

基本的には相手の思いを受け入れる姿勢で、アドバイスをするのではなく、共感するスタンスで接するようにしましょう。

5.「無理ならやらなくていいよ」

病んでいる人をサポートしたいという思いから、つい「無理そうなら、私がやるから無理しなくていいよ」と声をかけてしまう人は多いです。もちろん、こうした言葉かけは善意でしょう。

しかし、ここまで話している通り、病んでいる人は自分に自信がなく、自己嫌悪に陥っている人が多いです。善意であっても「迷惑をかけているかも」と不安を煽ってしまい、余計なストレスになってしまう恐れがあります。

「無理ならやらなくていいよ」という言い方ではなく、「困ったことがあったらいつでも言ってね。手を貸すよ」と伝えるだけでも捉え方が変わります。

病んでいる人にはどのような言葉をかけるべき?

泣いている女性に寄り添う女性

では、周囲に病んでいる人がいる場合、どのような言葉をかけるべきなのでしょうか。基本的には、相手の話を聞き、受け入れ、共感してあげることが大切です。その上で、相手の存在が自分にとって大切であることを伝えましょう。

  • 相手の話には耳を傾けながら共感する
  • 「頑張っているね」と相手の努力を肯定する
  • 「困ったらいつでも声をかけてね」と助けを求めやすい言葉をかける
  • 病んでいる状況から無理に急いで脱却する必要はないと伝える
  • 頑張って話してくれたことに「話してくれてありがとう」を伝える

病んでいる人は、自分に自信を失い、自己嫌悪に陥っていることが大半です。そうした本人の存在を肯定し、「あなたを大切に思っている」ことを根気強く伝えてあげることが大切です。

また、本人から無理に話を聞き出したり、サポートを無理強いしたりすることは避けてください。本人から助けを求めやすい声かけをしてあげること、時々ふんわりと様子を見てあげることが大切です。

病んでいる人には無理な声かけをせず話を聞いてあげよう

いかがでしたか。病んでいる人を見かけると「何かしてあげたい」と思ってしまいます。しかし、無理な声かけやサポートは、かえって自己嫌悪を悪化させてしまう恐れがあります。無理な声かけでなく、まずは話を聞き、受け入れ、共感することを優先しましょう。

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