目次
柔軟剤スプレーのデメリット
柔軟剤を薄めた柔軟剤スプレーは、静電気防止、芳香、消臭、などさまざまなメリットがあります。特にふわっと優しい香りが香水代わりになるのも人気の理由の一つです。
ただし、柔軟剤スプレーはデメリットもあります。そのデメリットを一つずつ紹介します。
大手メーカーは推奨していない
大手メーカーのライオン、花王、P&Gなどは「柔軟剤を用途外で使用することは推奨していない」としています。柔軟剤スプレーにはデメリットがあることやメーカーが推奨していないことを承知の上で使用してくださいね。
敏感肌の方は要注意
柔軟剤スプレーは敏感肌の人にとってはデメリットになる可能性があります。
柔軟剤スプレーは水に対して5%以下の柔軟剤を使用しています。これは通常の洗濯で使用する柔軟剤に比べると柔軟剤の濃度がとても高いです。
濃度の高い柔軟剤の成分が肌に付くと、敏感肌の方はかぶれや肌荒れなど肌のトラブルを起こすことがあります。衣類などにスプレーしたつもりなのに肌についてしまった場合、柔軟剤に含まれている界面活性剤などの成分でアレルギー反応を起こすことがありますので注意しましょう。
スメハラに要注意
周りの人にとって柔軟剤スプレーの香りがスメハラ(スメルハラスメント)になるデメリットがあります。柔軟剤スプレーの香りが自分には良い香りでも周りの人にとっては不快な臭いに感じて拒否反応を起こす可能性があります。
また、柔軟剤の匂いに自分の体臭や汗などが混ざると周りの人にとっては不快感でしかないことが多いです。
雑菌の繁殖に要注意
ほとんどの柔軟剤には防腐剤、抗菌剤が含まれていますが、柔軟剤スプレーは水で薄めていますので、防腐剤も薄まり雑菌が繁殖しやすくなります。
柔軟剤スプレーに雑菌が繁殖すると悪臭になる可能性もあります。また、4日~1週間以内に使い切らないと腐って使えなくなります。
吸水性が落ちる
柔軟剤は生地の表面をコーティングして柔らかくする作用がありますが、コーティングすることで吸水性が悪くなるデメリットがあります。
ペットにはストレスになる
柔軟剤スプレーは、人間にとってはほんのり香る程度でも、ペットにとっては刺激臭になることがあります。人間の臭覚と比べ、猫の臭覚は20万倍、犬の臭覚は100万倍あるといわれ、犬猫の苦手な香りであれば、どれだけ大きなストレスになるか想像すると可愛そうですね。
シミに要注意
柔軟剤スプレーは、香りを強くしたくて柔軟剤を多く入れすぎるとスプレーした場所がシミになることがありますので、濃度は濃くし過ぎないよう注意しましょう。また、革製品や無垢の木材は柔軟剤スプレーするとシミになる可能性がありますので注意しましょう。
《 ポイント 》
- 大手メーカーは推奨していない
- 敏感肌の人は要注意
- スメハラに要注意
- 雑菌の繁殖に要注意
- ・吸水性が落ちる
- ペットにはストレスになる
- シミに要注意
柔軟剤スプレーのメリット
ここでは柔軟剤スプレーのメリットを紹介します。
静電気防止
柔軟剤スプレーは、柔軟剤が服の繊維の表面をコーティングすることで吸水性が悪くなるというデメリットがありますが、コーティングによって静電気を防止するというメリットがあります。同じ作用でもメリットにもデメリットにもなるということですね。
柔軟剤には静電気を防ぐ役目をする界面活性剤が含まれています。界面活性剤は生地の繊維の滑りを良くしますので、乾燥している時期にスカートの中やタイツ、ストッキングなどにスプレーすると静電気で張り付くことはありません。また、静電気を防止しますのでホコリや花粉などが服につくのを防ぎます。
静電気を防止できるのは繊維だけではありません。触れるとビリッと静電気が走る可能性があるもの、例えばドアノブなどの金属部分に柔軟剤スプレーを使用するとビリっとなることはありません。
香水・芳香剤代わり
柔軟剤スプレーの最大の目的は香りです。好きな香りの柔軟剤で柔軟剤スプレーを作り、シュッと一吹きすれば香水代わりになります。
また、部屋のカーテン、ソファー、クッション、ベッドなどに吹きかければ芳香剤やアロマとしてリラックス空間を作ることができます。
除菌・消臭
メーカーや柔軟剤の種類によって、消臭や抗菌効果がある柔軟剤があります。その柔軟剤を使えば消臭スプレーとして使用することができますが、水で薄めますので通常の柔軟剤の使い方と比べて効果は少ないです。また、柔軟剤に消臭や抗菌効果がなければ、重曹を加えると消臭効果が期待できます。
洋服のシワ取り
柔軟剤スプレーをシワの部分に湿るくらい吹きかけるとシワがのびて目立たなくなります。クシャクシャになったシワはなかなか伸びませんがとりあえずの応急処置にはなるでしょう。
アイロンの霧吹き
アイロンをかける際、柔軟剤スプレーを霧吹き代わりにすると、パリッとしっかりした仕上がりになり、良い香りになります。
フローリングのツヤ出し
フローリングに柔軟剤スプレーを吹きかけて拭き掃除をすると、汚れが落ちやすく、つツヤ出し効果やワックス効果が期待できます。フローリングだけでなくテーブルや窓の掃除にもピカピカ効果があります。
《 ポイント 》
- 静電気防止
- 香水・芳香剤代わり
- 除菌・消臭
- 洋服のシワ取り
- アイロンの霧吹き代わり
- フローリングのツヤ出し
柔軟剤スプレーの作り方
ここでは、適正な濃度の柔軟剤スプレーの作り方を紹介します。
正しい柔軟剤スプレーの作り方
用意するもの
- スプレーボトル
- 好きな柔軟剤:15ml~25ml程度※25mlを越えなければOK
- 水:500ml程度
- 重曹:小さじ2杯半(12.5g程度)※柔軟剤に消臭成分含まれていない場合
手順
- スプレーボトルに柔軟剤と水を入れます。柔軟剤に消臭成分が含まれていない場合は重曹を加えましょう。
- スプレーボトルのフタをしっかり閉め、上下にシャカシャカ振って混ぜ合わせます。
これで完了!
柔軟剤スプレーの作り方のポイント
柔軟剤と水の量は、水の量に対して柔軟剤は3~5%以下です。つまり、水100ml当たり、柔軟剤は5ml。柔軟剤に消臭効果が含まれていない場合は、水100mlに対し。重曹を2.5g加えると消臭効果がプラスされます。
携帯用アトマイザーもおすすめ
外出先で消臭用に使う場合や静電気防止に使う場合は携帯用アトマイザーに入れることをおすすめします。
《 ポイント 》
- 水の量に対して柔軟剤は3~5%以下にする
- 柔軟剤に消臭効果が含まれていない場合は重曹を加える
柔軟剤スプレーの注意点
敏感肌の方は使用は避けて
柔軟剤には敏感肌の人にとってはかぶれや痒みなど肌トラブルを起こす成分が含まれている可能性があります。
洗濯で使用する柔軟剤は、洗濯機で大量の水に薄められ最後にしっかり洗い流されていますので肌トラブルは少ないですが、柔軟剤スプレーの場合は濃度も高く洗い流しませんので、肌に残って肌が荒れる可能性があります。
敏感肌の方が柔軟剤スプレーを使うのはおすすめしません。場合によってはアレルギー症状を起こす可能性があります。肌に湿疹や痒みなどの異常が出た場合は病院を受診しましょう。
4日~1週間以内に使い切る
ほとんどの柔軟剤に防腐剤が含まれていますが、柔軟剤スプレーは水で薄めるため防腐効果も薄れて雑菌が繁殖しやすくなります。
柔軟剤スプレーを作った日から4日~1週間以内に使い切ることが大切です。雑菌が繁殖すると悪臭の原因にもなります。
使い切る日数と量が分からない場合、まずは100ml程度の少量から始めてみましょう。また、少しでも使用期限を長くしたい場合は、消毒用エタノールを混ぜて除菌効果をプラスしましょう。
離れた所から吹きかける
柔軟剤スプレーを近くから吹きかけるとシミになる可能性があります。できるだけ離れて霧状になるよう吹きかけましょう。スプレーボトルは、霧状になるノズルの物がおすすめです。
最後に
今回、柔軟剤スプレーのデメリットやメリットをご紹介しました。柔軟剤スプレーは、洗濯で使用している柔軟剤で作りますので市販の香水や消臭スプレーに比べて材料代がかかりません。
コスパ抜群の香水&静電気防止スプレーですので、手作りをおすすめしたいのですが、大手メーカーでは推奨していませんので、個人の責任で使用してくださいね。